
“ベタ”こそが街の魅力をいちばん素直に伝えてくれる
旅行に行き、誰もが知る名所を訪れたり、よく知られている名物を食べる……。いわゆる、“ベタ”な観光ルートですよね。
“ベタ”とは、「すきまなく一面に広がっている」状態を指し、「ありきたりで新鮮味に欠けること」という、ちょっと否定的な意味でも使われます。
しかし、“ベタ”とは誰かが何度も選び、磨かれ、愛され続けてきた結果として宿った強度のようなもの。それ自体を恥ずかしがる理由などどこにもないはずです。その価値を真っ先に手放してしまうのは、もったいない。
愛知県、名古屋市。ここを旅するとき、“ベタ”こそが街の魅力をいちばん素直に伝えてくれるのではないでしょうか。
名古屋に行ったら名古屋城、それでいいんです。それがいいんです
観光地としての名古屋は、良い意味で「わかりやすい」場所です。名古屋城の金シャチは写真映えすると同時に地元の誇りをぎゅっと象徴していますし、地下鉄を少し乗り継げば、名古屋市科学館の巨大プラネタリウムがこれでもかと出迎えてくれます。
名古屋市科学館。世界最大級といわれている、天文館にあるプラネタリウムが大人気
どれも、メディアの特集で見たことがあるような名古屋らしさのど真ん中。観光ガイドに大きく載っている場所に足を運び、なごやめしの王道をそのまま食べる。最高じゃないですか。街の空気の温度や人々の生活のリズムが肌に触れてくるかのようです。
そう、名古屋の“ベタ”を語るうえで欠かせないのが、何といっても「なごやめし」。旅先だと、せっかくだから普段食べないものを……と、妙な背伸びをしがちになりませんか? しかし、名古屋の場合はその背伸びがむしろ正解になります。
みそかつの香りが漂ってくるとき、あんかけスパゲッティの湯気を吸い込むとき、名古屋という街の濃さと陽気さがストレートに胸に飛び込んでくるはず。
そして、そんな王道のなごやめしを満喫するパートナーにふさわしいのが、「やみつき なごめしきっぷ」なんです。
みそかつデザインの一日乗車券もかわいい
「やみつき なごめしきっぷ」をご存知ですか?
「やみつき なごめしきっぷ」は、名古屋市交通局が展開する企画商品です。「バス・地下鉄全線一日乗車券(専用デザイン)」と、「なごやめし対象店舗で使えるお食事チケット(デジタル)」が“セット”になっています。
こちらは「やみつき なごめしきっぷ」の一日乗車券。今年はみそかつデザイン。“ベタ”でしょ〜
つまり、「やみつき なごめしきっぷ」を購入すると、まず「バス・地下鉄全線一日乗車券」が手に入る。さらに、人気のなごやめしなどのグルメを楽しめる「お食事チケット」が付いてきます。
お食事チケットは、名古屋、栄・矢場町、金山などのエリア30店舗以上において利用できます。チケットの枚数に応じて、みそかつや味噌煮込みうどん、あんかけスパなどバラエティ豊かななごやめしをおトクに味わえるのですね。
価格はお食事チケット3枚綴りセットが1,820円、お食事チケット5枚綴りセットが2,520円となっています。
「やみつき なごめしきっぷ」の公式サイトはこちら!
「やみつき なごめしきっぷ」の買い方・使い方
「やみつき なごめしきっぷ」の購入から、交通利用、飲食チケットの引換・利用まで、順に6つのステップで整理します。
1.アプリのダウンロード&購入
まず、専用アプリ「RYDE PASS」をスマホにダウンロードする。「やみつき なごめしきっぷ」の購入はこのアプリ上でのみ可能です。購入時にはクレジットカードやPayPayなどが利用できます。
「RYDE PASS」上から「やみつき なごめしきっぷ」を選択しましょう
利用には「RYDE PASS」会員のログインが必要。会員登録していなければ、済ませてから購入します
「RYDE PASS」アプリのダウンロードはこちら!
App Store:https://itunes.apple.com/app/id1527970346
Google Play:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.ryde_go.pass
2.「利用開始」ボタンを押す
購入後、アプリ上の「利用開始」をタップします。ここから“有効化”という扱いになり、以降の払戻しはできなくなります。利用開始後も、2月24日までは乗車券引換・お食事チケットの利用はいつでも可能。
購入後、アプリ上の「利用開始」をタップ。ここから“有効化”という扱いになり、以降の払戻しはできません
3.一日乗車券への引換
アプリにて「やみつき なごめしきっぷ」を購入後、指定の「乗車券引換場所」(例:交通局サービスセンター/地下鉄名古屋駅・金山駅など)で、アプリ内の引換ボタンからQRコードを読み取って「バス・地下鉄全線一日乗車券」と引き換えましょう。
RYDE PASS上の画面をスタッフに提示して、「チケットを使用する」をタップ
指定の「乗車券引換場所」で、一日乗車券へ引換えてもらいましょう
4.店舗で対象メニューを注文し、お食事チケットを使う
掲載されている「なごやめし」対象店舗(名古屋市内・栄・矢場町・金山エリアなど30店舗以上)で、対象メニューを選びます。
「やみつき なごめしきっぷ」のお食事チケットが使える店舗MAP
会計時に、店舗に設置されたQRコードを、アプリのお食事チケット引換ボタンから読み取り、使いたい枚数を選択。画面を店員に見せて確認してもらったうえで会計となります。
お食事チケットは引換えの必要はなく、スマホで完結します。アプリ内で表示させ、対象店舗のスタッフに提示する仕組み
3枚綴り/5枚綴り、それぞれ枚数によって“何枚でそのメニューと交換できるか”というルールがあります。パンフレットや専用Webサイトで対象メニューごとの枚数をよく確認しておきましょう。
5.利用後・残枚数の管理
利用期間内(2月24日まで)であれば、残りのお食事チケットはいつでも利用可能です。ただし、利用開始後の残枚数払い戻しはできません。
名古屋市交通局による「やみつき なごめしきっぷ」利用方法の解説動画
繰り返しますが、「やみつき なごめしきっぷ」を購入すると、乗車券引換場所に行って「一日乗車券への引換」と、RYDE PASSアプリを利用して3枚綴り/5枚綴りの「お食事チケットの利用」が可能になります。
一日乗車券は、磁気券として利用します。一方、お食事チケットはスマホで、対象店舗の会計時にスタッフに表示して「このメニューと交換します」と伝え、アプリ上で操作して利用します。
そのため、RYDE PASSアプリを地下鉄の改札や市バスのカードリーダーにタッチして移動に利用するわけではないこと、お食事チケットはアプリ内のチケットであって紙のチケットがもらえるわけではないことには注意してくださいね。
また、たとえば5枚綴りのチケットは「5つのメニューと交換できる」わけではなく、4枚でこのメニューと交換、2枚でこのメニューと交換……といった仕組みです。そのため、公式Webサイトやパンフレットで、対象メニューごとの交換に必要な枚数をしっかり確認しておきましょう。
バス・地下鉄全線に乗れる一日乗車券と、スマホの画面を見せるだけで使えるお食事チケット。この2つを組み合わせて、名古屋の“ベタ”なおいしさと楽しさを味わえる選択肢がたくさんあるんです。
ここからは、「やみつき なごめしきっぷ」を使って訪れたい、王道のなごやめしを食べられるお店、そしてそこから気軽に行ける名スポットをご紹介しましょう!
「矢場とん 矢場町本店」のみそかつから
独特の活気に引き込まれる大須商店街へ
なごやめしを語るうえで欠かせない存在といえば、やはり「矢場とん 矢場町本店」の、みそかつ。地下鉄矢場町駅から徒歩5分ほど。観光客向けの名物としてあまりにも有名で、店先のブタのキャラクターも街の風景の一部になっているほどです。
誰もが知っているという事実は、旅の教科書通りすぎて少し恥ずかしい気さえするかもしれません。しかし、いざ席に通され、たっぷりのタレがかかったみそかつを見た瞬間、その照れは一瞬で吹き飛びます。
「なごめしロースとんかつセット (ロースとんかつ定食+トッピングねぎorマヨ+どて煮小)」(お食事チケット4枚使用)
矢場とんのみそかつは、濃厚でありながら不思議と後を引きます。甘辛いみそだれが、きめ細かく揚がった衣にじっくり染み込み、豚肉の旨味を底から押し上げていく……。
見た目だけなら「重そうだな」と身構えるものの、ひと口食べれば意外な軽さに驚き、もうひと口、もうひと口と箸が止まらなくなる。これがなごやめしの魅力であり、味噌文化に育まれた街の味そのもの。
観光客が矢場とんを選ぶとき、「せっかく名古屋に来たんだから、どうせなら“ベタ”を楽しんでしまえ」という開き直りが生まれる。それが旅の気分をふっと軽くし、心まで満たしてくれるはずです。
矢場とん 矢場町本店
名古屋市中区大須3-6-18
地下鉄矢場町駅4番出入口より徒歩5分
TEL:052-252-8810
営業時間:11:00〜21:00
休業日:なし
HP:https://www.yabaton.com/modules/shop/
さて、「矢場とん 矢場町本店」で味噌かつを食べたら、徒歩で大須商店街にも行ってみましょう。古着店やカフェが雑然と並ぶ街並みが緩やかに大須へとつながり、甘い匂いの漂う食べ歩きグルメや、年代も趣味もばらばらの人々が混ざり合う独特の活気に引き込まれていくはず。
あらゆる業種のお店が軒を連ねている、大須商店街
観光としては“ベタ”かもしれません。しかし、店先をのぞき込みながらぶらぶら歩くこの道のりこそ、名古屋の懐の深さを実感できる散策コースなのです。
「スパゲッティハウス ヨコイ 住吉本店」のあんかけスパから
落ち着いた雰囲気が広がる白川公園へ
観光ガイドのなごやめし特集でも頻繁に登場し、地元の人に「名古屋らしいものを食べたい」と尋ねれば、高い確率で返ってくる店名のひとつ「スパゲッティハウス ヨコイ」。これほど、王道中の王道な選択肢はありません。住吉本店は、地下鉄栄駅から徒歩5分ほど。
「ミラカン エビフライトッピング(ヨコイのポテサラ付き)」(お食事チケット3枚使用)
あんかけスパゲッティは、初見では「これは本当にスパゲッティなのか?」と戸惑うほど独特です。とろりと重たく、コショウの刺激が効いた濃厚ソースが、太麺に絡みつく。
具材もウインナー、ピーマン、玉ねぎなど、どこか家庭的で素朴なラインナップ。その一皿が運ばれてくる瞬間には妙な迫力と存在感。
実際に食べれば、濃い味に押されながらもしっかりと旨味が立ち、噛み応えのある麺が口の中で主張してきます。この太麺はラードで炒めてあるため、太さ以上のボリュームを保ちつつ、刺激的なソースの味を受け止める土台にもなっています。
「名古屋といえば」的な存在の代表格、エビフライが付いているのもうれしい
ちなみに、メニュー名の“ミラカン”とは「ミラネーズ カントリー」の略で、ミラネーズがお肉を、カントリーが野菜を意味します。そんなワイルドな概念も、なごやめしだから……となぜか納得してしまう説得力がある。
味の濃さ、ボリューム、独自性。どれもがなごやめしに共通する“ベタ”なキーワードですが、「スパゲッティハウス ヨコイ」はその集合体といってもいいのではないでしょうか。
地元客が普通にランチとして食べている姿を横目に、「名古屋の人たちは日常的にこんなパンチのある一皿を受け止めているのか」と、文化の厚みに触れることにもなるでしょう。
観光で訪れた人が、食べ終わった皿を前にして「なんだかクセになりそう」と呟く。その瞬間に、名古屋のベタな魅力がまたひとつ、確かに心に刻まれるのです。
スパゲッティハウス ヨコイ 住吉本店
名古屋市中区栄3-10-11 サントウビル2F
地下鉄栄駅直結サカエチカS8番出入口より徒歩5分
TEL:052-241-5571
営業時間:11:00〜15:00(LO14:30)/17:00〜21:00(LO20:30)
休業日:日曜日と火曜日の夜、月曜日、年末年始
HP:https://yokoi-anspa.jp/restaurant/sumiyoshi/
「スパゲッティハウス ヨコイ 住吉本店」から歩いていくスポットしては、白川公園がオススメ。栄のきらびやかな繁華街を抜け、公園にたどり着くまでの道のりは、名古屋の街から緑への切り替わりを肌で感じられる心地よい散歩になるでしょう。
白川公園にある名古屋市美術館で美術鑑賞……というのも、名古屋観光の定番コースといえます
美術館や科学館へと続く落ち着いた雰囲気が広がる芝生の広がる公園に腰を下ろせば、ほんの数分前までビルの谷間にいたことを忘れてしまうほど。名古屋旅の合間に気分転換するにはうってつけのコースです。
「味噌煮込みうどんの山本屋 大久手店」のうどんから
思いきって地下鉄を乗り継いで名古屋港へ
名古屋の“ベタ”を語るとき、味噌煮込みうどんは欠かせない存在。どんぶりではなく土鍋で供され、フタまで器として扱う独特のスタイルは、初見の人を必ずと言っていいほど「えっ?」と驚かせます。その戸惑いこそが、名古屋の味噌煮込みうどんの魅力の入口。
そんな味噌煮込みうどんをしっかり堪能できるのが、地下鉄吹上駅から徒歩5分の立地にある、「味噌煮込みうどんの山本屋 大久手店」です。
「名古屋コーチン入り 玉子味噌煮込みうどん」(お食事チケット5枚使用)
特徴は、まず麺の硬さ。一噛みしめるたびに、小麦の存在感がぎゅっと返ってくる。煮込まれているはずなのに、なぜか芯が残る。あの硬さは、味噌の濃厚な風味に負けず、最後のひと口まで麺の力強さを保つための必然的な工夫です。
そして、味噌。八丁味噌を中心とした赤味噌の深いコクは、濃すぎるように思うかもしれませんが、口に含むと意外にも丸いのですね。味噌そのものの旨味が、味噌煮込みうどんの土台になっています。
具材も、ねぎ、鶏肉、かまぼこ、卵など、特別なものが入っているわけではないのに、土鍋の中で一体になった瞬間、妙にしっくりくる。
とにかく噛みごたえのあるうどん。この麺を支えるために、味噌の深いコクが必要なのです
味噌煮込みうどんを食べるのは、食事というよりも、“体験”といえるかもしれません。土鍋が運ばれてきて、蓋を取り、湯気に顔を包まれながらズズッとすする。それだけで、人は名古屋という街の気質を受け取ってしまう。
“ベタ”な旅が目指す「土地の空気に触れる」という目的に、これほど相応しい食べ物はないとすら思えてきます。土鍋の縁に付いた味噌まですくって食べ終えた頃、名古屋という街の懐にそっと迎え入れられたような気持ちになるはず。
味噌煮込みうどんの山本屋 大久手店
名古屋市千種区大久手町5-9-2
地下鉄吹上駅1番出入口より徒歩5分
TEL:052-733-7413
営業時間:11:00〜21:00(LO20:00)
休業日:月曜日 ※祝日の場合変更あり
HP:https://a-yamamotoya.co.jp/
「味噌煮込みうどんの山本屋 大久手店」で食事をしたあと、名古屋をもっと楽しんでみたいなら、地下鉄吹上駅から思い切って地下鉄で「東山動植物園」の方面へ向かうのもおもしろいでしょう。
世界中から集められた多種多様な動物、そして植物をじっくり楽しめる「東山動植物園」も観光にぴったりのスポット
地下鉄東山公園駅を出れば、日本有数の規模を誇る動植物園で、動物園・植物園・遊園地・東山スカイタワーなどが一体となった広大なレジャー施設がお出迎え。都会の中で豊かな自然を満喫できる、名古屋の懐の深さをゆっくり実感できるルートです。
「星が丘製麺所 久屋大通店」のきしめんから
カフェもショッピングも楽しめる久屋大通公園へ
なごやめしの“ベタ”の象徴といえば、やはり、きしめんを外すことはできません。あの独特のだしの香り、平たくて幅広い麺は、旅の気持ちを高める名古屋のシグネチャー。
そんな名古屋のソウルフード・きしめんをスタイリッシュに味わえる人気店が、地下鉄久屋大通駅から歩いてすぐの「星が丘製麺所 久屋大通店」です。
「やみつきなごやめしセット(赤つゆきしめん、きつね揚げ、わかめ、熱田蒲鉾、海老天)」(お食事チケット3枚使用)
きしめんは見た目にインパクトがあるものの、いざ箸を入れると驚くほど優しい噛み心地で、つるりと喉を通っていく。派手さはないのに、気づけば、だしの香りと一緒にすべてが身体に染み込んでくる。
なごやめしの中では控えめな存在に思えるかもしれませんが、さらりと食べられるという特徴が、実は名古屋の食文化の懐の深さを物語っています。
豪快な味噌文化の陰で、きしめんのような素朴でバランスの良い料理がしっかり根づいているところが、この街のバリエーションなのでしょう。
きしめんが太い理由は、ゆで時間が短縮でき、燃料を節約するためだそう。麺の太さにも名古屋の歴史があるわけです
だしの香りと平たい麺が組み合わさるだけで、名古屋にいることを確かに実感させてくれる。肩に力を入れずに旅を楽しむには、この誠実な一杯ほど頼りになる料理はないのかもしれません。
星が丘製麺所 久屋大通店
名古屋市東区東桜1-1-1 ブロッサ1F
地下鉄久屋大通駅直結セントラルパーク3A出入口より徒歩1分(ブロッサ内)
TEL:052-228-8737
営業時間:11:00〜21:00(LO20:30)
休業日:年末年始
HP:https://blossa.jp/shop/hoshigaokaseimenjo/
名古屋を歩いて楽しむスポットとして、「星が丘製麺所 久屋大通店」からすぐに行ける、久屋大通公園の散策は外せません。栄と名古屋テレビ塔をつなぐ細長い緑地は、街の中心にいながらほどよく開放感があり、朝の澄んだ空気の中を歩くと都会のリズムがやわらいでいくのを感じられます。
久屋大通公園にあるランドマーク、名古屋テレビ塔(現在は「中部電力 MIRAI TOWER」)。1954年に完成した日本初の集約電波塔
芝生広場やカフェが点在し、イベントが行われる日には活気が増し、静かに歩きたいときには木陰が心地よい。観光の途中で少し足を止めたり、写真を撮ったり、名古屋の街の真ん中の“余白”を味わえる、気軽で満足度の高い散歩コースです。
なごやめしの合間にぜひ乗りたい
名古屋観光ルートバス「メーグル」
ここまでなごやめしを“ベタ”に紹介してきましたが、観光名所だって“ベタ”に巡りたい……そんな希望を抱くかもしれません。なごやめしを食べて、歴史の余韻とものづくりの空気を吸い込む。誰もが思い浮かべる観光の王道コースを気持ちよくつなぎ合わせてくれる、そんな存在があります。
それが、名古屋観光ルートバス「メーグル」。市内中心部の主要観光スポットを効率よく巡れるように設計された観光乗り合いバスです。しかも、「やみつき なごめしきっぷ」の一日乗車券で乗れます。
名古屋の見どころをぐるっと巡る「メーグル」
名古屋城、トヨタ産業技術記念館、ノリタケの森、徳川美術館・徳川園など、観光客が訪れやすい名所を結ぶようにルートが組まれていることが特徴。
車体には金シャチをモチーフにしたデザインが施されているほか、乗車中も名古屋おもてなし武将隊©による車内アナウンスでスポットの紹介が行われるなど、目的地までの道のりも楽しめる演出が随所に盛り込まれています。
一日乗車券を利用すると何度でも乗り降りできるため、観光スケジュールにあわせて柔軟に移動できる利便性があります。地下鉄や他の市バスと併用すれば、市内のほかのスポットも絡めて計画を立てやすく、短時間の滞在でも効率良く巡ることが可能。
名古屋は、名所が点在していても個々の距離はさほど離れていない街。気軽に周遊できる仕組みとして「メーグル」は便利です。
バスに揺られながら街並みの変化を眺めるだけでも、名古屋という都市の質感をゆっくり味わえます。観光の入り口としても、深掘りするための足としても頼りになる、名古屋旅行の心強い相棒といえるでしょう。なごやめしを堪能する合間の観光に、ぜひご利用ください!
■なごや観光ルートバス「メーグル」についてはこちら!
“ベタ”の積み重ねが、名古屋を心の記憶に残る街へ変える
ここまで、王道のなごやめし、そしてそこから気軽に行ける名古屋の名所をご紹介してきました。いずれも“ベタ”ですが、観光を満喫できるルートです。
最後に……。「やみつき なごめしきっぷ」の一日乗車券で名古屋駅に戻れば、おみやげも“ベタ”にいきたいもの。地下鉄名古屋駅直結(KITTE名古屋内)の「青柳総本家 KITTE名古屋店」で「カエルまんじゅうこしあん3個入」を選ぶのも素敵な選択肢でしょう。
「柳に飛びつくカエルのマーク」をモチーフにしたかわいいカエルのおまんじゅう(お食事チケット1枚使用)
青柳総本家 KITTE名古屋店
名古屋市中村区名駅1-1-1 KITTE名古屋1F
地下鉄名古屋駅直結(KITTE名古屋内)
TEL:052-433-8112
営業時間:10:00〜20:00
休業日:元日
HP:https://jptower-kittenagoya.jp/shop/shop-1786/
旅というものは、ときに「特別な経験」を求めすぎてしまいがち。しかし、名古屋のように、誰もが知る名物がしっかり揃った街では、あえて定番に身を委ねることで、余白が生まれます。
なごやめしを味わい、街の空気に身を浸す。そんな積み重ねが、名古屋をただの旅先ではなく、心の記憶に残る街へと変えていくはずです。
観光のおもしろさは、意外性やレア感だけではありません。名古屋の旅行は、“ベタ”が最高の正解。王道を満喫するというシンプルな姿勢にも、大きな魅力があるのではないでしょうか。



