このページの本文へ

親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第350回

「チャッピーがいなくなったら困る」も7割強

JKの6割はチャッピー(ChatGPT)に恋愛相談経験あり

2025年12月02日 09時30分更新

文● 高橋暁子 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ChatGPT(チャッピー)に恋愛相談をしたことがある?

女子高生の6割はChatGPTに恋愛相談経験あり

 高校生や大学生と話していると、よく「チャッピーはこう言っている」「チャッピーに聞いてみる」という言葉が出てくる。「チャッピー」とはChatGPTのことであり、2025年の新語・流行語大賞候補にもノミネートされている。

 若者はチャッピーをどのように感じているのか。株式会社with tの運営するマーケティングリサーチ専門組織「女子高生ラボ」による、現役女子高生の「ChatGPT利用」に関する実態調査(2025年9月)を見てみよう。

 「チャッピーに恋愛相談をしたことがある?」という質問に対して、「定期的にしている」が42%、「1~2回くらいある」が17%と、全体の約6割が恋愛相談した経験があることがわかった。「ないけど、ちょっと気になる」も28%に上り、8割以上の女子高生がAIへの恋愛相談に前向きという結果となった。

 なお、「本当は人に相談したいけど、チャッピーに話すことで済ませた経験ある?」という質問に対し「ある(たまに)」が34%、「ある(何度も)」が30%で、合わせて64%が人ではなくAIに本音を打ち明けた経験があることもわかっている。

「チャッピーがいなくなったら困る」も7割強

 「チャッピーに『ありがとう』や『ごめんなさい』など、感情を込めた言葉を送ったことはある?」という質問に対し、49%が「ある(けっこう自然に言ってる)」と回答。さらに23%が「一度くらいならある」と回答し、あわせて7割以上がAIに感情表現をした経験がある。

 「チャッピーとやりとりしていて『人間っぽい』『友達みたい』と感じたことがあるか?」という設問では、「すごくある」「少しだけある」をあわせると57%が肯定的に回答。

チャッピーがなくなったら困ると思う?

 また、全体の7割超にあたる72%が、「チャッピーがなくなったらけっこう困る/少し困るかも」と回答している。チャッピーは女子高生のあいだで、勉強や情報収集に使うだけでなく、相談相手としても欠かせない存在になっているというわけだ。

 「チャッピーなら24時間いつでも聞いてくれる」「何度同じことを話しても嫌な顔をされない」と、チャッピーを愛用する大学生は言う。少しでもわからないことがあればChatGPTに聞いたり、悩みを相談することは当たり前となっているのだ。

 いまの若者達は、生成AIネイティブ世代と言って良いだろう。彼らの生成AI利用は、大人世代とは大きく異なっていきそうだ。今後もお伝えしていきたい。

著者紹介:高橋暁子
 ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『スマホで受験に失敗する子どもたち』(星海社新書)、『若者はLINEに「。」をつけない 大人のためのSNS講義』(講談社α新書)、『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

カテゴリートップへ

この連載の記事