
名古屋の出張の合間に
食と観光を楽しむためのパートナー
ビジネスパーソンにとって、出張はつきものだ。新しい土地での商談や打ち合わせは日常業務の延長でありながら、どこか非日常の空気をまとっている。
移動や時間調整に追われつつも、普段とは違う景色や人との出会いが、仕事に小さな刺激をもたらすこともある。そんな“仕事と旅のあいだ”に広がる独特の時間こそ、出張が秘める魅力のひとつなのかもしれない。
そんな出張先として、名古屋は魅力的な街だ。都市としての利便性と、独自の文化が育んだ食や街並みの個性が、滞在時間を豊かなものにしてくれる。
官庁の建築に風情があるのも名古屋のいいところといえるだろう。名古屋市役所の佇まいも画になる
駅を一歩出れば、さまざまな飲食店の看板が並び、忙しいスケジュールの合間でも土地の味に気軽に触れられるのがうれしい。中心部はコンパクトで動きやすく、移動のストレスは少ない。仕事の目的を果たしながら、その合間に小さな楽しみを忍ばせておける街として、名古屋は意外なほど懐が深い。
地下鉄や市バスで、目的地にサッと移動しやすい。そんな小回りが利くところも都市としての魅力だ
そんな名古屋で、出張の合間に名所を観て、ついでになごやめしを食べたい。あるいは、出張先の業務が終わって、半日ほど空いたのでぶらりと観光でもしたい。
はたまた、出張が一日仕事になりそうなので、思いきって翌日を有休にして、名古屋の散策にあててもよいかもしれない……。
そんなときのパートナーといえば、あれしかない。そう、「やみつき なごめしきっぷ」だ。
名古屋に行くなら、「やみつき なごめしきっぷ」を知らないのはもったいない!
「ちょっと待って、いきなり知らないきっぷの話が出てきたんだけど……」と、読者の皆さんはうろたえているかもしれない。説明しよう。
一日乗車券(磁気券)とお食事チケット(デジタル)
セットになったおトクなアイテムなのだ
「やみつき なごめしきっぷ」は、名古屋市交通局が展開する企画商品。「バス・地下鉄全線一日乗車券(専用デザイン)」と、「なごやめし対象店舗で使えるお食事チケット(デジタル)」が“セット”になっている。
こちらは「やみつき なごめしきっぷ」の一日乗車券。今年はみそかつデザインだ
つまり、「やみつき なごめしきっぷ」を購入すると、まず「バス・地下鉄全線一日乗車券」が手に入る。その上で、人気のなごやめしなどのグルメを楽しめる「お食事チケット」が付いてくるというわけだ。
お食事チケットは、名古屋、栄・矢場町、金山などのエリア30店舗以上において利用できる。チケットの枚数に応じてみそかつや味噌煮込みうどん、あんかけスパなどバラエティ豊かななごやめしをおトクに味わえる。
価格はお食事チケット3枚綴りセットが1,820円、お食事チケット5枚綴りセットが2,520円となっている。
「やみつき なごめしきっぷ」の公式サイトはこちら!
「やみつき なごめしきっぷ」の買い方・使い方
「やみつき なごめしきっぷ」の購入から、交通利用、飲食チケットの引換・利用まで、順に6つのステップで整理しよう。
1.アプリのダウンロード&購入
まず、専用アプリ「RYDE PASS」をスマホにダウンロードする。「やみつき なごめしきっぷ」の購入はこのアプリ上でのみ可能だ。購入時にはクレジットカードやPayPayなどが利用できる。
「RYDE PASS」上から「やみつき なごめしきっぷ」を選択
利用には「RYDE PASS」会員のログインが必要。会員登録していなければ、済ませてから購入しよう
「RYDE PASS」アプリのダウンロードはこちら!
App Store:https://itunes.apple.com/app/id1527970346
Google Play:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.ryde_go.pass
2.「利用開始」ボタンを押す
購入後、アプリ上の「利用開始」をタップする。ここから“有効化”という扱いになり、以降の払戻しはできなくなる。利用開始後も、2月24日までは乗車券引換・お食事チケットの利用はいつでも可能となる。
購入後、アプリ上の「利用開始」をタップする。ここから“有効化”という扱いになり、以降の払戻しはできない
3.一日乗車券への引換
アプリにて「やみつき なごめしきっぷ」を購入後、指定の「乗車券引換場所」(例:交通局サービスセンター/地下鉄名古屋駅・金山駅など)で、アプリ内の引換ボタンからQRコードを読み取って「バス・地下鉄全線一日乗車券」と引き換える。
RYDE PASS上の画面をスタッフに提示して、「チケットを使用する」をタップ
指定の「乗車券引換場所」で、一日乗車券へ引換えてもらおう
4.店舗で対象メニューを注文し、お食事チケットを使う
掲載されている「なごやめし」対象店舗(名古屋市内・栄・矢場町・金山エリアなど30店舗以上)で、対象メニューを選ぶ。
「やみつき なごめしきっぷ」のお食事チケットが使える店舗MAP
会計時に、店舗に設置されたQRコードを、アプリのお食事チケット引換ボタンから読み取り、使いたい枚数を選択。画面を店員に見せて確認してもらったうえで会計となる。
お食事チケットは、引換えの必要はなくスマホで完結。アプリ内で表示させて、対象店舗のスタッフに提示する
店舗に設置されたQRコードを、アプリのお食事チケット引換ボタンから読み取って利用する
3枚綴り/5枚綴り、それぞれ枚数によって“何枚でそのメニューと交換できるか”というルールがある。パンフレットや専用Webサイトで対象メニューごとの枚数をよく確認してほしい。
5.利用後・残枚数の管理
利用期間内(2月24日まで)であれば、残りのお食事チケットはいつでも利用可能。ただし、利用開始後の残枚数払い戻しはできない。
名古屋市交通局による「やみつき なごめしきっぷ」利用方法の解説動画
つまり、「やみつき なごめしきっぷ」を購入すると、乗車券引換場所に行って「一日乗車券への引換」と、RYDE PASSアプリを利用して3枚綴り/5枚綴りの「お食事チケットの利用」が可能になる。
一日乗車券は、磁気券として利用する。お食事チケットはスマホで、対象店舗の会計時にスタッフに表示して「このメニューと交換します」と伝え、アプリ上で操作して利用する。
そのため、RYDE PASSアプリを地下鉄の改札や市バスのカードリーダーにタッチして移動に利用するわけではないこと、お食事チケットはアプリ内のチケットであって紙のチケットがもらえるわけではないことには留意したい。
また、たとえば5枚綴りのチケットは「5つのメニューと交換できる」わけではなく、2枚でこのメニューと交換、4枚でこのメニューと交換……といった仕組みになっている。そのため、公式Webサイトやパンフレットで、対象メニューごとの交換に必要な枚数をしっかり確認しておこう。
最高に“美味しい”使い方の一例
「みそかつ〜大須商店街〜お土産購入」編
名古屋のどこに行くか。それはあなた次第だが、今回はその一例を紹介
さっそく、「やみつき なごめしきっぷ」の使用例を考えていこう。
たとえば、昼過ぎに仕事が終わり、地下鉄名古屋駅に戻ってきたところからスタートすると考える。まず、地下鉄東山線に乗って地下鉄栄駅へ行き、地下鉄名城線に乗り換えて地下鉄矢場町駅へ。目的は……名古屋名物、「みそかつ」だ。
ここで、お食事チケットが役に立つ。「みそかつ 矢場とん 矢場町本店」で、お食事チケット4枚を使って「なごめしロースとんかつセット(ロースとんかつ定食+トッピングねぎorマヨ+どて煮小)」。濃厚なみそだれが、出張疲れのエネルギーをチャージしてくれる。
なごめしロースとんかつセット。「みそかつはこうでなくちゃ!」という風情が頼もしい
ちなみに、矢場とんは創業時は小さな屋台だったという。客がおつまみで食べていた串かつを、名古屋の食文化の一つである「どて煮」のたれに浸して食べたというきっかけから、名物のみそかつが生まれたのだそうだ。
仕事の疲れもふっとぶ満足感! どて煮が付いているのも、歴史を感じる
繰り返しになるが、お食事チケットの利用方法を確認しておこう。まず掲載店舗で対象メニューを注文する。会計時にアプリ内のお食事チケット引換ボタンから、店舗設置の専用二次元コードを読み取り、必要枚数のお食事チケットを選択。
たとえば「矢場とん 矢場町本店」の「なごめしロースとんかつセット」なら、お食事チケットが4枚必要となるので、4枚を選択して店舗のスタッフに提示しよう。確認画面をスタッフに確認してもらえば、会計終了となる。
矢場とん 矢場町本店
名古屋市中区大須3-6-18
地下鉄矢場町駅4番出入口より徒歩5分
TEL:052-252-8810
営業時間:11:00〜21:00
休業日:12月30日〜1月1日
HP:https://www.yabaton.com/modules/shop/
みその香りをまとった揚げたてのロースが、胃の奥までずしりと満足感を広げるころ、「少し歩こうか」という気分が自然と湧いてくるはずだ。まあ、カロリー消費としても多少の運動が必要になってくるだろうし……。
そこで向かうのが、大須商店街。地下鉄大須観音駅から地下鉄上前津駅にかけて広がる、名古屋市内一の商店街だ。矢場とんのみそかつを食べてから、腹ごなしに大須商店街を歩く。それだけで名古屋らしさがぎゅっと詰まった半日の小さな旅になる。
矢場町から大須までは、徒歩で15分弱と、ちょうどいい距離感だ。信号をひとつ、ふたつ渡るうちに、街の空気が商業地の整然とした匂いから、雑多でにぎやかな商店街のそれへと切り替わっていく。
「日本一元気な商店街」とも言われ、多様な人々で賑わっており、活気にあふれている大須商店街
アーケードに足を踏み入れると、古着店のラックや甘い匂いの立ち込める食べ歩きグルメの店先、昭和の面影が残る電気街のパーツ屋まで、視界も気分も一気に賑やかになる。
満腹だったはずなのに、たこ焼きのソースの香りや台湾スイーツの看板に、つい足が止まってしまうのは大須の魔力だろう。古着店の横に居酒屋があったかと思えば、ゲームショップやメイドカフェも唐突に表れる不思議な佇まいを堪能したい。
「なんでこの並びにあの店舗が……?」と写真のような顔になることうけあい。この無造作な空間が楽しい
一方、路地に入れば小さな雑貨店や喫茶店がひょっこり現れ、なにか一つだけでも掘り出し物を持ち帰れそうな予感をくれる。
みそかつの余韻を抱えながらぶらぶら歩くこの時間は、観光でも買い物でもない、街と対話しているような感覚がある。
食後の散歩にちょうどよく、気ままな寄り道が似合う街。そんな大須のゆるやかな賑わいは、名古屋の旅に小さな楽しみを加えてくれる。
ふらっと路地に入ると、見たことのない“何か”があるかもしれない。そんなワクワク感のある場所だ
帰りの新幹線に乗るために名古屋駅に戻るころには、夕暮れの街が少し違って見える。「なごめしロースとんかつセット」で4枚使ったお食事チケットが1枚余っているので、地下鉄名古屋駅直結(KITTE名古屋内)の「青柳総本家 KITTE名古屋店」で「カエルまんじゅうこしあん3個入」を手土産に購入。
「柳に飛びつくカエルのマーク」をモチーフにしたかわいいカエルのおまんじゅう
カエルの目と口は一つひとつ、職人が手作業で焼き入れをしているという
青柳総本家 KITTE名古屋店
名古屋市中村区名駅1-1-1 KITTE名古屋1F
地下鉄名古屋駅直結(KITTE名古屋内)
TEL:052-433-8112
営業時間:10:00〜20:00
休業日:元日
HP:https://jptower-kittenagoya.jp/shop/shop-1786/
名古屋の名物、みそかつ。名古屋の名所、大須商店街、名古屋のお土産、カエルまんじゅう。名古屋の最高に“美味しい組み合わせ”といえるだろう。
「やみつき なごめしきっぷ」なら
なごやめしも名所観光も楽しみ放題
出張終わりの半日弱で名古屋を堪能するプランを紹介してきたが、一日乗車券の強みは、思いつきで動けることだ。気の向くまま、好きなところに行くのも楽しい。
前述したプランではなごやめしとしてみそかつを楽しんだが、他にも名物は多い。「やみつき なごめしきっぷ」のお食事チケットなら、さまざまな選択肢から選べる。
たとえば、地下鉄栄駅に向かい、あんかけスパゲッティ元祖の店「スパゲッティハウス ヨコイ 住吉本店」の「ミラカン エビフライトッピング(ヨコイのポテサラ付き)」(お食事チケット3枚使用)を味わうのもいいだろう。
メニュー名の「ミラカン」とは、“ミラネーズ”(肉)と“カントリー”(野菜)の略だ……と言われても「?」となるかもしれない。その大ざっぱな感じも名古屋の魔力といえる
コショウが効いたパンチのある味わいは、ハマればまさに“やみつき”になるぞ
スパゲッティハウス ヨコイ 住吉本店
名古屋市中区栄3-10-11 サントウビル2F
地下鉄栄駅直結サカエチカS8番出入口より徒歩5分
TEL:052-241-5571
営業時間:11:00〜15:00(LO14:30)/17:00〜21:00(LO20:30)
休業日:日曜日と火曜日の夜、月曜日、年末年始
HP:https://yokoi-anspa.jp/restaurant/sumiyoshi/
あるいは、寒い時期なら、「味噌煮込みうどんの山本屋 大久手店」の「名古屋コーチン入り 玉子味噌煮込みうどん」(お食事チケット5枚使用)が、心も身体も温めてくれるに違いない。
味噌煮込みうどんの元祖の流れを汲む、大正時代からの手打ちにこだわった老舗
何しろアツアツなので、鍋から直接食べるのはあぶない……かも。フタを取り皿にして食べるのがお店の流儀だそう
味噌煮込みうどんの山本屋 大久手店
名古屋市千種区大久手町5-9-2
地下鉄吹上駅1番出入口より徒歩5分
TEL:052-733-7413
営業時間:11:00〜21:00(LO20:00)
休業日:月曜日 ※祝日の場合変更あり
HP:https://a-yamamotoya.co.jp/
「やみつき なごめしきっぷ」なら地下鉄も市バスも使えるので、広範囲なスポットに行けるのも魅力。特に地下鉄名古屋駅を起点にすると、その機動力の高さを実感できる。
地下鉄名古屋城駅に行けば、凛とした石垣が迎えてくれる名古屋城がすぐそこにある。都会の真ん中で歴史の空気に浸れるのがうれしい。
名古屋城でテンションが上がって自撮り。こういったベタな観光の魅力も味わいたい。周りから白い目で見られても気にする必要はない。たぶん……
地下鉄伏見駅で降りれば、白川公園が広がり、名古屋市科学館の丸いドームや名古屋市美術館の建物が視界に飛び込んでくる。時間に余裕があれば、展示を眺めて文化的な気分に浸るのも大人の愉しみだろう。
白川公園は園内に名古屋市科学館と名古屋市美術館があり、年間を通じて多くの人々が訪れる。こちらは名古屋市科学館
名古屋駅から少し離れたスポットとして、東山動植物園(最寄り駅は地下鉄東山公園駅)、名古屋港水族館(最寄り駅は地下鉄名古屋港駅)などにも行きやすい。
東山動植物園は動物園と植物園を合わせて楽しむなら、4時間以上は楽しめる。名古屋港水族館は、世界で唯一の南極オキアミの常設展示や、シャチやイルカのパフォーマンスが有名で、一見の価値あり。
また、「三種の神器」の一つである草薙神剣(くさなぎのつるぎ)を祀っていることで有名な熱田神宮に行くのも市バスが便利だ。
こういった具合に、地下鉄と市バスの一日乗車券があれば、仕事の空き時間でも、ストレスなくさまざまな場所を訪れられる。さらに、美味しいなごやめしも楽しめる。ビジネスパーソンにふさわしいパートナー、それが「やみつき なごめしきっぷ」なのだ。
こちらは南北およそ1kmにわたる都市公園、久屋大通公園。有名ブランドのショップやカフェが立ち並び、休憩スポットにはもってこい
名古屋は“移動そのものが観光体験”
なごやめしと街歩きを思いきり楽しもう
なごやめしを食べ、名古屋という街を歩く。名古屋の味と空気をゆっくり味わいたい。次は地下鉄に乗ろうか、市バスに乗ろうか……
「やみつき なごめしきっぷ」の利便性の高さを前にすると、名古屋という街は“移動そのものが、ちょっとした観光体験”になるのだと気づかされる。ビジネスパーソンの空き時間で楽しめるものがたくさんあるのだ。
駅を降りれば、数々の名物を楽しめる飲食店がある。歴史の重みや人の賑やかさに触れられる名所がある。思い立ったらすぐ寄り道ができる「やみつき なごめしきっぷ」の身軽さは、そんな名古屋での行動の自由度をぐっと広げてくれる。
出張は、仕事だけじゃない。なごやめしを食べながら街歩きも楽しめるのも出張だ(そういうことにしてください)。
そう考えれば、名古屋の出張は最高に“美味しい”。出張の合間に「やみつき なごめしきっぷ」をポケットに入れて、名古屋の味と空気をゆっくり味わってみてはどうだろうか。


