親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第348回
利用頻度が高い人ほど実施している事実
生成AIのファクトチェックは5割強!? 「AIはアシスタントで自分はその●●」と考えて利用すべし
2025年11月18日 09時30分更新
回答のファクトチェックは5割強止まり
生成AIはとても便利だが、誤った回答を出してくることがあり、回答に対するファクトチェックが必要だ。実際は、どのくらいの人たちがファクトチェックを実施しているのだろうか。NTTドコモ モバイル社会研究所の「2025年生成AI利用意識・行動調査」(2025年11月)を見てみよう。
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生成AIで自分が作った生成物のファクトチェックをしているか聞いたところ、ファクトチェックを「常に行なっている」のは13%、「状況により行なっている」は42%だった。なおファクトチェックとは、情報の正確性、妥当性を検証することを指す。多少なりともファクトチェックをしているのは5割強に過ぎず、4割弱は回答を受け入れてしまっているというわけだ。
実際は、生成AIが回答をでっち上げたり、存在しないものを挙げる例は少なくない。生成AIの回答を使いながら、ファクトチェックせずに仕事や課題などを提出してしまうと、自分の評価を下げてしまいかねないので、注意が必要だ。
利用頻度が高いほどファクトチェックする傾向
ファクトチェックしている人を年代別に見ると、若い世代ほど実施している割合が高かった。男性10~20代は7割以上、女性10~20代も6割がファクトチェックしている。
仕事や学業での生成AIの利用頻度別に集計したところ、利用頻度が多いほどファクトチェックを「常に行なっている」という回答が多く、「状況により行なっている」との合計も多くなっていた。
職業別にファクトチェック実施状況を集計したところ、大学生、高校生、経営者・役員、会社員ではファクトチェックしていると回答した割合が高くなっていた。学業や仕事に頻繁に活用する人ほど実施しているのだ。
全体に利用頻度が高いほど、生成AIが回答を誤ることを知っており、ファクトチェックの実施につながっていると考えられる。
生成AIを利用する際には、生成AIはアシスタントであり、自分はその上司と考えよう。アシスタントの出してきたものをそのまま成果物としたうえで内容が間違っていたら、上司が責任を取ることになる。上司である自分が最終責任者であることを忘れてはならないのだ。
普段から、生成AIの回答には必ずファクトチェックをすることを習慣づけると良いだろう。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『スマホで受験に失敗する子どもたち』(星海社新書)、『若者はLINEに「。」をつけない 大人のためのSNS講義』(講談社α新書)、『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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