このページの本文へ

スケスケで音が良いNothing「Ear(3)」登場! 今度は充電ケースがマイクにもなるぞ

2025年09月18日 21時30分更新

文● スピーディー末岡 編集●ASCII

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 ロンドン発のメーカー「Nothing」から、ワイヤレスイヤホンの新モデル「Ear(3)」が登場しました。同社の第4世代となるこのプロダクトは、従来のNothing製品が持つ透明性(シースルー)というDNAを受け継ぎつつ、新たに金属素材を大胆に取り入れることで、より洗練されたデザインへと進化しています。本記事ではNothing Japan代表の黒住吉郎氏によるスペックやデザインの解説、そしてファーストインプレッションをお届けします。詳細なレビューは後日掲載予定です。

 なお、Ear(3)はホワイトとブラックの2色展開で、価格は2万5800円。Nothing公式サイトやAmazon.co.jpにて9月18日に予約開始、9月25日に発売予定です。

Nothing Japan代表 黒住吉郎氏

金属と透明性の融合が生み出す新しいデザイン言語

 Ear(3)の最大の特徴の1つは、そのデザインでしょう。これまでNothing製品はプラスチック素材を中心とした、シースルーデザインが象徴的でしたが、Ear(3)では新たにアルミニウム素材を使っています。特に充電ケースの土台部分には、リサイクルアルミニウムをナノ射出成形という技術で加工した部品が採用されており、接着剤を使わずに金属とプラスチックを精密に融合させています。これにより、手になじむ滑らかさと高級感を両立させています。

 この金属素材の採用は、イヤホン本体にも及んでいます。ステム(軸)部分には、厚さわずか0.35mmのカスタムメイドされたメタルアンテナを搭載。これにより、スタイリッシュな外観だけでなく、電波の出力が15%、感度が20%向上し、移動中でも安定した接続を実現しています。デザイン性と機能性を両立させた、まさにNothingの新しいデザイン言語を体現したモデルなのです。

音質の飛躍的向上とパーソナライズ機能

 オーディオ製品の核となるサウンド性能も、Ear(3)では大幅に進化しました。新たに設計された12mmのカスタムダイナミックドライバーは、軽量で剛性の高いPMI素材と、柔軟なTPU素材を組み合わせることで、深みのある低音とコントロールされたサウンドを実現しました。

 振動板の表面に施された特殊なパターン加工により、歪みを大幅に低減。結果として、低音は最大6dB、高音は最大4dB向上し、シャープな高音からディープな低音、そしてクリアなボーカルまで、全方位で改善された豊かなサウンドスケープを楽しめます。

 また、Nothing Xアプリを使えば、8バンドのイコライザーで詳細なサウンドカスタマイズが可能です。ロックやポップといった簡易設定はもちろん、自分好みの音質を追求し、プロファイルとして保存することもできます。さらに、簡単な聴力検査を通じてユーザーに最適化されたサウンドプロファイルを作成する「パーソナルサウンドプロファイル」機能も引き続き搭載されています。

ケースがマイクになる「スーパーマイク」
クリアな通話品質

 Ear(3)で最も画期的な機能が、充電ケースに搭載された「スーパーマイク」です。ケースには指向性の高い2基の高性能マイクが内蔵されており、ケースを口元に近づけて「TALK」ボタンを押すことで、周囲の騒音を最大95dBカットし、自分の声だけをクリアに相手に届けます。ケースで拾った音声はイヤホンマイクの音声と統合され、Bluetoothでスマートフォンに送信される仕組みです。遅延もほとんど感じられないレベルで、騒がしい場所での通話やボイスメモ録音に絶大な効果を発揮します。

 TALKボタンを長押しで長時間録音、短押しだと短時間の録音と使い分けられます。ただ、これをマイク代わりにYouTube動画などを録ったりはできないそうです。今のところは、あくまでもボイスメモとのこと。

 またイヤホン本体にも、3つのマイクと顎の骨の振動を検知する「ボイスピックアップユニット」を搭載。風切り音などの物理的なノイズを低減し、さらに2000万時間以上の学習データを持つAIが不要な音を除去することで、歪みのない明瞭な音声を実現しています。

価格は2万5800円。性能を見るとかなりお手頃に感じる

Phone (3)が大幅値引きになるキャンペーンを実施中

【まとめ】触れて、聴いてこそわかるプレミアム体験

 Ear(3)は、単なるスペックの向上に留まらない、ユーザー体験全体をデザインした製品だと感じました。金属の質感はひんやり気持ちよく、触れるたびに所有欲を満たし、細部まで作り込まれたサウンドは音楽を聴く楽しみを増幅させてくれます。特に「スーパーマイク」は非常に指向性が強いとのことなので、職業的にカコミ取材などで役に立ちそうです。

 デザイン、音質、そして実用的な新機能。そのすべてが高次元で融合したEar(3)は、ワイヤレスイヤホン市場において確かな存在感を放つ1台とです。まだ触ったことがない人は、ぜひ一度その手で触れ、その耳で聴いて、その進化を体感してみてください。

これまではプラスチックの白で統一されていたが、アルミ部分は印象が変わった

開いたところ。前モデルと同じデザインと思いきや、イヤホンの形状は微妙に違う

もちろんワイヤレス充電に対応しているので、USBケーブルを挿さなくても充電可能

TALKと書いてあり、誰が見てもわかりやすいボタン。ケースを開けるときにうっかり押してしまうことがあった

USBの充電ポート。左にあるライトは充電だけでなく、スーパーマイク起動中にも光る

アルミを採用したことでかなり高級感のあるケースになった

■関連サイト

カテゴリートップへ

ASCII倶楽部

注目ニュース

  • 角川アスキー総合研究所

プレミアム実機レビュー

ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン