
本記事はソラコムが提供する「SORACOM公式ブログ」に掲載された「SORACOM Flux に追加された RTSP 対応カメラ画像取得アクションをつかってカナヘビを観察してみた」を再編集したものです。
こんにちは。ソラコムでソラカメ&Fluxチームでプロジェクトマネジメントを担当しているnoriです。
2025年9月9日に、SORACOM Flux に RTSP 対応カメラ画像取得アクションが追加されました。ネットワークカメラの標準的なプロトコル RTSP (Real Time Streaming Protocol)に対応しているカメラでかつ、通信に SORACOM IoT SIM もしくは SORACOM Arc を使用していれば簡単に静止画を取得して、Fluxのアクションを利用できます!
今回は、私的に待ちに待ったこの新機能を使って、活用事例をご紹介したいと思います。
カナヘビとの出会い、そして観察アプリ開発へ
実は最近、我が家に新しい家族(?) が増えました。小学5年生の三男坊が捕まえてきたカナヘビたちです。
最初は「おいおい、また生き物を…」と思っていたのですが、大きい子と小さい子のペアで、特に小さい子の動きがとにかく可愛くて、気づけば私もすっかりカナヘビを愛おしく思うようになっていました。
ただ、問題が一つ。最初こそ張り切ってお世話していた三男坊ですが、最近では餌やりも水替えも、気づけば私がメイン担当に…(よくある話ですね…)
「これじゃいかん!もっとカナヘビに興味を持ってもらわないと」
そこで思いついたのが、カナヘビの日常を定期的に撮影して、家族みんなで観察できるアプリを作ることでした。ちょうど SORACOM Flux に RTSP 対応カメラ画像取得アクションがリリースされたタイミングだったので、これは使うしかない!と。
RTSP 対応カメラ画像取得アクションとは
RTSP(Real Time Streaming Protocol)は、ネットワークカメラの映像配信で広く使われているプロトコルです。今回追加されたアクションを使うと、RTSP対応カメラから静止画を簡単に取得できるようになります。
主な特徴
- SORACOM IoT SIMを使用しているRTSP対応カメラであれば利用可能
- カメラのRTSPポートとパスを指定するだけで設定完了
- 取得した画像は他のFluxアクションと連携可能
カナヘビ観察アプリの構築
それでは、実際にどうやって作ったのかご紹介します。
使用機材
- RTSP対応のネットワークカメラ(飼育ケースが映る位置に設置)
- 今回はAtomCam2を使用しています。が、ソラカメとして登録しているわけではなく、RTSPカメラとして使用しています。詳細はのちほど。
- SORACOM Arc
- SORACOM Arc 対応のルーター
- 私は GL.iNet GL-AR300M16 というルーターを使用しました
- カナヘビの飼育ケース(もちろん主役のカナヘビたち入り)
SORACOM Flux の設定
Fluxアプリの全体像はこんな感じです。
1時間に1度、RSTPカメラから静止画を取得します。取得した静止画はAIアクションで分析します。カナヘビが映っているか、写っていればなにをしているか、を分析しています。分析の結果、カナヘビが写っていれば、なにをしているかという情報とともに画像を LINE に通知します。

RTSP カメラ画像取得アクションの設定
RTSP カメラ画像取得アクションの設定はシンプルです。以下の項目を設定するだけです。
- SIM ID: カメラが通信に使用しているSIMのIDを入力
- RTSP ポート: カメラのRTSPポート番号(通常は554)
- RTSP パス: カメラのストリーミングパス(例:/live)
- 認証情報

AIアクションの設定
AIアクションでは以下のようなプロンプトを設定しています。
添付の画像はカナヘビの飼育ケースです。カナヘビが映っているか、写っていればなにをしているか教えて下さい。結果はJson形式で以下のフォーマットで返却してください。写っていればなにをしているかの説明は日本語で記載してください。 { "lizard_visible": true, "description_of_lizards":"<What is the lizard doing?>" }
AIアクションと組み合わせて「カナヘビが餌を食べているか」「水を飲んでいるか」などを判定しています。カナヘビが映っていないときはLINE通知は行いません。
通知の様子
LINE通知は、LINE Messaging API を使用しています。SORACOM Fluxからは Webhook アクションで以下のように設定しています。事前に LINE Messaging API の設定が必要ですので、LINE Developers から設定してください。

以下のようにLINE通知されます。
AIモデルは Google Gemini 2.0 Flash ですが、なかなかの精度で、草のなかに紛れていても判別してくれます。

運用してみた結果
このシステムを1週間程度運用してみたところ、予想以上の効果がありました。
良かったこと:
- 三男坊が「今日のカナヘビどうだった?」と聞いてくるように
- 夜の動きもわかって安心
- カナヘビ達の成長が画像で記録できている
改善したいこと:
- いいショットを逃したくないがどうしたらいいのだろうか。
まとめ
RTSP 対応カメラ画像取得アクションを使えば、カメラの設定情報さえあれば、簡単に画像取得の仕組みが作れます。
今回はカナヘビの観察という、ちょっと変わった使い方をご紹介しましたが、実際の活用シーンとしては
- 工場や倉庫の定点観測
- 農場の作物生育状況の確認
- 建設現場の進捗記録
- 店舗の混雑状況チェック
など、様々な用途で使えそうです。
何より、SORACOM IoT SIM を通信として使用しているカメラなら、セキュアな閉域網内で通信できるので、映像データの取り扱いも安心です。
皆さんも、RTSP対応カメラをお持ちでしたら、ぜひ新しいアクションを試してみてください。
ちなみに、我が家の三男坊のお世話頻度も上がってきたように思います。技術の力で、生き物への愛情も育めるなんてやっぱり素晴らしいですよね。
もっと詳しく知りたい、という方はお気軽にお問合せください!
― ソラコム nori (江木)
投稿 SORACOM Flux に追加された RTSP 対応カメラ画像取得アクションをつかってカナヘビを観察してみた は SORACOM公式ブログ に最初に表示されました。
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