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gamescom 2025のNVIDIAデモセッションを見たら一瞬で得心

描画性能も画質も進化したGeForce NOWは魂の救済ツールに、Steam Deckでも重量級ゲームが余裕で遊べる

2025年08月20日 13時15分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集●ジサトライッペイ/ASCII

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インターネット回線による遅延はどのぐらい?

 さて、ここでインターネットを経由することによる遅延が気になる人もいるだろう。NVIDIAによれば、GeForce NOWと手元のデバイスとのRTD(Round Trip Delay:往復の遅延)が10msである場合、「Overwatch 2」のフルHD&360Hz動作におけるE-Eシステムレイテンシー(操作が画面に反映されるまでのタイムラグ)は30msだという。

 ローカル環境でのE-Eシステムレイテンシーの実測値(直近の計測データ)が平均11.45msであること(ただし、フレームレートは450fps前後)を考えると、ローカル環境よりもやや遅いといったところか。しかし、NVIDIAはサーバー側のReflex、プレイヤー側のクラウドG-SYNCなどの活用でここまで抑えたと謳っている。対戦要素の強いゲームでプロを目指すような人にはもちろん向かないが、カジュアルにゲームを楽しむぶんには十分使えるだろう。

Overwatch 2をPS5 Proで動かした(120Hzモード)時よりも、GeForce NOWのUltimateティア(360Hzモード)のほうがE-Eシステムレイテンシーが19msも短い(=レスポンスが良い)というNVIDIAの検証データ。GeForce NOWのほうはサーバーとのRTDが10msとある。ローカル環境で遊べばもっとE-Eシステムレイテンシーは短くできるが、それをやるにはそれなりのスペックのPCが必要だ

デモセッションではOverwatch 2に「LDAT2」を組み合わせてE-Eシステムレイテンシーを計測していた。画面右上の数値は左からゲーム側フレームレート、ストリームのフレームレート、サーバーへのPingである。解像度はフルHDで、360fps近辺で動いていることがわかる

LDAT2でE-Eシステムレイテンシーを計測したところ。LDAT2の数値は18ms程度。サンプリング数は多くないので鵜呑みにすることは危険だが、筆者の観測範囲では大きなばらつきは感じなかった。デモのために良いインターネット回線を準備したからこそのこの数値とも言えるが、良い回線さえ確保できればここまで遅延を抑えられるのである

 この低遅延技術は中間のネットワークがL4S(Low Latency, Low Loss, Scalable Throughput)であることも重要になっている。一方で、日本国内のネットワーク回線状況に置いて、どの程度がGeForce NOWの理想とする回線か明確なデータは提示されなかった。この超低遅延技術が国内ネット環境でどの程度まで通用するかは検証が必要である。

GeForce NOWの超低遅延技術はサーバーからデバイスまで、レイテンシーを短縮する様々な工夫を積み上げた上にある。本邦のネット回線において中間の回線品質がどれだけ担保されるのかは「利用者のネット回線次第」すぎる話と言える

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