Silent-Master NEO Z890をレビュー
超静音なRTX 5070搭載グラボのゲーミングPC、ベンチマーク中でもわずか約34.5dB
2025年07月20日 10時00分更新
静音性の要となるPCパーツをチェック
静音PCを実現するためのアプローチは、大きく2つある。1つは、そもそもの動作音を小さくするというもの。具体的には、CPUクーラーであれば冷却性能が高い大型のヒートシンクを採用したモデル。PCケースファンであれば、回転数が低いモデルを選ぶことだ。
Silent-Master NEO Z890
は静音性と冷却力のバランスに定評があるNoctua製品を採用している。CPUクーラーは「NH-U12S」、PCケースファンは背面に120mmの「NF-S12A FLX」、前面には140mmの「NF-A14 FLX」を搭載している。
NH-U12Sは5本のヒートパイプを備える大型ヒートシンクを、120mmファンで冷却するサイドフローモデル。熱風はすぐ背面のPCケースファンで、すばやく外部に排出できるよう工夫されている。
なお、「静かで冷却能力が高いCPUクーラーが欲しいなら、水冷クーラーを使えばいいじゃないか」と考える人も多いだろう。確かに、長時間高負荷が続くようなシーンでは、水冷クーラーのほうが静かな場合もある。
しかし、間欠的な高負荷や低負荷~中負荷が続くようなシーンでは、空冷クーラーでも冷却が間に合う。冷却性能に余裕があればファン回転数が低くなるため、空冷クーラーのほうが静かなこともあるのだ。
NH-U12Sは静音空冷CPUクーラーのド定番で、そのバランスの良さは定評を得ている。もちろん、効率的なエアフローとの連携があってこその話だが、PCケースファンもNoctua製品で固めることでうまく成り立っているように思う。
120mmの背面ファン(NF-S12A FLX)に対し、前面のNF-A14 FLXは140mmと大型だ。設置位置はちょうどCPUとビデオカードの間あたり。つまり、CPUだけではなく、ビデオカードにも冷たい外気が送り込めるようになっている。
今回試用機に搭載していたビデオカードは、ミドルクラスの「Silent Master Graphics RTX 5070 12GB」だった。GeForce RTX 5070は、条件によってはGeForce RTX 4090を超える高性能GPUにもかかわらず、かなり静かに運用できるというのだから驚きだ。
Silent Master Graphics RTX 5070 12GBは長尾製作所製のファンガードと、静かながらも強力に風を送り込めるNoctua製ファン「NF-A12x25 LS-PWM」を2基搭載している。回転数は最大でも1200rpmまでしか上がらないため、高負荷時でもかなりの静音動作が期待できる。
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