CData API ServerをAzure App Serviceにデプロイし、設定情報をSQL Serverに保存する方法

宮本航太

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 本記事はCDataが提供する「CData Software Blog」に掲載された「CData API Server を Azure App Service にデプロイし、設定情報を SQL Server に保存する方法」を再編集したものです。

 こんにちは、シニアプロダクトスペシャリストの宮本です!

 Azure上でCData API Serverを手軽に公開するには、Azure App Serviceが最適です。

 今回は、Azure App Serviceへのデプロイ方法と、設定データを外部データベースに保存する構成についてご紹介します。

CData API Server とは

 CData API Serverは、主要なデータベースからOData規格の REST APIをノーコードで生成できるアプリケーション製品です。

 例えば、Salesforceの外部オブジェクトから基幹データベースにAPI Server経由でアクセスできるようになります。

 基本的な操作方法などは以下記事をご参照ください。
https://www.cdata.com/jp/blog/install-api-apiserver

Azure App Service × API Server

 構成自体はシンプルです。Azure App Service上にCross Platform版のAPI Serverを配置し、設定情報を外部データベースに保存する構成となります。

API Serverの準備

 最初に以下リンクよりCData API Serverのトライアルを申し込みます。
https://www.cdata.com/jp/apiserver/download/

 その後に届くメールの中に製品のダウンロードリンクが入っていますので、「Cross-Platform (.tar.gz)」の方を選択してダウンロードします。

 ダウンロードができたら、解凍/展開を行います。

 上記状態になりましたら、次は設定ファイルを生成します。コマンドプロンプトでapiserver.jarが格納されているパスまで移動したら、以下のコマンドを実行してください。

java -jar apiserver.jar -GenerateProperties


 これでapiserver.propertiesというファイルが生成されます。

 Azure App Serviceではポート80にルーティングされるため、API Server側のポートを80に変更する必要があります。また、今回は設定情報を外部データベースに保存しますので、その設定も行う必要があります。

 本シナリオでは、外部データベースには今回SQL Serverを選択します。また、cdata.app.directoryのパスも変更します。パスは任意ですが、今回は/home/site/配下にapisrv_dataというディレクトリを自動作成し、そこに保存するようにしています。

 では、apiserver.propertiesを開いて以下のとおりに更新しましょう。

cdata.app.db=jdbc:sqlserver://xxxxxxx:1433;database=xxxx;user=xxxxx;password=xxxx;encrypt=false;
cdata.app.directory=/home/site/apisrv_data
cdata.http.port=80

 以上でAPI Server側の準備は完了です。

Azure App Serviceでアプリ作成

 ここからは Azure App Service側の設定手順をご紹介します。

 作成ボタンからWebアプリを選択してアプリ作成を開始します。

 次に、Webアプリの設定内容を決めていくのですが、注意して欲しいところは以下になります。

・公開: コード
・ランタイムスタック: Java 17
・Java Webサーバーのスタック: Java SE (Embedded Web Server)
・オペレーティング システム: Linux

デプロイタブ
・基本認証: 有効にする

ネットワークタブ
・パブリックアクセスを有効にする: オン

 あとは基本デフォルト状態でOKです。

 設定が完了したら作成しましょう。以下の画面になったら完了です。

Azure App ServiceへAPI Serverをデプロイ

 作成したアプリのリソースに移動し、デプロイセンターのFTPS資格情報タブを開き、FTPSエンドポイントとユーザー名、パスワードをコピーしておきます。

 次に、ファイル転送ツールを使用して、先ほど展開したAPI ServerをAzure App Serviceに転送します。

 今回はWinSCPを使用してみます。先ほどコピーした情報をセットして接続します。

 接続したら、Azure App Service側に不要なファイルがあるので削除し、API Serverの「webapp」「apiserver.properties」「apiserver.jar」をAzure App Serviceに転送します。

Azure App Service スタートアップコマンドの設定

 最後の設定として、Azure App Service起動時に実行されるコマンドを設定します。

 コマンドは以下を設定してください。

java -jar /home/site/wwwroot/apiserver.jar

Azure App Service上のAPI Serverにアクセス

 概要ページの既定のドメインのリンクをクリックしてみましょう。

 アカウント作成の画面が表示されれば成功です。

 もし以下のエラーが出た場合は、Microsoft公式のMS SQLのJDBC Driverをダウンロードし、Azure App Serviceのlibディレクトリに格納することでエラーは解消します。

 libディレクトリへアップロード

 ユーザー作成後、ライセンスのアクティベーションを行うことで利用できるようになります。

 なお、外部データベースに指定していたSQL Serverでは、以下のようなテーブルが作成され、ここに設定情報が格納されていきます。

おわりに

 いかがでしたでしょうか。Azure App Service上にAPI Server V25をホスティング+外部DBへの設定情報の保存を行うことができました。今回ご紹介したAPI Serverは30日間のトライアル利用が可能ですので、是非お試しください!

https://www.cdata.com/jp/apiserver/

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