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ポータブルオーディオ関連イベント:ポタフェス&ヘッドフォン祭 第4回

聴いてわかる! 旬の音で体感した最新サウンドの実力

夏のヘッドフォン祭mini2025の注目機種、真夏の東京に50社が集まる

2025年07月09日 17時00分更新

文● ゴン川野 編集●ASCII

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SHANLINGからクアッドコア搭載の「M3 Plus」

 エントリーモデルで6万2370円ながら、CS43198を4基も搭載するクアッドコア構成になっているDAPがSHANLING「M3 Plus」である。音色はややウォーム、繊細で響きが心地よい、いつものSHANLINGの音と思って間違いない。クールにならずに解像度を上げたモデルと言える。Bluetoothの送受信にも対応して、送信ではLDACとaptX HDの両方が使える。バッテリーは最大14時間、Android13 OSを搭載するが、SRCを回避する機能もあり、さらなる高音質を追求できる。出力は4.4mmバランスと3.5mmシングルエンドに対応、バランス出力では最大800mW@32Ωのパワーを取り出せる。

SHANLING「M3 Plus」持ちやすいウェーブデザインを採用。

Modeの切り替えによりOSのSRCを回避できる。

真のクアッドコアDAP「A&ultima SP4000」

 Astell&Kernのフラッグシップモデルとして登場したのが「A&ultima SP4000」である。搭載するDACはAK4191EQを4基、AK4499EXを4基となっている。

 なぜこんなに沢山のDACが必要になるかと言えば、前者にデジタル信号処理だけを担当させ、後者でデジタル・アナログ変換をするという使い方をしているのだ。さらにオペアンプもSP3000の2倍で、並列配置で駆動している。これを「High Driving Mode」と名付けている。

 聴いてみると、S/N感が非常に良くダイナミックレンジが広い。無音の状態から粒立ちが良く輪郭のシャープな音が立ち上がってくる。普段から聴いている「ヨルシカ/晴る」もこんな音が入っていたのかと再確認、高域は澄み切ってどこまでも伸びていく。高域から低域までハイスピードで余分な響きは排除され色付けのない楽曲があらわになった。

「A&ultima SP4000」は8月発売予定で予想価格69万3000円。

「PD10」はXLRのバランスライン出力を装備クレードルがセットになったDAPでプリアンプやアクティブスピーカーとの接続ができる。

FitEarから量産プロトタイプ「Origin‐1」

 FitEarでは、「春のヘッドフォン祭 2025」で展示されていた「Monitor‐1 Studio Reference」の量産プロトタイプが愛称「Origin‐1」として登場した。

 代表取締役社長・須山慶太氏によれば「業務用モデルは周囲が騒がしい環境でもモニタリングできるように大音量再生を前提としていますが、今回のモデルはマスタリングスタジオのようなもう少し静かな環境での音量に最適化しました。具体的にはワイドレンジでフラットな専用ドライバーを搭載、ローエンドを伸ばしています」とのこと。

 聴いてみるとイヤモニ「MH334」を思わせる情報量が多く解像度の高い音に驚かされた。早く製品化して欲しいと思うのであった。

「Origin‐1」の解説を須山氏から直接、お話いただいた。

イヤーパッドは交換式で回転するように動かすと着脱できる。

すでに素材違いのイヤーパッドも試作されていた。

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