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近所のセブンが“町の書店”に 「honto」と「セブンネット」が連携

2025年06月17日 12時30分更新

文● サクラダ 編集●飯島恵里子/ASCII

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 大日本印刷(DNP)はセブンネットショッピングと協業し、2025年9月1日にDNPグループが運営するハイブリッド型総合書店「honto」と「セブンネットショッピング」のサービス連携を開始すると6月16日に発表した。この連携により、2025年度内には「honto」で注文した書籍を一部の店舗を除く全国のセブン-イレブン店舗で受け取れるようになる。

全国約2万2000店のセブン-イレブンが本棚に

 今回のサービス連携は、生活者と本の接点が減少しているという出版業界の課題解決を目的としている。国内では書店のない自治体が2024年に28%に達したほか、2025年3月には大手コンビニの一部が雑誌・書籍の販売を終了するなど、本を手に取る機会が減りつつある。このような状況を受け、両社はそれぞれの強みを活かし、利用者の利便性向上と新たな本の楽しみ方を創出する。

 具体的な連携内容は、2025年度内に「honto」の各商品ページに「セブンネットショッピング」への遷移ボタンを設置し、利用者がそこから注文手続きをすることで、全国約2万2000店舗のセブン-イレブンで書籍を受け取れるようにするというもの。現在「honto」では、提携書店で送料無料で本を受け取れるサービスが好評を得ているが、これに「コンビニ受け取り」という新たな選択肢が加わることで、書店のない地域に住む利用者も含め、より多くの人が本にアクセスしやすくなる環境を整備する。

 また、2025年度内には「セブンネットショッピング」の電子書籍サービスもリニューアルされ、商品ページから「honto」の電子書籍ストアへ直接遷移する形になる。ECサイト間の相互連携を強化することで、紙の書籍と電子書籍の両方でユーザーの利便性を高める狙いだ。

 今後は、両社限定で販売するオリジナル書籍やグッズの展開、コンビニという場所の特性を活かした新たな体験価値の創出も進める。DNPグループが持つコンテンツ事業のノウハウと、セブンネットショッピングが持つ全国の店舗網や限定特典施策の強みを掛け合わせ、共同でのキャンペーンやイベント開発にも取り組むとしている。

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