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春のヘッドフォン祭 2025 第1回

春のヘッドフォン祭 2025開催、いま熱いのは「有線イヤホン」かもしれない

2025年04月27日 14時00分更新

文● ASCII

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 フジヤエービック主催の「春のヘッドフォン祭 2025」が4月26日にステーションコンファレンス東京で開催された。出店企業数は約80社、各社が数多くの新製品を展示した。

 大型連休の初日ということもあり、来場者も非常に多かった。開場前には長蛇の列ができ、ファンは試聴の整理券を求め、客足は終日衰えることがなかった。非常に盛況なイベントだったという感想だ。

有線イヤホンに魅力的な機種が豊富

 いまイヤホンといえば、AirPodsに代表される完全ワイヤレスイヤホンを最初に思い浮かべる人が大半だろう。しかし、最近のポータブルオーディオ関連イベントを歩いていて感じるのは、有線イヤホンへの回帰が改めて進んでいるということだ。国内外を問わず、豊富な種類のブランドの製品が登場し、その音質を競っている。

 採用する技術のバリエーションも増えている。昔からあるシングルダイナミックのシンプルなものも振動板素材の変更などで高音質化が進んでいるし、平面駆動、骨伝導、静電(EST)、シリコン(MEMS)など新旧の様々な技術を採用したドライバーを要所要所で使いこなすことで製品に個性が生まれている。

 価格帯も最初のハイエンドイヤホン体験にぴったりの1万円程度のものから。10万円を超える高額なもの、さらにその上を行く数十万円の製品など多種多彩だ。こういった機種をじっくりと聴いて回ると、改めて「有線イヤホンっていいな」と思えたし、有名ブランドだけでなく、価格を抑えた中国ブランドの製品なども多く見られ、魅力的な選択肢が多く出ている印象だった。

 まずは春のヘッドフォン祭 2025で見つけた新製品や個人的におすすめしたい注目製品をイヤホンを中心にピックアップしていく。

finalのブースは今回も大盛況
ダイヤモンド振動板の「A10000」展示

 finalの「A10000」は春のヘッドフォン祭 2025の目玉製品と言っていいだろう。会場では限定生産の「A10000 Collector’s Edition」も展示され、美しい筐体の姿を実機で確かめられた。また、新設計の「ファンネルノズル」を搭載したBA型ドライバー搭載イヤホン「S3000」やASMRを意識した完全ワイヤレスイヤホン「ZE500 for ASMR」も登場。伸びのある高音とクリアな低音を滑らかに再生できる定番機種となりそうだ。

トゥルーダイヤモンド振動板を採用した「A10000」。実売40万円弱の超高級イヤホンだが、次元の高い再現が可能となっている。

「A10000 Collector’s Edition」も一般公開した。300ロットの限定生産。

桐箱に入った状態で出荷される。

有線イヤホンの定番機種になりそうな「S3000」。新設計のファンネルノズルを搭載し、伸びのある高音とクリアな低音再生が可能だという。フルレンジのBAドライバーを搭載。カラー展開は3色。

完全ワイヤレスイヤホンの「ZE500 for ASMR」は、ASMRやポッドキャスト、オーディオブック、寝る前の使用などに適した製品。近接的な声の再現に特化した専用音質が特徴。長時間の装着で負担になりにくい小型軽量設計で、イヤーピースも一体型。装着感の高さを重視している。

豊富な技術展示も特徴。写真は超解放型のハウジングを採用したDX6000の部品

 また、finalが国内代理店となっているシンガポールのブランド「DITA」からもPreludeとい新イヤホンが登場する。DITAの魅力を比較的手軽に体験できるエントリー向けの製品だ。

PRELUDE

 また、現在開発中という「VENTURA」も気になる存在だ。後方に音質を調整用のチェンバを一体化している面白い構造のドライバーを採用。Dreamから始まる、DITAのフラッグシップ機の最新モデルとなっている。DITAの製品については別記事で詳しく紹介する。

VENTURAの複雑な構造のシェルを構成する部品

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