ASUSはイタリア・ミラノで開催された「ミラノデザインウィーク」に合わせ、ノートPCの限定モデル「Zenbook Ceraluminum Signature Editions」を発表した。外装仕上げの異なる4色のカラバリ、14型と16型の2サイズ、合計8機種が登場する。
アルミとセラミックの特性を持つCeraluminumを採用
ASUSはミラノデザインウィークで「Design You Can Feel」と題した出展を行ない、会場で新モデル4機種の展示を行なった。Zenbook Ceraluminum Signature Editionsは名前からわかるように、本体のボディーにASUSが独自開発した素材「Ceraluminum(セラルミナム)」を採用している。Ceraluminumは2024年6月のComputexで発表された金属素材であり、アルミニウムとセラミックのハイブリッド素材だ。
Zenbook Ceraluminum Signature Editionsは限定モデルであり、4色のカラバリが発表された。それぞれObsidian Black(オブシディアン・ブラック)、Pamukkale White(パムッカレ・ホワイト)、Terra Mocha(テラ・モカ)、Luminous Blue(ルミナス・ブルー)となっている。
各カラーは地球上の大自然から影響を受けている。Obsidian Blackはアイスランド・ゲルディンガダリルの火山地帯で、黒曜石を思わせる深みあるマットとグロスのコントラストが溶岩流をイメージしている。Pamukkale Whiteはトルコのパムッカレ石灰棚で、白を基調にゴールドの光沢、CNCダイヤカットで水と石の流れを表現した。また、Terra Mochaはヨルダン・ワディラムの砂岩と砂丘。温かみのあるロゼット模様や有機的な質感が砂や岩の自然な表情を再現している。そしてあざやかなLuminous Blueはモルディブ・ヴァードゥー島の夜光虫が輝く海岸、幻想的な青い光と質感をレーザー酸化処理で表現した。
それぞれの色は自然界の絶景や現象から着想を得た唯一無二の仕上げで、異なる個性とストーリーを持つ。表面仕上げもそれを意識して同じパターンのものは存在しないという。
デザインイベントでの発表ということもあり、本体の詳細なスペックはその場では公開されなかった。ベースとなるモデルは14型が「Zenbook A14 Copilot+ PC」、16型が「Zenbook S 16」とのこと。両モデルの外装やキーボード周りの仕上げを変えた派生モデルという位置づけになる。
キーボード周りも自然を意識したカラーリングを採用するなど、深みのあるデザインだ。
4色どれもが特徴あるカラーリングであり、市販されているノートPC製品とは一味も二味も違うデザインと感じられる。なお、販売時期や販売国、価格についてのアナウンスはされていない。
それでは、4色を見ていこう。
ベースとなるZenbook SシリーズはCeraluminum採用で軽量なボディーが特徴。片手でもラクに持てる。このCeraluminum Signature Editionsは天板がざらつきのある加工がされていることもあり、滑りにくく、また肌触りも独特だ。一般的なノートPCよりも保持しやすいと感じられる。
実際に販売されるときの製品構成はまだ不明だが、本体と合わせて周辺機器もセットになったパッケージの展示も行なわれた。このパッケージも環境に配慮した素材を使っているとのこと。
展示されていたマウス、スタイラス、USBケーブル、65W PD対応のACアダプタはいずれも砂地をイメージさせるライトブラウンな色で統一されており、Ceraluminum Signature Editionsとも違和感なく合わせて使うことができる。
スリーブにはKvadrat Febrik社の「Arda」という布地を採用した。ベースの素材であり、水の使用量を大きく削減した工程で製造される。自然環境への負荷を最小限に抑えたサステナブルな素材だ。いずれもSignature Editions本体の各色と調和するデザインに仕上げられた。
Zenbook Ceraluminum Signature Editionsは大自然を感じることのできる本体デザインと質感を実現し、環境を考えたモノづくりから生まれた製品だ。本体性能も高く機能美にあふれており、出展テーマのDesign You Can Feel=感じるデザインをみごとに体現している。テクノロジー製品という枠を超え、自然や感性との共感を生み出す新感覚の製品と言えるだろう。




























