フォーティネットの経営陣が語る! 2024年度の成長と今後の戦略

文●フォーティネットジャパン 編集●ASCII

提供: フォーティネットジャパン

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本記事はフォーティネットジャパンが提供する「FORTINETブログ」に掲載された「フォーティネット経営陣とのQ&A:サイバーセキュリティにおける成長、イノベーション、および市場リーダーシップの促進」を再編集したものです。

 フォーティネットの2024年度第4四半期の収益は、サイバーセキュリティ分野でイノベーション、卓越性、リーダーシップを実現し続ける当社の実力を明確に示しています。本ブログでは、CEOのKen Xie(ケン・ジー)、COOのJohn Whittle(ジョン・ホイットル)、CAO兼セールスオペレーションリーダーのChristiane Ohlgart(クリスティアーヌ・オールガート)にフォーティネットの業績、戦略的成長への取り組み、将来の計画についてそれぞれの見解を聞いています。

フォーティネットはここ何年もの間、驚異的な成長を遂げています。サイバーセキュリティのリーダーとして、フォーティネットが他社と一線を画しているのはどのような点ですか?

Ken Xie、CEO:フォーティネットのリーダーシップは、イノベーション、コンバージェンス、そして統合への長年にわたるコミットメントによって培われたものです。当社は現時点で世界ナンバーワンのセキュアネットワーキングベンダーであり、世界のファイアウォール総数の50%以上を保護しています。業界予測によると、セキュアネットワーキングの市場規模は2026年までに従来のネットワーキングを超える見通しです。当社はこの新たな転換期において、業界初の完全統合型で高性能なセキュリティおよびネットワークソリューションを提供し、主導的役割を果たしています。

 こうした差別化の主な原動力となっているのは、当社が25年近くにわたって精力的に開発してきたカスタムFortiASICプロセッサです。専用設計のこのチップは、パフォーマンスを向上させ、消費電力とコストを削減します。FortiASICによって、処理速度や効率性を損なうことなく、より重要なセキュリティとネットワーキングの機能を当社のオペレーティングシステムであるFortiOSに統合できます。業界で唯一のアプローチは、比類ない拡張性、費用対効果、パフォーマンスを実現し、セキュアネットワーキングにおけるフォーティネットのリーダーシップをさらに強固なものにします。

Keith Jensen、CFO:フォーティネットは世界のファイアウォールの半数以上を供給しており、当社のセキュリティソリューションは世界で最も重要なインフラストラクチャを保護する上で、なくてはならない存在になっています。現状では、サイバー脅威が急速に高度化しリスクも急増していますが、当社はこれらの課題に大規模に対処できる独自の立場にあります。私たちは幅広い導入実績、最先端のテクノロジー、高い評価を背景に、サイバーセキュリティを担う世界中の国家機関から信頼されるパートナーとして、最も重要な企業や政府機関のセキュリティを維持しています。

John Whittle、COO:もう一つの重要な差別化要因は、当社が製品イノベーションの推進と官民の連携促進に注力していることです。脅威は一段と増大しているため、こうした取り組みによって、サイバー犯罪と闘うお客様やパートナーをより強力に支援することができます。

Christiane Ohlgart、CAO:フォーティネットが継続的成長を推進できるのは、当社のソリューションに対するお客様の信頼と、効果的なイノベーションを生み出す力があるからです。私たちは進化する市場のニーズに自社の戦略を合わせることで、複雑さやコスト削減しつつ影響力を拡大しています。これは、当社のお客様が通常は1つのソリューションから開始し、その後、他のセキュリティソリューションに拡大していくことからもわかります。

セキュアネットワーキング、ユニファイドSASE、AIドリブンのセキュリティオペレーションを中心とした取り組みは、2024年度の成長にどのように貢献しましたか??

Ken Xie、CEO:ユニファイドSASEの急成長は、お客様が当社のシングルベンダーSASE戦略を高く評価していることの表れです。フォーティネットは、主要なSASE機能を有機的に開発し、単一のオペレーティングシステムであるFortiOSに組み込んでいる唯一のベンダーです。ネットワーキングとセキュリティに対するこのような独自のアプローチによって、次世代ファイアウォール、SD-WAN、ZTNA、セキュアWebゲートウェイ、CASBを統合し、ユーザーエクスペリエンスを強化すると共に、オンプレミスとクラウド環境全域でアプリケーションを保護します。当社のファイアウォールとSD-WANを使用しているお客様は、クラウドかオンプレミスかに関係なく、FortiSASEを数分で展開できます。また、サービスプロバイダーや大企業は、Sovereign SASEを使用して自社のデータセンターでFortiSASEをホストし、制御機能やパフォーマンスを強化することができます。

Keith Jensen、CFO:当社のユニファイドSASEとセキュリティオペレーションはますます成長の度合いを高め、両者の年間経常収益を合わせると、現時点で15億ドルを超えています。ユニファイドSASEの年間経常収益は28%増加しました。セキュリティサービスエッジは96%の急成長を遂げ、FortiSASEの取引は60%増加、パイプラインは90%拡大しました。大企業顧客の70%以上は当社のSD-WANを導入しているため、いつでも無理なくFortiSASEへの拡張を実施でき、クロスセルも利用できます。こうした力強い成長は、単一OS戦略がお客様から支持されていることを裏付けています。

John Whittle、COO:セキュリティとネットワーキングを完全に統合したプラットフォームを規模に応じて提供するフォーティネット独自の能力は、市場での差別化に役立っています。多くのベンダーがスタンドアロンのポイントソリューションや限定的なプラットフォームアプローチを提供しているのに対し、当社のポートフォリオは最も包括的で、その範囲はセキュアネットワーキング、SASE、AIドリブンのセキュリティオペレーション、クラウドベースのセキュリティ、統合型のエンドポイント保護など多岐にわたります。このような統合によって、お客様はセキュリティ管理を合理化し、複雑さを緩和し、さらには防御全体を強化することができます。

 当社はまぎれもなくファイアウォールセキュリティにおけるリーダーであり、世界中に展開されているファイアウォールの55%を保護しています。また、SD-WANでもリーダーとしての地位を確立し、Gartner® Magic Quadrant™ で戦略的ポジションの上位を維持すると同時に、業界で最も急成長しているSASEソリューションと、最も包括的なSecOpsプラットフォームを提供しています。フォーティネットは、こうした広範かつ高度な能力によってリーダーシップを強化し、パフォーマンスを落とさずにセキュリティを統合したい企業から選ばれる存在になっています。

好調だったフォーティネットの2024年第4四半期収益報告について総括をお願いします

Christiane Ohlgart、CAO:第4四半期の好調な財務実績は、収入と利益率の伸びに加えて、成長と収益性の両立に向けた当社の取り組みを反映しています。収入増加の背景には、ハードウェアおよびソフトウェアソリューションへの高い需要と、クラウドベースのセキュリティソリューションの継続的な成長があります。また、すべての顧客セグメントにおいても成長が見られました。

 39%という記録的な営業利益率は、80%を超える粗利益に支えられています。これは、AIベースの顧客サポートツールによって効率性を高めた結果です。

 当社の厳格な財務戦略により、お客様に長期的価値を提供しながら、イノベーション、人材、インフラストラクチャへの投資を継続することができ、その成果が当社の年間経常収益の伸びに表れています。

John Whittle、COO:中~大規模なファイアウォールへの需要も、製品収益の増加を後押ししました。企業は予想通りファイアウォールをアップグレードする時期を迎えており、当社の成長が今後も続くことが期待できます。これは当社にとってもお客様にとっても素晴らしいニュースです。お客様は最新のASICとオペレーティングシステムのメリットを活用できる一方、当社のイノベーションを引き続き信頼してくださるからです。

フォーティネットの価値を証明する、第4四半期の重要な顧客獲得事例をいくつか紹介してください

Keith Jensen、CFO:第4四半期の特筆すべき成果として、医療関連企業との数百万ドル規模の契約があります。初めて購入するフォーティネット製品の中にはFortiSASEが含まれていました。このお客様は、競合他社のファイアウォールを入れ換えると同時に、SD-WANと5,000シートのSASEソリューションを導入しました。新しいリーダーシップチームはベンダーの統合を重視すると共に、複雑さの軽減や技術的負債への対処を進めており、FortiOSはセキュリティインフラストラクチャを統合し最新化するのに理想的なソリューションでした。

 もう一つの大きな成果は、Fortune 500に名を連ねる小売業のお客様が、2,000人のユーザー向けにFortiSASEを購入したことです。同社のユーザー数は12,000まで拡大する可能性があります。このお客様がフォーティネットを選んだ理由は、当社がユーザーエクスペリエンスを改善しながら、オンプレミスとクラウドのアプリケーションで一貫したセキュリティを確保できるからです。また、当社独自のASIC技術を活用した専用のSASEデリバリインフラストラクチャを構築するという戦略も高く評価されました。

 大手エネルギー企業との数百万ドル後半の取引は、フォーティネットのリーダーシップをさらに印象付けるものでした。このお客様は、世界各地の重要インフラを保護するため、エンタープライズ契約を初めて締結し、当社とのパートナーシップを拡大しました。現在は支社、データセンター、クラウド環境など約1,000ヵ所の拠点でFortiGateを使用しています。オペレーショナルテクノロジーセキュリティにおける当社の技術力、世界規模のサポート、そしてリーダーシップが、同社の決断を促す大きな要因となりました。

John Whittle、COO:このような注目度の高いお客様の獲得は、当社のソリューションの拡張性と柔軟性を向上させ、フォーティネットがあらゆる規模の組織を効果的に保護できることを証明するものです。世界の10大金融サービス企業および銀行を含め、サイバーレジリエンシーの強化を求める最も目の肥えた組織が当社のプラットフォームを選択しているのもそのためです。

 コスト削減を目指す中堅企業や、複雑なハイブリッドインフラストラクチャの管理を効率化したいグローバル企業など、フォーティネットはそれぞれの組織に固有のニーズに応じたセキュリティソリューションを提供すると共に、シームレスな統合、運用の効率化、高度な保護を実現します。

成長を続けるフォーティネットの今後の展望を教えてください

Ken Xie、CEO:私たちは引き続き、セキュリティオペレーション、脅威インテリジェンス、ネットワーク最適化、データ保護といった重要分野でAIのイノベーションをさらに推進していきます。当社の生成AIアシスタント、FortiAI、AI活用ツールは、プロアクティブな脅威検知と減災、セキュリティレスポンスの自動化、セキュリティ管理の簡素化を可能にします。

 2025年度以降、AIドリブンのセキュリティイノベーションに対する当社のコミットメントはこれまで以上に強固なものになります。フォーティネットは、リアルタイムの脅威インテリジェンスを分析するためにFortiGuard AI活用セキュリティサービスの改善を継続し、既知、未知、そしてAI主導のサイバー脅威に対する防御を強化します。FortiAIOpsでは機械学習の機能をさらに進化させ、より予測性の高いインテリジェンスを提供することで、ITチームがパフォーマンスとセキュリティをプロアクティブに管理できるようにします。FortiAIでは生成AIの機能を拡張し、より多くのフォーティネットリューションでセキュリティオペレーションの合理化、調査の自動化、脅威レスポンスの改善を進めていきます。さらに、AIを活用したDLPを拡張してデータ漏洩や不正なAIアクセスの防止を強化することで、コンプライアンスを徹底し機密情報を保護します。

フォーティネットの主眼は引き続き、セキュアネットワーキング、ユニファイドSASE、およびセキュリティオペレーション分野で大きなチャンスをつかむことにあります。今後は大企業での導入を促進し、これらの重要分野でリーダーシップを強化していきます。当社は先日、Forbesの「米国で最も信頼される企業」リストに総合7位でランクインしました。上位50社の中でサイバーセキュリティ企業はフォーティネットだけです。この評価は、透明性とセキュリティ、そしてお客様の信頼に対する当社のコミットメントがもたらしたものです。

イノベーションと信頼の重要性

 フォーティネットの2024年度第4四半期の業績には、セキュアネットワーキング、ユニファイドSASE、AIドリブンのセキュリティオペレーションにおける当社のリーダーシップと持続的な成長が明確に表れています。戦略的ビジョンを推進し続ける中で、お客様の信頼とイノベーションは今後も当社の成長の要であり、将来のサイバーセキュリティにおいてリーダーとしてのフォーティネットの地位を確立するものです。

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