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法人向けノートPCからスタート

ノートPCにeSIM搭載! 通信料を支払わずに使えるKDDIの法人向けサービス「ConnectIN」提供開始

2025年01月21日 19時10分更新

文● 市川/ASCII 編集⚫︎ASCII

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dynabook X83/LY

 KDDIは1月21日、都内で行われた発表会で製品やサービスと通信を一体化する「ConnectIN(コネクティン)」を提供開始すると発表した。

 ConnectINは、月額通信料金のビジネスモデルとは異なり、メーカーなどの法人向け製品に一定期間の通信料を組み込んで販売できるサービス。

 したがって製品を購入したユーザーに対して、KDDIからは通信料金を請求しないビジネスモデルとなっている。

 同社は2024年5月より法人ユーザーの事業成長・社会課題解決へ貢献するため、AI時代の新たなビジネスプラットフォーム「WAKONX(ワコンクロス)」を始動。

 ConnectINは、WAKONXのネットワークレイヤーに位置するもので、モバイル・固定回線・IoT・Starlinkなどを組み合わせて法人ユーザーに最適なネットワークを提供。

 また、ネットワーク利活用に必要な保守・運用業務を、KDDIの24時間365日保守・運用体制で支援するほか、AIによる業務効率化を支援するものだ。

 同社の那谷雅敏氏はソフトウェアとしてデバイスに内蔵できるeSIMの浸透、そしてクラウドとエッジの両面でAIが進化していることから、今後よりそれらをつなぐ通信の役割が重要になっていくと考えたため、ConnectINを展開したと語っていた。

 具体的なビジネスモデルとしては、KDDIはメーカー企業が製品に通信機能を内蔵させる際に必要となる通信回線の手配・管理・運用、データベース構築、システム開発を提供。

 費用については販売台数に応じたレベニューシェアという方式をとっており、メーカー企業の初期投資が不要となる仕組み。

 またメーカー企業については回線申込受付・不正利用防止法対策のための本人確認業務・申込種別の受付ルール作り・イレギュラー対応など、煩雑な通信回線の契約管理や体制整備は不要だ。

 PCをつかう法人ユーザーからしても、ConnectINは、製品を購入するだけで、月々の通信料を支払わずに通信を利用可能。

 製品に通信機能が内蔵されているため、コンテンツが自動アップデートされるなど、新たな付加価値も体験できるというメリットがある。

 なお、ConnectINは法人向けモデルから展開。コンシューマー向けモデルについては各社と協業しながら考えていきたいとした。

dynabook、VAIOなどPC各社でも導入

左からdynabook 常務執行役員 国内PC事業本部長 渋谷正彦氏
KDDI 執行役員常務 ビジネス事業本部副事業本部長 那谷雅敏氏
VAIO 取締役執行役員 開発本部長の林薫氏

 ConnectINは2023年に先行して日本HPに導入。2024年にはダイワボウ情報システム、Dynabook、レノボ・ジャパン、パナソニック コネクト、VAIO各社製品へのConnectIN採用が決定している。

 発表会ではConnectINを導入したdynabookの常務執行役員 国内PC事業本部長 渋谷正彦氏、VAIOの取締役執行役員 開発本部長の林薫氏も登壇。

 dynabookの渋谷氏は、「働き方の多様化や生産性の向上などDXに取り組む企業が増えており、さらに生成AIなども利活用も進んでいる状況です。仕事でつかうモバイルPCは、安全で高性能なのはもちろん、AIを利用する際もつながりやすい安定した通信環境が求められています。そのため、当社ではConnectINを採用させていただくことを決定しました」とコメント。

 また、ConnectINを導入した法人向けPC「dynabook X83/LY」を紹介。au回線を利用したデータ通信4年間無制限のモバイルPCとなっている。

 VAIOの林氏は「VAIOはかねてより自由な働き方の実現を目指した製品開発を推進しており、無線WAN搭載PCについては3G時代より開発に着手してきました(中略)『ConnectIN』採用により、いつでもどこでも制限なく無線WAN通信が可能となり、VAIOの目指すユーザーに意識させない本当の常時接続を提供します」と語った。

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