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クリスマスシーズンの買い物はここに注意!

2024年12月20日 09時00分更新

文● せきゅラボ編集部

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悪質なショッピングサイトも現れる

 日本では「年末商戦」という言葉がある。最近では11月の「ブラックフライデー」(11月の第4木曜日、感謝祭の翌日の金曜日)が有名になり、さらにクリスマスから年末年始にかけて「ホリデーシーズン」が控えるため、買い物の話題が世間を騒がせる時期は長くなっている。

 当然、日本でもそれにちなんだセールは多い。セール商品を急いで入手しなければ、プレゼントを用意しなければと、この時期ならではの状況に慌てることも想定される。しかし、ショッピングサイトの利用者が増えることにともない、それにつけこんだ犯罪が増える可能性も増えてくるかもしれない。

 とくに注意したいのが、悪質なショッピングサイトの存在。公式に似せてブランドやメーカーが運営しているようなサイトを装うものや、粗悪品を販売するものだ。

 国民生活センターでは、悪質なショッピングサイトなどに関する注意喚起を発表している(商品が届かない…!返金してもらえない…!悪質通販サイトを巡るトラブルにご注意(発表情報)_国民生活センター)。

 一例としては、通販サイトでウイスキーを注文し、発送するとメールで連絡があり、事業者から指定された金額を個人名義の銀行口座に振り込んだ。しかし、連絡がないため発送状況を尋ねるメールを何度も送ったが、返信がなかったという。

 ショッピングサイトの利用において、「銀行振込」には要注意だ。悪意ある人間が、口座に代金を振り込ませて、そのままサイトを閉鎖する行為を繰り返す手口がある。半月程度の間隔で、サイト名を変えながら現れては消える……を繰り返すというものだ。

 この手の偽ショッピングサイトは、振込先として「個人名義の口座」を指定することが多い。ショッピングサイトを運営する企業が個人名義の口座を利用するというのは、珍しいケースだ。そういった場合、悪質な詐欺の可能性がある。よく注意しておきたい。

フィッシング詐欺にもあわせて注意

 初めて利用するショッピングサイトなら、サイト内に出品者・代表者名、問い合わせ先、住所など、販売者の身元がしっかりと記載されているかもチェックしておくべきだろう。

 ネットショッピングの機会が増える時期に気をつけたいのが、個人情報を盗むための不正サイトに誘導したり、マルウェアにつながるリンクをクリックさせたりしようとするフィッシング詐欺。

 「今だけの特価」や「出荷通知」などと称し、実在する配送業者などを装ったメールやメッセージを送ることで、添付ファイルを開かせようとする手口もある。

 メールやSMSのリンクからはすぐにアクセスしない(アクセスしても、IDやパスワードなどは入力しない)ことを決めておくのがよい。リンクから移動させられるフィッシングサイトも、外見やURLが本物に似せて作られていることがほとんどのため、気をつけていても見抜くことは難しい。公式のアプリや、ブラウザーのブックマークなどからのアクセスすることが基本だ。

 ショッピングサイトに関しても、公式のURL、あるいは公式のアプリからアクセスすることが重要といえる。ただ、公式アプリに似せた悪質なショッピングアプリもあるので、気をつけよう。

 ネット通販でトラブルに巻き込まれた時に、事業者に問い合わせて解決しない場合は、最寄りの消費生活センターや警察などに相談したい。

◆消費者ホットライン……電話番号 188(いやや!)
◆警察相談専用電話……電話番号 #9110
◆情報セキュリティ安心相談窓口……電話番号 03-5978-7509

 今回は、McAfeeのリリース「マカフィー『2024年ホリデーショッピング詐欺に関する調査』を実施」を紹介しよう。(せきゅラボ)

※以下はMcAfee Blogからの転載となります。

マカフィー「2024年ホリデーショッピング詐欺に関する調査」を実施

年末年始の買い物客を狙う巧妙なAI詐欺
~ ディープフェイク詐欺で35%の消費者が金銭的被害に遭遇、半数以上の人が懸念増 ~

オンラインのセキュリティ対策製品を提供しているマカフィー株式会社(本社:東京都千代田区)は、「2024年ホリデーショッピング詐欺に関する調査」の結果を発表いたします。本調査では、ブラックフライデーやサイバーマンデーから年末年始にかけて買い物の需要がより一層高まるショッピングシーズンに向けて、ディープフェイクをはじめとしたAI詐欺が買い物客に与える影響について明らかにしました。巧妙化したAI詐欺によって消費者が金銭的な損失を被るリスクが高まっていること、また消費者のホリデーショッピングへの姿勢にも変化が起きていることが浮き彫りになりました。

調査では、消費者がホリデーシーズンの買い物に警戒を強めている傾向にあることが分かりました。日本人の61%が「サイバー犯罪者の活動はホリデーシーズンに活発になる」と考えており、84%が「進化するAIが詐欺の検知を困難にしていることを懸念」と回答しています。詐欺の増加が買い物客の不安を増幅させ、35%の人が「昨年よりも今年のホリデーシーズンにオンライン詐欺に遭うことを心配」と答えています。

詐欺師がAIを駆使したツールでより本物に近い偽物を生成できるようになった今、信頼性のあるブランドからのメッセージでも、よく確認する必要があります。信頼性のあるブランドから送られたメールやテキストメッセージ(SMS)は、ホリデーシーズンの買い物に影響を与え、日本人の65%が「メール」、50%が「テキストメッセージ」を購入動機の要因として挙げています。しかし、このようなメッセージを開く際にはリスクを伴います。半数以下の人が「メッセージの信憑性を常に確認している」、約3人に1人が「時々確認する」、約5人に1人が「まったく確認をしない」と回答し、警戒心を怠ると、本物のように装った詐欺に遭う危険性が高くなります。

ますます進化する詐欺メッセージのみならず、AIで生成されたディープフェイク詐欺が、買い物客にとって新たな脅威となっています。日本人の10人に1人(11%)がディープフェイクで加工された有名人が推奨する偽の商品1とは知らずに購入したことがあり、半数以上(54%)が1年前に比べてディープフェイクをより懸念していると回答しました。

6%の人は「自分または知人がディープフェイク詐欺の被害に遭ったことがある」と回答し、そのうち35%の人が金銭的被害を受けました。金銭的被害を受けた人のうち 、25%が7,500円以上を損失、8%が7万5000円以上を損失、3%が75万円以上を損失しました。さらに、78%の人が「SNS上のAI生成コンテンツを見抜く自信がない」と感じており、83%が「音声メールや音声メモがAIによって生成された偽物か、あるいは本物であるかを見分ける自信がない」と回答しました。

ディープフェイク詐欺が増大している米国では、5人に1人(21%)が、ディープフェイクとは知らずに有名人が推奨する偽物を購入したことがあり、特にZ世代やミレニアル世代がより大きな影響を受け、18歳から34歳までの3人に1人が被害に遭ったことがあるのに対し、55歳以上では約5%に留まりました。

マカフィー株式会社 代表取締役社長 栗山 憲子は、次の通り述べています。
「年末年始は、消費者から小売業者、サイバー犯罪者まで、多くの人の買い物に関連する動きが活発になるシーズンです。AIの進化によって、今や驚くほどリアルな有名人による偽の推奨が出回るようになり、信頼の厚いブランドのメッセージやウェブサイトまで完璧に模倣することができます。マカフィーは、消費者に注意喚起を行い、あまりにもうま過ぎる取引には飛びつかず、個人情報を保護するために、最新のAIを搭載したセキュリティソフトをはじめ、最適なオンラインセキュリティツールを使用するよう呼びかけています。買い物に心が躍るホリデーシーズンには、あらゆる詐欺の罠が仕掛けられているため、セキュリティ意識を高めて警戒を怠らず、年末年始の買い物を安全にお楽しみください。」

「2024年ホリデーショッピング詐欺に関する調査」の主な傾向

1. 詐欺メッセージが急増
昨今ではAIが生成した詐欺メッセージが溢れており、多くの人が被害に遭っています。日本人の79%が「AI詐欺の台頭がオンライン上の習慣を変えるきっかけになっている」と回答しました。

・メール(72%)、テキストメッセージ(6%)、SNS(22%)で詐欺と思われるメッセージを受信
・「懸賞に当選しました」という受信(58%)
・クレジットカードや銀行口座に緊急対応が求められるメッセージを受信(44%)
・Amazonのセキュリティ通知やアカウント更新に関する通知を受信(44%)
・ヤマト運輸や佐川急便などの配送業者から偽の再配達通知や配送トラブル通知を受信(43%)
・購入した覚えのない商品の購入通知を受信(23%)

2. お得な情報に飛びつく代償
インフレによる物価上昇を受け、52%の日本人が年末年始のセールを狙って買い物する予定と回答しましたが、安さを追い求めるあまり詐欺に遭遇するリスクが高まる可能性があります。

・SNSでは知らないブランドの広告を目にすることがある(69%)
・お得な買い物をするために早めに買い物を開始する予定(31%)
・お得な商品を見つけたらすぐに飛びつく(14%)
・価格が適切であれば知らない小売業者からでも購入する(10%)

3. SNSでのショッピングに潜むリスク
米国では1億以上の人(英語サイト)がSNSでのショッピング機能を活用した直接的な購入をしたことがあり、SNS上での購買行動が普及しているのに比べ、日本での利用者数の増加にはまだまだ伸びしろがあります。日本人の65%が「ホリデーシーズンにAmazonで買い物をする予定」と回答し「Instagramで買い物をする予定」と回答した人は2%に留まり、現在のところホリデーショッピングは、ECサイトの利用が主流であることが分かりました。

一方、米国ではZ世代をはじめとする消費者の83%が「買い物はSNSから始まる」と回答しており、ホリデーシーズンの買い物はまずSNSで情報を探す傾向にあります。米国人の12%がTikTok(日本でのサービス利用不可)、7%がInstagram、5%がPinterestでの買い物を計画していると回答しました。特に上位のTikTokやInstagramなどのSNSプラットフォームは、簡単でアクセスがしやすいショッピング体験ができるとして人気を牽引しています。

SNSショッピングは大変便利ですが、消費者は新しいリスクにさらされることにもなり、特に気が散漫している時に買い物をする場合はそのリスクがさらに高まります。74%の米国人がホリデーギフトをオンラインで購入したことがあり、その利用シーンはベッド上で62%、職場で32%、トイレで29%、風呂で11%などあらゆる日常の機会や寛いでいる時に購入していることが分かりました。

推奨する安全なホリデーショッピングのヒント

クリックする前に再考:リンクのクリックを促すようなメールやSMSを受け取った場合、それがお得な価格で有益な情報であったとしてもメッセージに反応しないことが得策です。常に送信元である正規サイトへ直接アクセスして本当の情報であるかを確かめてください。
AI詐欺にはAIで対抗:SMSやSNS、メール、ウェブブラウザに表示される危険なリンクをブロックするマカフィー 詐欺メッセージ対策はAI駆動型テクノロジーを活用しており、SMSやSNSでのやり取り、メールやウェブの閲覧を安心して行うことができます。
ディープフェイクの特定:コンテンツにわずかでも不整合がないかを確認しましょう。不自然な瞬きや目の動き、おかしな手や歯、または話す人の口元と音声が不一致、音質が歪んでいるなどがディープフェイクの特徴になります。
McAfee+のような包括的なオンライン保護機能に投資:個人の識別、プライバシーおよびデバイス保護を提供する製品を使用して、たとえ最新の著名人のニュースでも疑わしいリンクやサイトを検知して保護する機能で、自分自身や家族のオンライン上の安全を確保しましょう。

※本記事はアスキーとマカフィーのコラボレーションサイト「せきゅラボ」への掲載用に過去のMcAfee Blogの人気エントリーやリリースなどを編集して紹介する記事です。

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