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「キスを強要」「包丁を投げられた」信じられないような退職理由、退職代行のモームリが公開

2024年12月11日 16時00分更新

文● @sumire_kon

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退職届のイメージイラスト

 退職代行サービス「モームリ」は12月10日、同社の公式Xアカウントで、同社に寄せられた「信じられないようなレベル」の退職理由をまとめて公開した。

※ ここから先は冷静な第三者が読んでも、かなり不快な内容が含まれています。こうした情報が苦手な方や辛い経験をおもちの方、今まさに職場等で苦しんでいる方は注意してお読みください。

セクハラ、パワハラから暴力まで、信じられない退職理由たち

 報告された事例には、退職の意思を伝えた際に6時間にわたる罵倒を受けたケース、バールや家具での暴行、外回りで熱中症になった状態での勤務続行命令、10分のみの昼休憩、無資格での薬の調剤、安全衛生法違反の黙認などが含まれていた。

 さらに性的なハラスメントとして、20〜30万円を提示しての性的な誘い、キスの強要、研修先のホテルでの深刻な事態なども報告されている。また、職場での暴力行為として、包丁を投げられる、顔がパンパンになるまで殴られる、タバコを投げつけられるなどの事例も明かされた。

 ほかにも、動画投稿サイトの再生数が基準に満たないと給与から罰金が引かれるケースや、歯科衛生士不在の歯科医院での違法な業務強要、デイサービスでの入居者への虐待も報告されている。

 いずれも事実であれば、本来は警察や労働基準監督署(労基)、弁護士などの介入があってもおかしくないものだ。

公的機関等への相談が最善だが……

 「ここまでひどい扱いを受けたなら、退職代行に頼らず、警察や労基などに相談すればいい」と思うかもしれない。こうした意見に対して、同社は別のポストで次のように反論している。

・被害者(退職代行の依頼者)は会社や加害者と戦う気力が残っておらず、とにかく関係を断ち切りたいという気持ちが強い

・十分な証拠がなければ、警察や労基などの専門機関は動いてくれない

・仮に十分な証拠を揃えて裁判を起こしても、6ヵ月以上の時間と数十万円にのぼる弁護士費用をかけ、勝てる確証のない裁判を続ける必要がある

・仮に裁判に勝って慰謝料を得たとしても、それまでに掛かった費用を考慮すると黒字になるとは限らない

・加害者から嫌がらせなどの仕返しを受ける場合もある

 なぜ、日本で退職代行サービスが事業として成立するのか。一連のポストは、その疑問に対して厳しい現実を突きつけている。

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