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今の冷凍ラーメンはここまでおいしい!「宅麺.com」とラーメンWalkerのコラボイベントで、新しいラーメン文化の可能性を見た

2024年12月12日 09時00分更新

文● ラーメンWalker編集部、大熊美智代

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 2024年11月15〜17日に、ところざわサクラタウンにあるラーメンWalkerキッチンで、「宅麺.com」とラーメンWalkerのスペシャルコラボイベントが開催されました。

 いつもは「人気ラーメン店の店主が厨房に立つ」というライブハウス的な場所をうたっているラーメンWalkerキッチンで、提供されたのはなんと冷凍ラーメン。いったいなぜ、このような企画が実施されることになったか。ちょっとだけ深いかもしれない背景をご紹介します。

そもそも「宅麺.com」とは

 イベントの詳細を説明する前に、ラーメンファンであればご存じの方も多いかもしれませんが、「宅麺.com」について説明しておきましょう。

 「宅麺.com」は2010年にスタートした、全国津々浦々の行列店のラーメン・つけ麺の中から、厳選した商品をお取り寄せできる通販サイトです。

厳選したラーメン・つけ麺をお取り寄せできる通販サイト「宅麺.com」

 自宅で食べるラーメンというと、カップ麺や即席めんなどをイメージする人が多いかもしれません。しかし「宅麺.com」では、基本的に店舗で出されているスープと麺・具材そのままを冷凍した商品を提供しており、店舗に行かないと食べられなかった味を自宅で楽しめるというものになっています。

 そのクオリティーにはもともと定評がありましたが、コロナ禍でラーメン店に行けなかったり、そもそも店舗が営業できなかったりといった事態が発生。これが特に大きな転機となり、「宅麺.com」にはユーザーからも店舗からもこれまで以上に注目が集まることに。

 累計400万食を売り上げるほどまで規模を拡大し、今では、ラーメン・つけ麺の販売数ナンバーワンの通販サイトに成長しています。

ラーメンWalkerがコラボで伝えたかった
「今の冷凍ラーメン」のすごさと意味

 そんな「宅麺.com」とラーメンWalkerが、なぜ今回のコラボイベントをすることになったのか。

 それはシンプルに、今のお取り寄せの冷凍ラーメンを実際に食べていただくことで、皆さんに新しいラーメン体験を提供したい、そして新しいラーメン文化の可能性を紹介したかったからです。

 「冷凍ラーメン」や「お取り寄せラーメン」とだけ言われると、あまりおいしくなさそうに思ってしまう人も少なくないかもしれません。その見方やイメージを少しでも変えたい……という思いは、宅麺.comとラーメンWalker共通のものでした。

 そこで、名店の店主しか立たない場所であるラーメンWalkerキッチンで、あえて“今の”冷凍ラーメンを提供する。そうすることで、「今の冷凍ラーメン」のすごさと意味を伝えるというのが企画の趣旨なのです。

 今回提供したラーメンの一つとして、塩ラーメンの超人気店「会津らぁ麺 うえんで」の一杯を紹介しましょう。

 調理自体はラーメンWalkerキッチンにも出店いただいている「らーめんKITAHACHI 喜多八」藤橋達也店主にお願いしたため、盛り付けなどはもちろんプロならではのものになっています。また、ネギなど一部のトッピングはキッチン側で用意したものです。

「会津らぁ麺 うえんで」の「会津山塩らぁ麺」。遠方の人気店が食べられるのも「宅麺.com」の魅力の一つ

 いかがでしょうか? ぱっと見ただけでは、これが「冷凍ラーメン」だとわかる人はほぼいないのではないか、という佇まいだと思います。

 嘘だと思われないように調理の風景も紹介いたしますが、冷凍されたスープを湯煎する、冷凍した麺を茹でてスープと合わせる……など、ラーメン店としてはちょっと変わった光景になっていました。

冷凍されたストレートスープを湯煎して提供。調理いただいているのは藤橋店主

麺についても冷凍されているが、それを茹でた上でスープとあわせ、盛り付けしていくはいつものラーメン調理と同様

 「店舗で実際に提供されているラーメンをそのまま冷凍している」というと、単純なことに聞こえるかもしれません。

 しかし、「宅麺.com」のラーメンは、味だけでなく、香りなどもそのままに閉じ込めることに成功しているのでしょう。室内で調理すれば、ラーメン店特有の“いい匂い”が漂います。まるで、名店のラーメンがここだけのために届けられたような気分です。

 来店された方に感想を伺うと、「宅麺ってこんなにおいしかったんだ」「ちゃんとお店の味が出せるのがすごい!」など、味について高い評価をいただけました。

 また「食べたことがないラーメンを選んだんですけど、おいしかったです。お店に行ってみたい」「今回食べなかったお店も覚えておいて、近くに寄ったら食べてみたいですね」などといった声もいただくなど、お取り寄せならではの体験を通じて、実際の店舗に行きたくなったと熱く語ってくださる方も多くいらっしゃいました。

進化する「宅麺.com」と
新しいラーメン文化への期待

「麺処びぎ屋 TAKUMEN LABO店」の醤油らーめん

 ここまで、「宅麺.com」のおいしさの理由として、「ラーメン店の本物のラーメンをそのままお届け」ということを紹介してきました。その上で、注目すべき商品があります。今回提供されたラーメンのうち、何商品かは「TAKUMEN LABO店」という聞きなれない名称がついたものがありました。

 これは、各店舗のレシピ、各店舗の本物のラーメンの味を研究し尽くすことで、店主のこだわりの味を忠実に再現した商品。ラーメン店主が “本物そのまま”と認めたもののみを、いわば暖簾分けされた「TAKUMEN LABO店」の商品として提供しているそうです。

あっさりながらも、旨味と風味のあるお店の味を再現

 「宅麺.com」の盛山さんに話を伺ったところ、より幅広いユーザーにラーメンを届けられるよう、小売りでも販売していきたいということではじめた新たな取り組みの一つだそう。

 もちろん通常の宅麺同様、濃縮スープではなく、きっちりストレートスープで作り上げられています。

 なお、具材については、「チャーシューはTAKUMEN LABO独自の製法で作り上げています」とのこと。

取材を担当してくれたライター大熊も「1本ロールで食べたいくらいおいしい」と絶賛

 現在、TAKUMEN LABO店の商品は、イオンをはじめとして100店舗ほどで販売しているそうです。お取り寄せ以外でもこのクオリティーのラーメンが自宅で食べられる選択肢が増えたのは、ラーメンファンにとってはまさに喜びでしかないでしょう。

 「宅麺.com」の盛山さんいわく、「忙しくて店まで行けない人、介護があったり小さな子どもなどがいたりして外出がしにくい人、並ぶのが大変な人……さまざまな理由でラーメン店まで行けない人も、自宅だったらゆっくり食べていただけるかなという想いが込められています」とのこと。

 この想いは、今回「宅麺.com」とラーメンWalkerがコラボ企画を実施するにあたって、「冷凍ラーメンの進化とおいしさを知ってほしい」という考えと同じくらい大事なことですよね……と両者が意気投合した部分でもあります。

 実際、おいしいラーメンを食べに行きたくても、さまざまな理由で行けない方も多いはずです。「宅麺.com」をはじめとして、いろいろな形で全国のおいしいラーメンを食べられるようになることは、より多くの方にラーメンを好きになってもらう、そして親しみを持ち続けてもらうという意味でも価値があるのではないでしょうか。

 そして、それが新しいラーメン文化のひとつになっていくのでは、という期待も抱いています。

 今回は「宅麺.com」とのコラボということで実現した特別企画でしたが、編集部およびキッチンスタッフ一同は、これからも多くの方に冷凍ラーメンの進化を知っていただきたい、もっとおいしいラーメンに出会える機会を作っていきたいという熱い思いを持ち続けています。これからのラーメンWalkerにもご期待ください!

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