【会場の様子】D1 2024シーズン最後のファンサービス
ファンサービスが手厚いのがD1の特徴。大会終了後に行なわれるグリッドウォークは、来場者の誰もが参加できるとあって、いつまでも人が途切れることはありませんでした。
【最終戦・単走】藤野選手5位、川畑選手6位
松山選手11位で追走進出
前日とはうってかわり曇天模様。ときおり、肌寒い風が会場を吹き抜けました。
松山選手の1本目は、コースリミット減点があり失敗。ですが2本目に98.7と追走進出をほぼ確定。11位で追走を終えました。
藤野選手は1本目に98.7と高得点をたたき出すと、2本目に99.4と前日の優勝者である川畑選手に近い点数の走りを披露。ですがこの日は全体的に点数が高く5位に。
川畑選手の1本目、鋭い振り出しを魅せつけるものの、やりすぎて失敗。後がなくなった2本目、川畑選手らしいダイナミックな走りで99.4点を獲得。6位で追走トーナメント進出を果たしました。
【最終戦・単走】強い川畑選手が帰ってきた!
鬼神の走りで有終の美を飾る
午後から始まった追走。次第に雲行きは怪しくなり、途中で小雨が混じる展開に……。
それに伴って、大会も波乱模様。ベスト16とベスト8戦では接触やマシントラブルが相次ぎ、チャンピオンシップ争いも混沌としてきました。
藤野選手ベスト16戦の対戦相手は、#89 Lattapon Keawchin選手(NEXZTER DRIVE TO DRIFT)。藤野選手先行の1本目は、後追いの接触行為により30点の減点が入り大量リードを獲得。入れ替えての2本目は無理せず走って勝利。
藤野選手ベスト8戦の対戦相手は、前日敗れた山中選手。少し雨が降り出した藤野選手後追いの1本目、序盤はスピードで勝る山中選手に離されるものの、後半で巻き返して後追いポイント12.3を獲得。入れ替えての2本目、藤野選手のマシンが途中で止まるトラブルが。その後走り出すものの、ここで勝負が決し8位で大会を終えました。
川畑選手のベスト16の対戦相手は松山選手。川畑選手先行の1本目、98.7と綺麗な走りをする川畑選手にあわせた松山選手は、12.7ポイントの後追いポイントを獲得。入れ替えての2本目で松山選手にコースアウトし3点減点。川畑選手は冷静に10ポイントの後追いを獲得し勝利。観客の声援に手を振って答えます。
川畑選手ベスト8戦の相手はシリーズチャンピオン候補のひとり、#18 日比野選手(SHIBATA RACING TEAM)。陽が暮れ始めたころ、川畑選手の後追いで1本目がスタート。日比野選手は最終セクターでミスをしましたが、川畑選手は終始マシンを寄せて11.7と大量の後追いポイントを獲得。入れ替えての2本目、川畑選手は完璧な走りを披露。日比野選手は最終セクターで少し離され、川畑選手の勝利。
準決勝の相手は#70 横井選手(D-MAX)。川畑選手後追いの1本目、最初のコーナー侵入から横井選手にピタリと付ける鬼神の走り。後追いポイント14点と今日イチの走りを魅せつけます。入れ替えての2本目、川畑選手は完璧な走りで走行ポイントを稼ぎ、横井選手も13.7点と後追いポイントを稼ぎます。ですが逆転には至らず川畑選手の勝利。
決勝の相手は山中選手。ルーキー対ベテランの対戦となりました。陽が完全に落ちた頃、川畑選手後追いの1本目がスタート。逃げる山中選手のタイヤスモークで、川畑選手のクルマが見えない中、後追いポイント12の寄せに、山中選手は思わず1点減点のコースアウトをしてしまうほど。11点のアドバンテージで迎えた入れ替えの2本目、山中選手も近いドリフトを見せましたが、逆転には至らず。川畑選手約1年ぶりの優勝が決まりました。
勝利者の名を受けた川畑選手はガッツボーズの後、その場にしゃがみ込み思わず涙をみせたものの、すぐに喜びの顔に。表彰台では満面の笑みをみせてくれました。
表彰式の後、ピットでは3名のドライバーから1年の謝辞が述べられると、レースクイーンの2人の卒業式が行なわれ、1年という長いシーズンが終わりました。Team TOYO TIRES Driftは、川畑選手がシリーズ6位、藤野選手がシリーズ7位、松山選手がシリーズ8位、チームシリーズランキングは4位で2024年シーズンの幕を閉じました。
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