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業務を変えるkintoneユーザー事例 第251回

3つのステップで進めた、自主的にシステム化できる土壌の醸成

これからは“攻めの情シス”で行こう! 上司の一言でkintone伴走支援班は突っ走れた

2024年10月29日 07時00分更新

文● 福澤陽介/TECH.ASCII.jp  写真●サイボウズ

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わずか半年でアプリ作成ユーザー数は約2倍に、「伴走支援の主役はkintoneではなく人」

 伴走支援班は半年間の活動の結果、アカウント数は120個から170個と約1.4倍に、そしてアプリ作成ユーザー数は、13名から28名と2倍以上に増加させた。自主的にシステム化をする人材を、一気に増やすことができた。

 国内の22拠点のうち20拠点にまでkintoneの波は広がっており、伴走支援班を離れて積極的にkintone活用する拠点も着実に増えている。

半年でのkintoneの活用拠点数の推移

 講習会の参加者からは、「仕事なのに楽しい」「横のつながりも大切にできる」という感想のほか、「新しいKOWA(興和工業所)の幕開けを感じた」という声も挙がり、片山氏もやって良かったと喜んだ。今後は、ユーザーが主体的に参加できる、アプリ発表会や業務改善会、お気に入り機能・プラグイン紹介会なども開き、kintoneを通じて部や工場を超えた交流の場を広げていく予定だ。

 最後に片山氏は、「伴走支援の主役はkintoneではなくて、あくまで人。事務所や現場、新人や熟練者を問わず、誰でも改善できることは、きっとあらゆる人の希望になります。働く人の気持ちも大切にするこの時代に、未来に希望が持てる会社を作っていきたい」と締めくくった。

 プレゼン後にはサイボウズ 名古屋オフィスの三谷菜穂美氏から質問が飛んだ。

アフタートークの様子

三谷氏:「攻めの情シス」として、アカウントを一定期間負担しますというのはすごいと思いました。他にどういった攻めの戦略をとられたのでしょうか。

片山氏:機器が壊れたから直して欲しいなど、普段の情シスの業務は工場などから依頼されるものが中心。攻めの情シスは工場から依頼される前に提案するというものです。今回は、情シスから新しいデジタル人材を積極的に発掘していくという戦略でした。他には、今あるデータが故障する前にクラウド化したり、二重入力で困っているという噂を聞いて、新しいシステムを提案したりといった活動をしています。

三谷氏:伴走支援班の最終的なゴールは、自主的にシステム化できる土壌をつくることですが、どういった基準で土壌ができたと判断するのでしょうか。

片山氏:明確には基準は設けてないですが、最初何も分からない状態から、自らやりたいことが見えた上で質問が来たり、私たちに質問する前に工場間で話し合って解決したりする姿をみると、「もう安心だな」と思います。

 

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