ASCII Power Review 第265回
実バッテリー駆動は10時間を超えました!!
未来デザインのPCが「CoreUltra2」で「Copilot+PC」になった!! 新「XPS13」実機レビュー
2024年10月25日 10時00分更新
デルは、インテルCore Ultraプロセッサー(シリーズ2)を搭載した13.4型Copilot+ PC「XPS13」を発売した。XPS13は、同シリーズ史上最薄ボディーを実現したクラムシェル型ノートPCだ。
機能キーとファンクションキーが切り替わるキーボード、あえて間隔を狭めたタイルのようなキートップ、そしてパームレストからシームレスに続く感圧&触覚タッチパッドにより、数年先のノートPCを先取りしたかのようなデザインを実現している。
またタッチ対応ディスプレーを選択可能で、直感的な操作を可能としている。試用機をデルから借用できたので、詳細スペック、使い勝手、ライバル機とのパフォーマンス比較などを中心に、詳細レビューをお届けしよう。
AI CPU=LunarLakeこと「CoreUltra2」を搭載
ディスプレーは3種、SSDは2TBも選択可能
XPS 13はOSにWindows 11 Home/Pro、プロセッサーに「Core Ultra 5 226V」/「Core Ultra 7 256V」/「Core Ultra 7 258V」を採用。
メモリーは16GB/ 32GB(LPDDR5X-8533MT/s)、ストレージは512GB/ 1TB/ 2TB(PCIe Gen4 x4接続SSD)を搭載している。256Vと258Vの違いは内蔵するメモリー容量で、256Vが16GB、258Vが32GBだ。
・「Core Ultra 5 226V」
8コア[4P+4LPE]、8スレッド、4.5GHz、17W、Arc Graphics 130V、40TOPS
・「Core Ultra 7 256V」
8コア[4P+4LPE]、8スレッド、4.8GHz、17W、Arc Graphics 140V、47TOPS
・「Core Ultra 7 258V」
8コア[4P+4LPE]、8スレッド、4.8GHz、17W、Arc Graphics 140V、47TOPS
ディスプレーは13.4インチで下記の3種類を用意。デフォルトで選択されているのは「FHD+液晶」で、「3KOLED」に変更すると1万5999円、「QHD+液晶」に変更すると1万7600円アップする。ディスプレーでタッチ操作したいのであれば、3KOLEDかQHD+液晶を選択する必要がある。
・FHD+液晶
1920×1200ドット、500ニト、100%sRGB、2000:1、120Hz、Dolby Vision、タッチ非対応、非光沢
・3KOLED
2880×1800ドット、400ニト、100%DCI-P3、100万:1、60Hz、Dolby Vision、タッチ対応、光沢
・QHD+液晶
2560×1600ドット、500ニト、100%DCI-P3、2000:1、120Hz、Dolby Vision、タッチ対応、非光沢
ボディーカラーはプラチナとグラファイトの2色を用意。キーボードは日本語配列、英語配列の2種類から選択可能だ。
ほかのスペックは共通。インターフェースはThunderbolt 4(Power Delivery、DisplayPort 2.1)×2を用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 7、Bluetooth 5.4をサポートしている。
本体サイズは295.3×199.1×14.8mm(FHD+/ QHD+は15.3mm)、重量は1.18kg(OLED)/ 1.22kg(FHD+/QHD+)。バッテリーは55Whを内蔵しており、バッテリー駆動時間は最大26時間と謳われている。
XPS13はデル製品らしく、きめ細かにカスタマイズが可能で、CoreUltra 5 226V/ RAM16GB/ SSD512GB/ FHD+液晶という構成で26万円、CoreUltra 7 258V/ RAM32GB/ SSD2TB/ QHD+液晶という構成で36万1200円だ。
インテル Core Ultraプロセッサー(シリーズ2)は、メモリーがプロセッサーに統合されている。Core Ultra 7 258Vのみが32GBを搭載しているので、購入時には慎重に選んでほしい。
キーボード面は近未来デザイン
ディスプレーはタッチ対応を選びたい
XPS 13はCopilot+PCの要件を満たしたモバイルノートPCだ。キーボード手前には生成AIアシスタントを起動する「Copilotキー」が配置され、プロセッサーは40~47TOPSのNPUを内蔵したCoreUltra2を採用。Copilot+PC標準のAIアプリのほか、サードパーティーからリリースされるNPU対応アプリでAI関連処理を高速に、省電力で実行できる。
XPS 13の製品公式サイトでは、写真編集アプリ「Adobe Photoshop」と「Luminar Neo」、ビデオ編集アプリ「Magix Vegas Pro」、オーディオエディター「Audacity」などでの、生成AI活用例などに触れられている。
自然言語で生成AIを利用できる「Copilot」、「スタジオ効果」では、背景効果、アイコンタクト、自動フレーミングなどを低負荷で実行可能、PC上で再生されている音声を文字起こし、翻訳可能な「ライブキャプション」。
日本語配列キーボードは、物理キーが68個、タッチキーが15キーで構成されている。キーピッチは左右方向が19.05mm、上下が18.05mm、キーストロークは実測1.1~1.2mmだ。
キーピッチ自体は広いが、キーとキーがすき間なく隣接しているので、慣れるには多少時間がかかる。しかし配列自体は素直で、一部記号キー以外は等幅に揃えられている。少し練習すればフルスピードでタイピング可能だ。
試用機の13.4インチ3KOLEDのリフレッシュレートは60Hzだが、画質ではFHD+液晶やQHD+液晶より上だ。映像コンテンツを鑑賞したり、写真・動画を編集する機会が多いのであれば3KOLEDがお勧めだ。
カメラはRGBカメラとIRカメラをべつべつに搭載した独立タイプ。解像度自体は決して高くはないが、RGBとIRのハイブリッドカメラに比べると明るく、自然な発色で撮影できる。今回テスト撮影してみたが、室内灯下でも健康的な肌色で撮影できた。ビデオ会議用途にぴったりの画質である。
「CoreUltra2」搭載他社ノート比較ではGPUが最高速を記録
バッテリーは実測10時間48分稼働
さて最後にパフォーマンスをチェックしよう。今回は「XPS13」と同じ「CoreUltra 7 258V」を搭載する「HP OmniBook Ultra Flip 14」、「Lenovo Yoga Slim 7i」、「ASUS Zenbook S 14」、そして「CoreUltra 7 155H」を搭載する「Acer Swift Go」とベンチマークスコアを比較している。

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