パナソニック エレクトリックワークスは10月1日、すべての蛍光灯の生産を2027年末までに終了すると発表しました。ツイン蛍光ランプ(コンパクト型)は2026年9月末、直管、丸形蛍光ランプは2027年9月末に生産終了します。今後はLED照明「iDシリーズ」の生産と普及に注力します。
今回の決定は、2023年11月の「水銀に関する水俣条約第5回締約国会議(COP5)」で、すべての一般照明用蛍光ランプの製造・輸出入禁止が2027年末までに決定されたことを受けてのもの。2027年12月に終了するための準備期間として、3ヵ月間の余裕をもった計画としました。
同社は1951年に蛍光ランプの販売を開始し、最盛期には年間1億本を超える生産をしていました。最近はLED照明への切り替え提案を進めており、2019年3月末には蛍光ランプ対応照明器具の生産を終了していました。
同社では耐用年数が10年を超えると故障率が上がっていくとして、長期間にわたり使っている照明については器具ごとの交換を推奨しています。
同社では、蛍光灯のLED照明化により、器具にもよりますが50〜60%の省エネ効果が実現できるとしています。また「くつろぎモード」など新しい空間演出機能もあるとして、LED照明への交換を呼びかけました。
同社は蛍光ランプ市場で6割、LED照明市場で4割のシェアを占めます(同社調べ)。今後同社は、日本に照明を交換する文化が根付いていないことを踏まえ、取り換えやすさを発信する努力をするとしています。