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人気スマートウォッチ&バンド深掘りレビュー 第18回

1ヵ月使ってわかった「HUAWEI WATCH FIT 3」の◯と×

2024年07月27日 12時00分更新

文● 村元正剛(ゴーズ) 編集●飯島恵里子/ASCII

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強いて挙げる不満点は4つ

 HUAWEI WATCH FIT 3は2万円台で買えるスマートウォッチなので、機能面での贅沢は言えません。実際、価格のわりには機能は充実しています。ですが、“欲を言えば”と、ちょっぴり不便を感じた点もあります。それが下記の4点。

1. 通知設定に制約がある
2. メッセージに返信できない
3. 決済サービスを利用できない
4. 地図アプリが使えない

 それぞれの理由を説明します。

●1. 通知設定に制約がある
 スマホではオンにしていても、ウォッチではオフにしたい通知があったりします。また、その逆を求める人もいるかもしれません。HUAWEI WATCH FIT 3の通知は「メッセージ」や「「Gmail」「LINE」など、主要なアプリは個別での設定に対応していますが。多くのアプリは「その他」で一括して設定するようになっています。筆者はiPhone 15 Proとペアリングして使っていますが、iPhoneの「メール」アプリが個別でオン・オフの設定ができないのは不便に感じました。

 ただし、Androidスマホを使っている場合は、デフォルトの「Gmail」アプリが個別での設定に対応しているので、不便を感じないかもしれません。

通知は「HUAWEIヘルスケア」アプリで設定する。iPhoneと接続して使う場合、iPhoneの「メール」アプリが個別で設定できないのは不便

●2. メッセージに返信できない
 受信したSMSや「LINE」のトークなどは読めますが、それに返信することはできません。画面が小さいので、キーボードを表示してテキストを入力するのは難しいでしょうが、定型句やスタンプなどで素早く返信ができれば「便利なのになぁ」と感じたのが本音。マイクが搭載されているので、音声入力機能の搭載も期待したいところです。ちなみに、Androidスマホと接続して使っている場合は、電話を着信したが応答できないときに「クイック返信」という定型のメッセージを送信できる機能を利用できるようです。

●3. 決済サービスを利用できない
 FeliCaを搭載していないので、「Suica」や「PASMO」など交通系ICカードに対応しておらず、そもそもNFC非搭載なので、クレジットカードのタッチ決済も利用不可。「PayPay」「au PAY」など、日本国内で普及しているQRコード決済も使えません。どれか1つでも使えたら、スマホを持たずにランキングなどに出かけたときに、コンビニでドリンクを買ったりできて便利だと思うのですが……。

メニューに「支払い」という項目はあるが、日本ではいまのところ利用できない

●4. マップアプリが使えない
 HUAWEI WATCH FIT 3は、アプリを追加することはできません。アップデート時に新しいアプリが追加される可能性はありますが、自分が使いたいアプリを自由に追加することはできません。日常づかいに必要となるアプリは揃っていますが、“あったらよかったのに”と思ったのが地図アプリ。スマホと連携して使える地図アプリがプリインストールされていて、スマホで経路を検索して、ウォッチでナビ機能の一部を利用できたらいいなぁと思ったのが本音です。

 不満点として挙げた4つは、HUAWEI WATCH FIT 3がファーウェイ独自の「HarmonyOS」を搭載していることにも起因します。HarmonyOSのスマホと接続して使えば、もっと便利に使えるのかもしれませんが、日本では販売されていませんからね。でも、iPhoneでもAndroidでもほぼ同じように使えるように設計されていることもHUAWEI WATCH FIT 3を評価したいポイントです。

 メリットとして挙げた電池持ちや「HUAWEIヘルスケア」「ボディメイカー」などに魅力を感じる人には、満足度が高い1本となることでしょう。

 

筆者紹介——村元正剛
 iモードが開始された1999年から携帯電話市場を追い、新機種のレビュー記事などを多くの雑誌やウェブに寄稿。最近はスマートウォッチやワイヤレスイヤホン、スマートスピーカーなど、スマホとつながるデバイスにも興味を深めている。編集プロダクション・ゴーズの代表で、スマホ関連の書籍/ムックの編集も手がけている。

 

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