半導体大手NVIDIAは7月17日(現地時間)、同社のGPUカーネルモジュールについて、一部機種を除き完全にオープンソース化することを明らかにした。今後、R560ドライバーリリースより対応する予定。
同社は2022年にGPUカーネルの段階的なオープンソース化に着手。2年間の取り組みで得た経験を踏まえ、完全なオープンソース化路線へと舵を切るに至った。Linuxユーザーを中心に、オープンコミュニティーによる改善の恩恵を受けられることになりそうだ。
オープンソース化の対象は比較的新しいGPUに限定。Maxwell、Pascal、Voltaなどの古いアーキテクチャーの製品には、これまで通りに独自のドライバーが提供される。また、同じPCで新旧のGPUを一緒に使用する際も独自のドライバーが必要だ。
アーキテクチャー別のサポートの概要は以下のとおり。
●Grace Hopper/Blackwell
・オープンソースのGPUカーネルモジュールへ一本化し、独自のドライバーはサポートしない
●Turing/Ampere/Ada Lovelace/Hopper
・オープンソース版GPUカーネルモジュールへの切り替えを推奨
●Maxwell/Pascal/Volta
・オープンソース版はサポートせず、引き続き独自のドライバーを使用
●同じマシンで新旧のGPUを一緒に使う場合
・独自のドライバーで対応