【第4戦・単走】藤野選手5位、松山選手7位、川畑選手12位で追走進出
前日に比べると雲の多かった日曜日。気温は少し下がり、過ごしやすい中で9時30分から単走決勝が行なわれました。
エンジンを交換した藤野選手は、1本目が98.1、2本目はゾーン3を外して96.8。単走5位で追走トーナメント進出を果たします。
川畑選手は1本目97.2、2本目97.0と前日に比べ点数を伸ばすことに成功。車速も168.49km/hと高く12位で追走トーナメント進出を決めました。
松山選手は1本目97.9と追走トーナメント進出の安全圏に入ると、2本目は攻めた走りを披露。ですが、途中のJ2区間とセクター5でミスして90.4。7位で追走へとコマを進めました。この日の単走優勝は#18 日比野選手(SHIBATA RACING TEAM)が勝ち取りました。
【第4戦・追走】藤野VS川畑はわずか0.3ptで決着
川畑3位表彰台で反撃の狼煙をあげる
松山選手のベスト16戦の相手はヴィトー 博貴選手(DRIFT STAR Racing)。松山選手先行の1本目は、相手を寄せ付けない走り。入れ替えての2本目で松山選手はドリフトの戻りが多発。10点減点されてしまい12位で大会を終えました。
追走トーナメントのベスト16戦で、藤野VS川畑のチームメイト同士の対決が実現。マシンも同じ、さらに言えばタイヤの空気圧も同じにし、イコールコンディションでの対戦となりました。
藤野先行の1本目、綺麗なラインをトレースする藤野選手に対し、川畑選手は終始、うしろにつける走り。藤野選手99.1の走りに対し、川畑選手は97.1の走りに12.7の後追いポイントを獲得して109.8。
入れ替えての2本目。川畑選手は1コーナーで少しミスをしたようで96.3の走り。藤野選手は96.7に10.0の後追いポイントで106.7。総合点で藤野選手205.8、川畑選手206.1と、わずか0.3ポイント差で川畑選手の勝利。
川畑選手ベスト8の相手は、同じTOYO TIRESユーザーである#70 横井選手(D-MAX)。川畑選手後追いの1本目、ここでも藤野選手との対戦のようにピタリとつける走りで10.7ポイントの後追いポイントを獲得し、有利に進めます。
入れ替えての2本目。横井選手もピタリとつけますが、最終コーナーでコースアウト減点。併せて少し離れてしまい、後追いポイントを稼ぐことが出来ず。川畑選手の勝利となりました。
ベスト4戦の相手は#18 日比野選手。GR86同士の対決です。川畑選手後追いの1本目。前半部分では少し置いて行かれたものの、後半で巻き返しをみせます。ですがセクター3を真っ直ぐに走行する部分があり点数が伸びず。大きなアドバンテージを日比野選手に与えてしまいます。
圧倒的不利な状況での2本目。日比野選手は深追いせず自分の走行をして勝利。ここで川畑選手の3位が決定しました。優勝したのは前日に続き#87 齋藤(太)選手。
大会を終えた3選手に話を聞きました。
藤野選手「単走は1本目98.1を出して追走は決まったと思い、2本目は攻めたのですけれど、ゾーン3で外してしまいダメでした。追走は、お互いに変なことは考えずイコールコンディションで行こうと。自分も失敗した部分があったので、0.3ポイントという勝敗につながったのかなと思います」
松山選手「色々と足のセッティングを変えて今日の練習走行を走って、何となくまとまってきたかなと。追走はちょっとパワーが出てなくて。2本目もやはり余裕がない感じでドリフトをするのが精いっぱいで、相手に合わせられず戻りで大きく減点をしてしまいました。新しいクルマになったので、もっとテストをしてクルマの動きを自分の意のままにしなければダメですね」
川畑選手「セッティングはファイナルギアを変えるなど、色々と調整して今日に挑みました。練習では98点の後半が出ていたのですけれど、単走では97.2で。スピードでは横井選手にはついていけないかなと思ったのですけれど、ちょっと上手く乗り方で何とか帳尻があったかなという感じでした。ですが、ちょっと詰まるような感じで、セクター3で0点になってしまった。あれがなければ勝てたかもしれません」
【次戦】昨年TOYO TIRESが圧勝したエビスサーキット
秋の巻き返しに期待したい
次戦のD1グランプリは9月28~29日の2日間、福島県のエビスサーキットで行なわれます。
昨年は藤野選手が1日目の単走と2日目の追走で優勝、川畑選手が1日目の追走で優勝。松山選手も2日目の単走優勝に追走も2位とTOYO TIRESが圧倒。ゲンの良いコースといえます。
松山選手にロングホイールベースのクルマは相性がよいのでは? と尋ねると「そう思って筑波に来たんですけれど……。ちょっとわからないですよね」と不安な表情。
川畑選手は「まずは順位がつくところまでは行けたのですけれど、これで喜んではいけないポジションですよね。きちんと追走に出ることが大切。もっときっちりやっていかないとですね」と気を引き締めた表情をみせました。
藤野選手は「次のエビスは昨年優勝しているので、今年も優勝を目指し、シリーズを巻き返したいです。エビスまでの2ヵ月はメンテナンスであったり、スペアのエンジンを使ってしまったので、それを作ろうと思っています」と、次戦を万全の準備で臨む様子。
思い起こせば昨シーズンは筑波まで不調だったTOYO TIRES陣営でしたが、エビスで一気に流れを変えました。今シーズンもほぼ同じような展開で進んでいるように思います。次戦エビスでのTOYO TIRESの巻き返しに期待しましょう!
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