第1回 アラフィフでの離婚&単身移住で気ままなシングルライフ

円満離婚して自由を手に羽ばたく! 4人の子育て終了と共にライフシフトを決意

文●杉山幸恵

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 広告マンガやイラストをメインに制作し、日々の暮らしを20年以上つづり続けているブログ「マツキヨコの絵日記」も好評のマツキヨコさん。23歳の時に結婚し、男女の年子と男女の双子に恵まれ、その子育ての様子はコミックエッセイ「奇遇ですね、うちもそんな感じです。」として出版されている。そして、4人の子供が無事巣立った47歳の時に離婚し、それまで暮らした京都から滋賀県高島市に単身移住するというライフシフトをした。そんなマツキヨコさんの離婚から現在にいたるまでの心境や移住生活についてなど、3回にわたって紹介する。

夫への不満のリミットがあふれ出た瞬間に離婚への〝GOサイン〟が出た

 マツキヨコさんがブログで離婚することを報告したのは2019年のこと。「これ以上憎しみ合わないように、離婚することでこの先も付き合っていける関係を維持したい」と夫と話し合い、4人の子供にも伝えた上での再出発だったと、ブログではつづられている。

 「離婚に際して、これといった決定打があったわけではないんです。何年もかけてたまっていった不満が、私の器を超えた時、自分の中で離婚に対しての〝GOサイン〟が出ました。 たとえるなら、お店のポイントカードのポイントが1つずつ貯まって、全部の枠が埋まってしまった感じです。今思えば、更年期での精神的な不安定さもあったんではないかと。 当時はアルコールの摂取量も尋常ではなかったし、睡眠障害も出ていたし、鬱もあったのかもしれません…と、今なら思えるのですが、当時は必死すぎて。ただただ辛かったですね」

過去にも幾度か離婚話は出たことがあったそう。しかし、その都度何となく日常に戻って、でも不満はたまって…を繰り返していた。

離婚を決意したものの、孤独との付き合い方など、不安がよぎることもあったという。

 「親権や金銭関係で揉めなければ、夫とはそこそこの距離感で今後も付き合えると思った」というマツキヨコさん。子供たちは就職、結婚など親権の問題はクリアしているが、やはり気になるのは金銭の面。離婚の申し出と共に出したいくつかの提案を夫が受け入れてくれるか、返事を待つ1週間はドキドキの日々だったそう。そして、無事(?)離婚することが決まり、想像を絶するギスギス具合だった夫婦関係も、ここに来て穏やかなものに。

〝円満〟に離婚するための話は順調に進んでいったそう。

離婚への話し合いは円満かつスムーズに、夫への気持ちにも変化が

 「離婚が決まった時は、スッキリ!という一言に尽きます。何年も夫婦関係を何とか修復しようと悩んだり努力したりしていたので、離婚すると決めてからは、何の迷いもなく突き進めました。金銭面に関しては、数年後に予定されている夫の退職金で、法的に認められた嫁の取り分があるので、きっちり払ってもらいます。泣き寝入りは絶対にしません(笑)」

 少しずつ離婚への不安も解消し、4人の子供たちからの理解は得たマツキヨコさんだが、実の母親は納得していなかったようで…。

 「離婚が決まったことを実母に伝えたら、『もう少し我慢できないの? 離婚なんてみっともない。恥ずかしい。こっち(実家)に帰ってこないなら、あなたの好きにすればいい』と言われまして。その時は辛かったけれど、考えようによっては〝私は自由にどこにでも行っていいんだ!〟と思い直し。ですので、今は自由にやっています(笑)」

 離婚から5年を経て、元夫との関係はどうなのだろうか?

 「子供たちのパートナーに会う時に同席するほか、LINEで連絡をとることもあります。恋愛的感情はゼロですが、24年一緒に過ごした分の情はあります。結婚時代最後のドロドロした時より今の方が優しい気持ちで接することができていますね。でも、これは今、私自身が幸せであるからの心情かと思います。もしも自分が暮らしに困っていたら、こうは思えなかっただろうし、呪っていたかも(笑)」

 離婚と共に、新しい生活を始めるべく移住を決意したマツキヨコさん。その理由や家探しの様子などは次回へ続きます!

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