TOKIUMは、2024年6月19日、「契約管理に関する実態調査」の結果を発表した。同調査は、全国の契約業務に携わる会社員1100名を対象に、2024年5月に実施された。
同調査では、約75%の企業が「契約書を紙と電子の両方で管理している」と回答。「すべての契約を電子で管理している」企業は、わずか0.9%だった。電子契約が徐々に浸透しつつある中でも、紙の契約書も同時に扱わざるをえない企業はいまだに多く、“紙と電子の二重管理”が一般的なかたちになってしまっている現状が明らかとなった。
また「契約書を適切に管理できていない」と回答した比率が最も高かったのは、契約書を紙で扱う割合が「4割以上6割未満」(つまり紙と電子が同程度)と回答した企業群だった。TOKIUMは、「紙と電子が同程度の場合には“二重の管理”から逃れられず、契約書を適切に管理できない状況が生まれる」と推測している。
契約書が適切に管理できていないことが原因で生じた問題については、「契約書の検索に時間がかかった」(50.8%)が最も多く、以下「更新期限が把握できず、継続可否の判断に時間がとれなかった」(27.9%)、「監査に必要な情報提供に時間を要した」(23.3%)、「契約書を紛失した」(22.5%)が続いている。
TOKIUMは、「2024年中にはフリーランス保護法の制定が予定され、契約書の管理はますます重要な課題になる。契約を適切に管理することは、不要な契約の選別や自動更新による予期せぬ出費を防ぐなど、経営面でも欠かせない要素だ」とコメントしている。