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有機EL搭載&真のプロ仕様になったiPad Proに、Apple PencilもProに進化! 春のiPad祭り特集 第20回

iPad Proに肉薄する13インチ「iPad Air」、バッテリー持続時間は仕様の2倍!?

2024年06月22日 12時00分更新

文● 柴田文彦 編集●飯島恵里子/ASCII

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第4世代以降のiPad Airの電源まわり仕様比較

期待の13インチモデルのバッテリー持続時間は仕様の2倍!?

 iPadは、当然ながら戸外や移動しながら使う機会が多いので、バッテリーの持続時間は非常に重要なポイントとなる。これまでと同様、第4世代以降のバッテリーまわりの仕様を比較しておこう。

 同じ画面サイズで比べると第4世代以降、今回のM2モデルまでほとんど同じ仕様と言ってもいい。M2モデルのバッテリー容量は28.93Whとなりわずかに1%ほどが増加しているが、スペック上はほとんど誤差範囲と考えられる。

 一方13インチモデルでは、すがにバッテリー容量は36.59Whと、11インチモデルに比べて約26%ほど増加している。13インチモデルのディスプレイの表示面積は、単純計算で11インチの約17.5%増しとなる。バックライトの消費電力は、面積に比例して大きくなるはずだから、単純に考えればディスプレイの消費電力も約17.5%増しとなるはずだ。ディスプレイ以外の部分の消費電力が同じと考えれば、消費電力の増加分以上にバッテリーの容量は増加したことになる。それによってバッテリー駆動時の持続時間も増加することが期待できる。

 ところが、アップルの公式の仕様では、「Wi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生」は、第4世代以降、画面サイズに関わらずすべてのモデルで「最大10時間」となっている。この数字はかなり控えめなものと分かっているので、今回も実際に確かめることにした。

 条件はアップルの仕様のものとは異なっている可能性があるが、Wi-Fi経由でインターネットに接続し、YouTubeのプレイリストとして編集したApple Eventのビデオを、Safariを使ってフルスクリーンで連続再生可能な時間を計測した。音量は消音状態から本体のボタンで1段階上げ、画面の明るさはスライダー全体の4分の1程度の位置とした。

 フル充電状態で再生を開始してから、バッテリー残量が0%となって強制スリープとなるまでの時間は21時間47分だった。アップルの控えめな仕様の約2倍の時間使えたわけだ。その後バッテリーが空の状態から充電を開始し、iPadの電源を入れて画面表示したまま残量が100%となって充電が自動停止するまでの時間は、付属の20Wの電源アダプターを使って2時間50分だった。ビデオの連続再生時間にせよ、バッテリーの充電時間にせよ、さまざまな条件によって異なる可能性はあるが、このサイズの携帯用電子機器として十分満足できるものと言えるだろう。

iPad Airに付属の20Wの電源。重量は実測で約56gほどある

 今回は、13インチモデルのみのテストだったが、13インチがiPadとして特に大きいとはまったく感じなかった。あえて画面の小ささでiPad miniを選ぶ理由がある場合を別にすれば、そろそろiPadも13インチが主流という時代に入りつつあるように感じられる。

 特にMacBookシリーズと組み合わせて、あるいは交互に使う場合、iPadも13インチの画面サイズでないと、むしろ違和感が大きい。もちろん、Sidecar機能でiPadをMacのサブディスプレイとして利用する場合には、やはり11インチでは窮屈に感じられ、13インチが標準と考えてもいいだろう。

MacBookシリーズと組み合わせて使う場合には、だんぜん13インチがおすすめだ

 標準のiPadではなく、iPad AirやiPad Proを選ぶ理由の1つとして、13インチディスプレイが選択できることも有力だろう。というわけで、同じiPad Airでも、11インチよりも13インチモデルがお勧めできる。とはいえ、MacBookシリーズではなく、iPhoneと組み合わせて使う機会の多い人は、逆に11インチの方が違和感が小さいかもしれない。いずれにせよ、iPad Airの画面サイズが2種類から選べるようになったのは、大いに歓迎すべきことだ。

 

筆者紹介――柴田文彦
 自称エンジニアリングライター。大学時代にApple IIに感化され、パソコンに目覚める。在学中から月刊ASCII誌などに自作プログラムの解説記事を書き始める。就職後は、カラーレーザープリンターなどの研究、技術開発に従事。退社後は、Macを中心としたパソコンの技術解説記事や書籍を執筆するライターとして活動。近著に『6502とApple II システムROMの秘密』(ラトルズ)などがある。時折、テレビ番組「開運!なんでも鑑定団」の鑑定士として、コンピューターや電子機器関連品の鑑定、解説を担当している。

 

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