被害は1年で2000件以上! SNS舞台の詐欺が急拡大
Q:「SNS型投資詐欺」ってなに?
A:有名人・著名人の写真や名前を勝手に利用し、TwitterやFacebookといったSNSに虚偽の投資広告を掲載して金銭を騙し取る詐欺。
広告に「○○氏が徹底解説」「●●氏の直伝」といった文言が躍るが、もちろん虚偽であり、AIによって画像や動画が偽造されていることもある。
そういった広告を入り口としてアクセスしてきた被害者に対し、「儲かる副業のノウハウ」や「暗号資産への投資」「負けない投資アプリ」といった、いずれも架空の儲け話をメッセージなどで直接もちかけてくる。
そして、何度かメッセージをやり取りするなかで信用してしまった被害者に「投資金」や「手数料」といった名目で金銭を振込ませる。場合によっては何度も金銭を振込みさせることもあるが、いずれにしてもその後連絡が取れなくなることがほとんど。
近年その被害が大きくなりつつあり、警察庁の発表「令和5年中のSNS型投資・ロマンス詐欺の被害発生状況等について」によれば、2023年(令和5年)のSNS型投資詐欺は、認知件数2271件、被害額は約277.9億円に上ったとのこと。
また一部の有名人・著名人は、自身の写真などを無断で悪用されたとして、広告を掲出しているSNS運営企業を訴えたり、当局へ通報したりしているものの、なかなか改善されないのが実情である。
この連載の記事
-
第45回
デジタル
ペネトレーションテストはサイバー攻撃の「模擬戦」です -
第44回
デジタル
企業・団体は取得したが最後、厳重保護せねばならぬ「PII」とは? -
第43回
デジタル
「3Dセキュア2.0」は怪しいときだけ認証求める新システム -
第42回
デジタル
あなたの会社は対応済? 成りすまし迷惑メールを削減する「DMARCポリシー」 -
第41回
デジタル
あなたのスマホデータも裁判の証拠に!? 「デジタルフォレンジックス」ってなに? -
第40回
デジタル
個人情報を扱う企業が続々契約する「サイバー保険」ってなに? -
第39回
デジタル
「サンドボックス」が実験場ってどういうこと? -
第38回
デジタル
サイバー攻撃を引き寄せる「ハニーポット」は何のためにある? -
第37回
デジタル
「連絡先が消えた」と友だちからメッセージ。それは「LINEの乗っ取り」のサインだ! -
第36回
デジタル
AIに有名人の声を模倣させて金銭を騙し取る「AI音声詐欺」が怖い -
第35回
デジタル
「Google ダークウェブレポート」であなたの個人情報漏えいを確認 - この連載の一覧へ