東日本旅客鉄道(JR東日本)は4月23日、山手線原宿駅旧駅舎跡地に商業施設を建設するため、5月末より工事に着手すると発表した。2020年に使用を終えた旧駅舎の外観も再現される。
大正生まれの特徴的な旧駅舎を再現
旧駅舎跡地の再開発は同社の「Beyond Stations構想」の一環で、「時とつながる」「まちとつながる」「文化とつながる」の3つをコンセプトに、原宿エリア全体の賑わいに寄与することを目指したもの。
新しい施設はRC造の地下1階、地上4階建てで、敷地面積は約760平方メートル、延べ床面積は約1170平方メートルとなる。
同施設には、解体された旧駅舎の外観をイメージした建物も設置。現行法令に適合する範囲で、旧駅舎の外装材の一部も活用し、かつての街のシンボルを可能な限り再現するという。
工期は2024年5月末頃から2026年12月まで、施設の開業は2026年度冬をそれぞれ予定している。
原宿駅は1906年に開業。今回外観の再現が決まった旧駅舎は、関東大震災翌年の1924年に竣工した2代目で、尖塔付きのハーフティンバー様式風のデザインが特徴の木造建築だ。戦時中は空襲も受けたが、焼失は免れ、2020年の使用終了時点では、都内に存在する現役最古の木造駅舎となっていた。