エムスリーとオムロン ヘルスケアは3月5日、家庭で手軽に心電図を記録できる心電計付き上腕式血圧計や携帯型心電計で記録した心電図データとエムスリーが提供する医療相談サービス「アスクドクターズ」を連携させた、心房細動に関する医療相談サービスを3月より開始することを発表した。
心房細動は不整脈の一種で、患者の4割が無症状だといわれるほど早期発見が難しい疾病で、初期の段階で放置してしまい重症化してしまうケースもあるという。心房細動を発症すると脳卒中の発症リスクがおよそ5倍に高まるというデータがある一方で、早期発見と治療により重症化を防げる疾病でもある。
心房細動の早期発見には、自覚症状がある時など心房細動の発作が起こっている時の心電図を記録することが重要となる。また、心電図の判読には専門的な知識が必要であることから、早い段階で医師に相談することが望ましいとされている。
エムスリーのアスクドクターズは、一般の人が健康や病気について、インターネットで気軽に医師に相談できる医療相談サービス。同サービスでは、心電図や心電計に関する相談件数は2023年の1年間ですでに4000件を超えており、そのうち心電図記録デバイスを用いた相談も多く含まれるという。
今後、オムロンヘルスケアの機器購入者に対してアスクドクターズを紹介するほか、心電図データを用いたアスクドクターズのサービスの満足度の向上、家庭で記録した心電図データを活用できる医療機関ネットワークの構築、心房細動の啓発および家庭での心電図記録の有用性の訴求などの取り組みによって連携を強化する。
本連携サービスの対象となるオムロンヘルスケアの心電図記録デバイスは、心電計付き上腕式血圧計「HCR-7800T」と携帯型心電計「HCG-8060T」。いずれも医師や医療関係者の指示により購入できる特定保守管理医療機器となる。両製品とも、スマホアプリ「OMRON connect(オムロンコネクト)」で心電図波形を解析、心房細動の可能性を知らせる機能や、記録結果を保存、PDF等で結果を出力できる機能を備える。