ローデ・シュワルツ・ジャパン株式会社
メタバースとXR(Extended Reality、クロスリアリティ)アプリケーションは、5G技術の一般ユーザーにとって、5Gのポテンシャルを完全に解き放つ非常に重要なものであると考えられています。しかし、こうした没入型体験のパフォーマンスを保証し、市場で広く受け入れられるものとするには厳格なテストが不可欠です。そのニーズに応えるため、ローデ・シュワルツとSlalom社は協力して、市場投入の前にXRユースケースを徹底的にテストできるもっとも重要かつ基本的なツールを開発しました。Mobile World Congress 2024に来場の皆様は、未来の拡張現実をどのように実現するか、その方法を一足早くデモンストレーションで体験いただけます。
3GPP(3rd Generation Partnership Project)はリリース17において、XRアプリケーションに入念な検討を加えました。これが現行の5G仕様の限界と改善の可能性を見極めるうえで非常な役割を果たし、リリース18として取り組む5G-Advancedへの道を開くものとなりました。なかでも5G-Advancedの重要な分野の一つに、拡張現実を利用したアニメーション・アバター通話の発展が挙げられます。より広範なメタバースの統合に向けた布石と考えられるからです。
電子計測ソリューションをリードするローデ・シュワルツは、ビジネス・技術・人が交差する場での価値を創造する次世代プロフェッショナル・サービス企業のSlalom社と提携して最先端のラボ環境を構築しました。今回、この連携がXRベースのユースケースに対応したテストベッドに結実しました。そのテストベッドの中核を担うのがローデ・シュワルツのR&S CMX500 5Gワンボックス・シグナリング・テスタです。革新的なセットアップとなっており、ネットワーク事業者はXRベースのアプリケーションやサービスを十分に管理された環境下で評価することができ、加入者にとって最適なパフォーマンスと体感品質(QoE)を本格展開に先立って確保可能になります。
Slalom社が開発したアニメーション・アバターは、R&S CMX500とシームレスに統合されたクラウド・コンピューティング・アーキテクチャ上でレンダリングされます。またR&S CMX500 が5G ネットワークをエミュレートして、エンドユーザーの端末とのVoNR(Voice over New Radio)接続を確立します。エンドユーザーは、アバターが表示されるLenovo ThinkReality A3スマートグラスを接続したMotorola Edge 40 pro 5Gスマートフォンを使って、これを実際に体験します。さらに同システムは、オーディオサンプルのループバック機能も備えており、POLQAアルゴリズムに基づいた将来の音質評価に向けた基盤も整います。アバターのアニメーションで重要なのは、通話中に相手への気遣いなどが伝わるようにしてくれる頭の動きのエミュレーションです。そうした細かな仕草をエンドユーザーのデバイス上で正確にレンダリングしてタイムリーに表示することが、私ども両社がさらに研究を進めている重要な性能指標の一つとなっています。
ローデ・シュワルツでモバイル無線機テスタを担当する上級副社長のChristoph Pointnerは次のように説明しています。「Slalom社との連携を通じて、当社のアプリケーション・テスト能力をいっそう強化できることに大きな期待を寄せています。この協力関係によって、ワイヤレス通信エコシステムの強固な基盤が築かれ、XRベースのアプリケーションやサービスの市場投入が加速してメタバースへの道が開けるものと考えています」。
Slalom社のゼネラルマネージャSam Andrews氏も次のように話しています。「ローデ・シュワルツと協力して、ネットワークからデバイス、アプリケーションまでを考慮したXR体験のエンド・ツー・エンドな品質を測定・評価できる革新的なコンセプトを開発しました。これにより、エンドユーザーにはシームレスな体験を、企業には新たなビジネスチャンスを提供できます」。また、同社で先進統合アーキテクチャ/モバイル/5Gを担当するJason Inskeep氏は、「当社Slalomでは、ネットワークからアプリケーション層、エンドユーザーにいたる真のエンド・ツー・エンドの統合ソリューションを構築できるようにすることが、より多くのお客様のレジリエンシと効率性の実現につながるとともに、新たな収益源の発見と素晴らしい顧客体験を創造するための基盤になると考えています」と述べています。
今回のローデ・シュワルツとSlalom社のコラボレーションは、もっと没入感のあるパーソナルなバーチャル・インタラクションへの道を開くものです。消費者からすると、この革新的技術により、音声通話中の臨場感が増してさらに惹きこまれるのは間違いありません。
ローデ・シュワルツとSlalom社は、このARアニメーション・アバター通話のためのテストベッドをMobile World Congress 2024で実演展示します。ぜひ、バルセロナの展示会場Fira Gran Viaのホール5・小間番号5A80にあるローデ・シュワルツの展示ブースにお越しください。
www.rohde-schwarz.com
お問い合わせ:
欧州(本社):Christian Mokry(電話:+49 89 4129 13052、email:press@rohde-schwarz.com)
北米:Dominique Loberg(電話:+1 503 523-7951、email:Dominique.Loberg@rsa.rohde-schwarz.com)
アジア太平洋地域:Sze Ming Ng(電話:+603 5569 0011、email:press.apac@rohde-schwarz.com)
Slalom社について
Slalom社は、ビジネス・技術・ヒューマニティが交差する場面での価値を創造する新たな時代のプロフェッショナル・サービス企業です。人間性に富んだアプローチによって、お客様はもとより、お客様のお客様までをも深く理解することで、有意義なインパクトをもたらす実用的でエンド・ツー・エンドなソリューションを提供しています。700社を超える技術パートナーを支えとして、8カ国49カ所の事業所で12,000名に近いチームメンバーが、より大きな夢を描ながら、迅速な行動を旨として、すべての人のためにより良い明日を築いていこうと取り組んでいます。また、8年連続でフォーチュン誌の「働きがいのある会社100社(100 Best Companies to Work For)」に選ばれるなど、その働きやすい職場環境が変わらず評価されていることにも同社の矜持が表れています。
R&S(R)は、Rohde & Schwarz GmbH & Co. KG.の登録商標です。
すべてのプレスリリースは、画像のダウンロードを含め、http://www.press.rohde-schwarz.com からインターネットでご提供しています。
ローデ・シュワルツについて
ローデ・シュワルツは、電子計測、技術システム、ネットワークおよびサイバーセキュリティの各部門を通じ、より安全に“つながる”社会の実現に向けて努力を重ねています。グローバルな技術指向のグループとして、90年にわたって先端技術の開発を続け技術の限界を押し広げてきました。当社の最新製品やソリューションは、産業界や規制当局および行政機関のお客様がデジタル技術の主権を得るためのお力添えをしています。ドイツ・ミュンヘンを拠点としたプライベートな独立企業であり、長期的かつ持続的な経営を行える体制を構築しています。ローデ・シュワルツは、2022/2023会計年度(昨年7月から本年6月まで)には27.8億ユーロの純収益を上げました。また、2023年6月30日現在、ローデ・シュワルツでは約13,800名の従業員が全世界で活躍しています。
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電話番号: +81 3 5925 1270/1290
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