武骨なデザインでユニークな機能にも注目、Core i9-14900で冷却力を検証
最大270WのTDP対応!ツインタワー空冷クーラーCORSAIR「A115」でハイエンドCPUを強力冷却!
2024年02月21日 11時00分更新
高さを簡単に調整できるファンがユニーク
6mm径の太いヒートパイプ6本で繋がれた、巨大な2つのヒートシンクが特徴。ヒートシンクは薄いフィンを重ねた形状で、隙間にファンからの風を送り込むことで、高い冷却性能を実現している。
ファンのサイズは140mm。高耐久な流体軸受けベアリングを採用した「AF140 ELITE」で、静かに、強力に風を送り込める。
ユニークなのは、このファンの取り付けにスライドロック式マウントシステムが採用されていること。手でスライドさせるとカチッカチッと段階的に固定されるため、ツールレスでの微調整が可能だ。大型CPUクーラーにありがちな、メモリーや背面I/Oカバーとの干渉を避けられるというメリットがある。
サイドフローのCPUクーラーは、ヒートシンクをマザーボードに固定した後でファンを取り付ける、というものが多いが、この取り付けが意外と大変。針金のような留め具を引っ掛けるのにてこずり、ヒートシンクを曲げてしまうといった失敗もしやすかった。
しかし、このスライドロック式であれば、上から挿し込むだけでいいため、非常に簡単。ケースに組み入れた後でも動かしやすいので、後からメモリーを増設したくなった場合でも作業は簡単だ。
2つのファンは、マザーボード上のCPUファンコネクターへと接続するため、分岐ケーブルが付属している。別電源とならないためファンの正確な回転数を取得でき、負荷に応じたファンコントロールも行なえる。
CPUとの接触部は、ニッケルメッキの銅を採用。同社製のサーマルグリス「XTM70」が塗布されているため、載せて固定するだけでいいというのも楽でいい。
対応するソケットは、インテルだとLGA1700/1200/1156/1155/1151/1150、AMDだとAM5/AM4。現行モデルのほとんどに対応しているので、新しくパソコンを組もうという人だけでなく、既存PCのCPUクーラー換装用としてもバッチリだ。
デザイン面でいうと、ヒートシンクだけでなく、ヒートパイプにまでマットブラックを採用し、目立たないようになっているのが特徴。もちろんライトアップ機能もなく、光るゲーミングパソコンはちょっと……という人にも使いやすいものとなっている。
また、逆に周囲を光らせ、A115をケース内で浮かび上がらせるといったライトアップを楽しむのもありだ。今回は、こちらの方向で組み立ててみよう。
サイズはおよそ幅153×奥行155×高さ164.8mmとかなり大きく、マザーボードによっては装着できない場合もある点には注意。また、高さに余裕のないケースでは、サイドパネルが閉まらないといったこともあるだろう。購入する前に、スペースの確認は必ずしておきたい。