Brize Audioは5ウェイアクティブ駆動の再生システム
2月10日に開催された「冬のヘッドフォン祭 mini 2024」。
Brise Audioのブースで参考出品されていた「ウルトラハイエンドポータブルシステム US-001(仮称)」はインパクト抜群。これは、これまでケーブルやポータブルヘッドホンを手掛けてきた同ブランドが、完全自社設計で開発しているポータブル再生システムだ。
システムと銘打っている通り、単体で使うイヤホンやヘッドホンアンプではない。ガラスケースに入っているのが、その開発ボードだ。これは5ウェイのイヤホンを駆動するアンプ部に相当するもので、最終的には片手で持てるサイズにシュリンクする予定。かなりオリジナリティーの高い構成。
イヤホン側は低域・中低域・中域・高域・超高域の5ウェイ構成になっている。ポイントは入力した音楽信号をアクティブクロスオーバーで分割し、それぞれ独立したアンプで駆動する仕組みになっている点だ。帯域分割はアクティブフィルターを使用したアナログ方式となっており、その後段にパワーアンプが接続されている。
アクティブスピーカーではよく、ユニットごとに独立したアンプを用いる“バイアンプ駆動”が採用されるが、これは5ウェイで5つのアンプを用いるため、“ペトラアンプ駆動”とでも表現したらいいのだろうか……。ある種究極的なドライブが可能になりそうなシステムである。なお、帯域分割がデジタルではなくアナログになっているのは、デジタルにするとADCやDACの数が増えてしまうためだという。
ドライバー構成は、低域に8mmのLCP振動板を使ったダイナミック型ドライバーを2基、中低域にSonion製のバランスド・アーマチュア(BA)型ドライバー、中域にKnowles製のBA型ドライバーを2基、高域にKnowles製のBA型ドライバーを2基、超高域にxMEMS製のMEMSスピーカーの合計8ドライバーを搭載する予定とのこと。
試聴などはできなかったが、この春の発売に向けて準備中。開発は終了しているという。価格は未定。
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