小道具制作ヘッド ピエール・ボハナ氏インタビュー&最新作「ファンタビ」地上波初放送
「ダンブルドアの校長室」に込めたこだわり&裏話を制作者に聞いてみた
2024年01月31日 19時00分更新
「ダンブルドアの校長室」には、制作者のさまざまな工夫が施されていることをご存知だろうか?
主人公ハリー・ポッター(以下、ハリー)の魔法学校での生活や、ハリーの両親を殺害した闇の魔法使いヴォルデモートとの因縁と戦いを描いた「ハリー・ポッター」の世界で、ダンブルドアという人物は、ハリーが通った「ホグワーツ魔法魔術学校」の校長であるだけでなく、何度もハリーの窮地を助けてくれた、まさに“最強の魔法使い”だ。
そんなダンブルドアの校長室には、机の上や棚の中にさまざまなアイテムが置かれていて、それら1つ1つに制作者の意図が込められている。
※セット内は、特別に許可を得て撮影しています
今回、映画「ハリー・ポッター」、「ファンタスティック・ビースト」シリーズで多くの造形美術を統括した小道具制作ヘッド ピエール・ボハナ氏が来日。
としまえん跡地にオープンしている「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 - メイキング・オブ・ハリー・ポッター」を回りながら、ピエール氏にダンブルドアの校長室のこだわりや裏話を語ってもらった。
テーマは「天文学」
ダンブルドアの校長室のこだわりと裏話
ダンブルドアの校長室は「天文学」をテーマに数多くアイテムが置かれている。
何かを測量するものだったり、科学的なものだったり、さまざまな形をした小物がいたるところにあって、それらの小道具はピエール氏など小道具制作のクリエイターが用意したという。
魔法の世界を描くハリー・ポッターでは「杖」や「箒」の活躍が目立つが、登場人物に一度も触れられていない背景の一部を飾るだけの小道具が山ほどある。特にダンブルドアの校長室は、天文学という1つのテーマのもと世界観を表現する小物がずらりと並んでいる。ぜひ訪れた際には机や棚の中のアイテムにも注目してみてほしい。
普段は立ち入ることのできない
校長室1階の奥にある部屋
今回、普段は立ち入ることのできないエリアを特別な許可を得て取材をすることができた。
校長室1階の奥にある部屋は、映画でもあまり見られなかった。19世紀のフランスをイメージして、実際にあった家具をそのままスキャンして再現したという。
「ハリー・ポッターは魔法の世界なので、パラレルなアイテムばかりだとファンを置いていってしまう。実際にアンティークショップに置いてあるアイテムを混ぜることによって、ファンに「どこか馴染みのある」という感覚を持たせることを大事にした」と、ピエール氏は語ってくれた。