ディップは1月10日、生成AI技術を活用した新たな取り組み「闇バイトチェックAI」を開始したことを発表した。同時に闇バイト相談窓口を設置し、ユーザーからの申告情報の確認を進め、さらなる高い精度での闇バイト検知を実施する。
特殊詐欺の認知件数は前年に比較しておよそ20%増加しており、政府は2023年6月23日「『闇バイト強盗』や特殊詐欺対策に関する総理メッセージ」を発信し、緊急対策プランを作成して各種対策を推進している。しかし、仕事の内容を明らかにせずに著しく高額な報酬の支払いを示唆するなどして犯罪の実行者を募集する投稿がSNSやインターネットの掲示板等に今も掲載されているのが現状だという。
バイトルをはじめとする同社が運営する求人情報サイトでは、毎月闇バイトの目視審査を実施している。そこで、同社はディップ技術研究所で開発している生成AIや自然言語処理技術を活用た闇バイトチェックAIを開発し、活用を開始した。インターネットやSNS上で公開されている事例データを用いた少数データ学習により、高い精度での即時対応が可能で、本業務にあたり、目視審査に比較して80%程度の時間削減を見込んでいる。
一方で、今のAI技術では、文章に特徴が現れる顕在的なものの検知に限られてしまうという。そこで潜在的な闇バイト検知にも対応していくため、バイトルなどのサイト上でユーザーから申告を受ける闇バイト相談窓口を1月中に公開する予定だ。ユーザーからの申告とAI活用により不審な求人情報と思われるものについては、営業担当を通じ掲載企業へ確認し、高い精度で闇バイトの検知に努めていくとしている。