東海道・山陽新幹線では年末年始、ゴールデンウィーク、お盆の3大ピーク期に「のぞみ」を全車指定席化する施策が2023年12月28日より始まる。この記事では、直近の全車指定席化される期間や注意点などを改めてご紹介しよう。
対象期間はいつ?
はじめに「のぞみ」が全車指定席化される期間をおさらいしておこう。2023〜2024年の年末年始については、以下の日程が対象だ。
●「のぞみ」が全車指定席となる期間
・2023年12月28日〜2024年1月4日
同期間内に運転される「のぞみ」は、原則としてすべての列車が全車指定席(自由席なし)となる。「のぞみ」の指定席を確保できなかった場合、「のぞみ」のデッキで立席乗車するか、「ひかり」「こだま」自由席などを利用することになる。
これまでのように、始発駅のホームで長時間列に並んで「のぞみ」の自由席に座るといった乗り方はできない。
早めの指定席確保が基本
全車指定席化で予約できる座席数は増えているが、年末年始の繁忙期である以上、「のぞみ」に乗るならできる限り早めに予約することが望ましい。
12月18日現在、筆者が確認した限りでも、期間中は「のぞみ」だけでなく、「ひかり」や「こだま」の指定席も満席の列車が多い印象だ。
新幹線の指定席券はネット予約だけでなく、全国のJRの駅の窓口や指定席券売機、旅行代理店などでも購入可能。すでに旅程が決まっているなら、今すぐこの記事を閉じて座席の確保に動くことをお勧めする。
指定席を取れなくても諦めない
希望する列車や区間の指定席が確保できないときも、すぐに諦めてはいけない。上手くいく保証はできないが、少しでも快適に移動するための裏技的なテクニックをいくつかご紹介しよう。
●もっとも混雑する日を避ける
「のぞみ」が全車指定席化される期間内でも、日によって混み具合にはばらつきがある。例えば午前10時台に東京駅を出る「のぞみ」の場合、12月31日はほぼ満席だが、12月28日の同じ時間帯には空席もみられる。こうした傾向は年明けのUターンラッシュでも同じだ。
スケジュールに余裕があるなら、あえて混雑のピークとなる日を外した日程で帰省や旅行を楽しむ方法も考えておくとよいだろう。
●朝早い時間帯の列車を選ぶ
利用区間にもよるが、多くの乗客は早朝の列車を避ける傾向にある。実際、前述の筆者調べのデータでは、東京を12月31日の午前10時台に発車する「のぞみ」の普通車はほぼ満席なのに対し、午前8時台に発車する列車は空席が見られた。
小さな子どもと一緒に移動する場合は難しいかもしれないが、大人だけの旅なら、頑張って早起きして、新幹線の車内で仮眠をとることも1つの選択肢だろう。
●「のぞみ」の指定席が空く駅まで立席や「ひかり」自由席を利用する
「のぞみ」が全車指定席化されても、すべての座席が始発駅から終着駅まで埋まっているわけではない。例えば東京発の列車なら、途中の名古屋でまとまった数の乗客が降りることは珍しくない。
この現象を逆手にとれば、東京〜名古屋間を「のぞみ」の立席や「ひかり」の自由席でやり過ごし、名古屋からあらかじめ予約しておいた「のぞみ」の指定席へ移るとった移動の仕方も可能だ。
●ネット予約は早朝の稼働開始直後を狙う
東海道・山陽新幹線のネット予約システムは毎日5時30分から23時30分まで利用可能だが、稼働直後の5時30分頃にアクセスすると、前夜の段階で満席だった列車に空席が出ていることがある。あくまで運次第ではあるが、どうしても乗りたい列車があるときは、朝早く起きて予約サイトを覗いてみるとよいかもしれない。
なお、「エクスプレス予約」サービスの会員であれば、23時30分から5時30分までの時間帯でも、最大3名分までの指定席を仮予約することができる。シートマップ機能は使えないため、グループより1人旅向けではあるが、こちらも覚えておくと便利だ。