グーグルは10月25日(現地時間)、画像検索で表示された画像の出自を確認できる機能「この画像について(About this image)」や「Fact Check Explorer」の画像ファクトチェック機能へアクセスするAPIなどを発表した。本機能は、世界中の英語ユーザーに展開される。
画像検索に「この画像について」を追加
「Google 画像検索」に、新しく「この画像について(About this image)」という機能を追加した。
本機能は画像検索で表示された画像について、出自などの関連情報を表示するもの。検索結果の画像右上に表示される「3つの点」のボタンをタップすることで、以下の情報を表示することができる。
“The crooked house in Sopot” by Topory, licensed under CC BY-SA 3.0
●画像の履歴
当該画像または類似の画像が最初にGoogle検索に表示された時期や、当該画像が以前に他のウェブサイトで公開されていたかどうかを表示する機能。例えば、SNS等で古い画像を最近の画像と偽って投稿しているケースを見破る際などに役立つ可能性がある。
●他のサイトが画像をどのように使用および説明しているか
当該画像が他のウェブサイトでどのように使用されているか、ニュースやファクトチェックサイトなどの情報源がどのように言及しているかを表示する機能。画像に対してほかのユーザーが発信している主張や、異なる情報源からの証拠や視点を確認したいときに役立つ情報だ。
●画像のメタデータ
当該画像にメタデータが含まれていた場合に内容を表示する機能。画像がAIによって生成または強化されたことを示すフィールドも含まれるため、生成AIを使ったフェイク画像を見破る際の参考情報としても利用できる。
APIで外部ツールから画像のファクトチェックが可能に
Fact Check Explorerは世界中の独立組織によって調査されたファクトチェック結果を利用できるグーグルのサービス。2023年夏に公開が始まったベータ版では画像のファクトチェック機能が実装され、ユーザーが画像のURLを入力することで、当該画像に対するファクトチェックの有無や、関連するコンテキストの時間経過による変化の概要を表示できるようになった。
今回発表された「FactCheck Claim Search API」は、Fact Check Explorerを外部のツールから利用できるようにするAPIで、テスターから寄せられた「社内のファクトチェックソリューションとの統合を改善したい」という要望に応えたもの。
例えばメディアの記者が社内のツールからAPI経由でFact Check Explorerを利用することで、メディア内部で蓄積された情報とグーグルがもつファクトチェック情報を統合しやすくなるといったメリットが期待される。
本APIはまもなく承認されたジャーナリストやファクトチェッカー向けに提供が始まる予定だ。