親なら知っておきたい人気スマホアプリの裏側と安全設定 第241回
高齢者が詐欺に遭う機会も増えているので注意
シニアの96%はすでにネットショッピング利用済。半数が月に1万円以上使う
2023年10月17日 09時30分更新
ネットショッピング利用率96%も利用はPCから
ネットショッピングに頼り切っているという方は多いだろう。では、シニア層はどの程度利用しているのだろうか。今回は45歳以上のシニア約1200名の調査結果をまとめたオースタンスの「ネットショッピングに関するアンケート」(2023年7月)を見てみよう。
ネットショッピングの利用経験を聞いたところ、96.2%が「ある」と回答。すでにほとんどすべてのシニアが利用しているのだ。
商品・サービスの購入・申し込みをしたデバイスは、「パソコン」(82.3%)、「スマートフォン」(44.3%)、「タブレット」(11.5%)という順に。60代のスマホ利用率は90%を超えるが、パソコンの大きい画面で商品やサービスを比較したり、カード情報などを入力したいニーズがあることがわかる。若者層は何でもスマホで済ませてしまうが、この点はやはり世代による違いが大きいようだ。
さらに、どこで商品を購入したか聞くと、「Amazon」(78.8%)、「楽天」(66.1%)、「Yahoo!ショッピング」(53.1%)などの大手ショッピングサイトが人気となった。一方、「フリマアプリ」(21.0%)なども人気があり、新しいサービスも使いこなすシニアも増えているようだ。
月に1万円以上利用が48%
ネットショッピングでの消費金額は、「1~3万円未満」(30.6%)が最多で、次いで「1000~5000円未満」(21.5%)という結果だった。月に1万円以上ネットショッピングで消費活動をしているシニアは全体の48%と、シニア層も積極的にネットショッピングを活用していることがわかる。新型コロナの感染拡大でシニアの利用が進んだと言われているが、そのまま定着したようだ。
ネットショッピングのメリットについても聞いたところ、「簡単で手間がかからない」「いつでも注文でき、すぐ届く」「たくさんの商品を比較検討できる」「配送されるので重いものを持ち運ばずに済む」などの声が挙がっていた。
また、ショッピングサイトを選ぶ際に重視するのは「商品価格」「送料が安い・無料」など。価格面と利便性でネットショッピングが支持を集めているのだ。
重いものを運ばずに済むうえ、比較検討などもできるネットショッピングは利便性が高く、シニアにも広く受け入れられている。
一方で、ネット広告詐欺で偽物をつかまされたり、商品が送られてこなかったりなど、シニア層における消費者トラブル相談は増えている。子ども世代や孫世代は、離れて住む高齢の両親・祖父母に、ネットショッピングで困ったことがあったら相談してもらうようにするといいだろう。
著者紹介:高橋暁子
ITジャーナリスト、成蹊大学客員教授。書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを 手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『Twitter広告運用ガイド』(翔泳社)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)など著作多数。テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などメディア出演も多い。公式サイトはhttp://akiakatsuki.com/、Twitterアカウントは@akiakatsuki

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