USB-C搭載、Proはチタンで軽量化! iPhone 15徹底大特集 第65回
SIMフリーと4万円割引の動向に注目!
iPhone 15シリーズをいちばん安く買う方法は?
2023年09月20日 08時00分更新
キャリアでの購入サポートプログラムは
割引上限4万円解禁後なら魅力的?
キャリアからのiPhone 15シリーズの購入だが、ここ2年ほどの円安による価格高騰により10万円以下で買えるモデルはなくなってしまった。キャリアからの購入は一番安いiPhone 15 128GBで14万円台。MNP契約の割引をつけても、総務省による最大2万2000円までの割引制限により12万円台でしか購入できない状況だ。
このため、現在は各キャリアともiPhone購入を約2年間利用した後はキャリアに返却することで安く利用できる、いわゆる「端末購入サポートプログラム」での購入を前提としたものへと移行している。
各社によって内容の細部は異なるものの、大筋の仕組みはほぼ同じだ。iPhone本体を分割払いで購入し、2年間でおよそ半額ぶんを支払った時点で本体をキャリアに返却すると、残りのおよそ半額ぶんの支払いが不要になるというものだ。より長く使う場合は、返却しない限り残りの分割払いが続く。
各社の「端末購入サポートプログラム」
・ドコモ「いつでもカエドキプログラム」
・au「スマホトクするプログラム」
・ソフトバンク「新トクするサポート」
・楽天モバイル「楽天モバイル買い替え超トクプログラム」
この買い方は、高額モデルを買う場合に限ると利点が多い。というのも、ショップが一般の人に対して「最新のiPhoneは高いが、購入の2年後に中古ショップの買い取りに出せば安く済む」という内容を薦めるのは現実的ではない。手続きが面倒かつ、2年後の買い取り価格を誰も保証してくれないからだ。
だが、この買い方だとキャリアが購入時におよそ2年後にiPhoneを返却したときの実質負担額を保証してくれる。キャリアへの返却も、本体の状態も故障、水漏れ、目立つ破損がなければ問題ないなど、中古ショップの買い取りと比べ条件が緩い。さらに、この購入方法の弱点となる故障や紛失・盗難に対しても、購入時から各社が提供する有料の保証サービスに加入しておけば多額の支払いを避けられる。
各社の「端末購入サポートプログラム」の利点
・購入時に2年やそれ以降も利用した場合の実質負担額が決定している
・基本的に、故障や目立つ破損がなければ返却できる
・故障や紛失に対応した有料の保証サービスに加入できる
ちなみに、2年より早期に返却する場合は、ドコモの「いつでもカエドキプログラム+」など各社に対応は異なるが、2年利用した場合の実質負担額より若干安い支払額ですむ。とはいえ、2年利用する場合と比べると利用期間に対しての支払額が割高になる。iPhone 15シリーズを安く買うという目的とは逆の選択肢なのでここでは割愛する。
以下の表はMNP・新規・機種変更時の割引が無い状態の実質負担額だ。ここからMNP契約で想定される最大割引額の2万2000円を引いた場合、iPhone 15 128GBを約2年利用する場合、5万2000円前後(月々2100円前後)の負担が必要だ。iPhone 15 Pro 128GBの場合は7万4000円前後(月々3100円前後)の負担が必要になる。
ただ、iPhoneを安く使いたい、という人にとってこの実質負担額は高めの設定に見えるだろう。
そこで気にしておきたいのが、総務省が契約をともなうスマートフォン購入時の割引上限額2万2000円を定めている「電気通信事業法第27条の3等の運用に関するガイドライン」の改正だ。順当に行けば、割引上限が最大4万4000円になる方向で進められている。これまでの流れを見る限り、冬には改正と適用が始まりそうだ。
この上限4万4000円の割引が始まると、上記の表も見方がかなり変わってくる。現行のiPhone 15シリーズはいずれも本体価格が8万円以上なので、最大4万4000円割引の対象だ。モデルによっては、キャリアの本体価格がSIMフリー版よりも安くなる。
先ほどの表を元に計算すると、iPhone 15 128GBを約2年利用する場合、実質3万円前後(月々1200円前後)の負担で済む。iPhone 15 Pro 128GBは実質5万2000円前後(月々2100円前後)の負担で済む。最大割引額での購入はMNPをともなう契約といった各種条件はつくだろうが、この金額ならiPhone 15シリーズを買いやすいと感じる人が増えるだろう。
今すぐiPhone 15シリーズが必要ではないなら、割引金額上限4万4000円への緩和を待ち、年末から新生活シーズンにかけた商戦期に購入するのが賢い選択になるかもしれない。
型落ちiPhone 13 128GBの
お得な販売プランも狙い目
ここまでiPhone 15シリーズを安く購入する方法を紹介してきたが、とはいえ極端に安く買う方法は存在しない。総務省の割引規制の緩和も、実際に改正し適用されるまでは待つしかない。
そこで、古めのiPhoneからの買い換えでお勧めなのが、一部の大手量販店やショップ店頭で変則的な安売りが始まっている「iPhone 13 128GB」だ。
本体価格はMNPや店頭割引で約9万円だ。だが、各社の「端末購入サポートプログラム」を変則的に適用し、2年間の支払額は1円または2円×24回払い(または23回払い)だけですみ、2年後に本体を返却すれば残りの本体価格9万円近くを支払わずにすむというものになっている。この販売方法はドコモ、au、ソフトバンクの売り場で見かけることができた。
iPhone 13自体はiPhone 14と性能がそれほど変わらず、今でも実用性はかなり高い。この購入方法を活用すれば、これから2年の間にiPhone 15以降のUSB-C端子を搭載した安価なモデルの登場を前って買い換えるという選択肢もとれる。もし、近隣の量販店やショップで取り扱っていたら要注目だ。

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