総務省は8月30日、ヤフーに対し、検索サービス利用者の位置情報などを事前に十分な周知をすることなく韓国NEVERに提供したほか、当該位置情報などについて十分な安全管理措置がとられていなかったとして、文書で行政指導をした。
ヤフーに対し事前周知と安全管理措置を要求
総務省の発表によると、ヤフーは「2023年5月18日から7月26日までの間、検索関連データの提供に関する試験運用を行なっていたが、その際に位置情報等(約756万の検索クエリのうち、位置情報は約410万)を利用者に対して事前の十分な周知を行うことなく、NAVER社へ提供し利用させていた」ほか、「NAVER社により物理的に提供情報のコピー等を行うことが可能な状態となっていたなど、安全管理措置に不十分な点があった」としている。
指導の内容は「利用者に対する十分な事前周知」と「安全管理措置に関する事項の実施」の2点。前者は実施状況について9月29日までの、後者については対応次第、随時状況の報告が求められている。
これを受けヤフーは公式サイトで指導を受けた事実を報告。謝罪と共に「丁寧な説明および安全管理措置の実施を含めたユーザーの皆様のパーソナルデータの適正な取り扱いを心掛けてまいります」と、対策を発表した。