Premium-Line B660FD-Mini/Tをレビュー
10.4LボディーでRTX 4070 Tiまで選べる、最強の小型ゲーミングPCは見た目も最高!
2023年08月19日 10時00分更新
ビデオカードの厚みに合わせ、分割比率を変更できる
このTerraというPCケースは面白いので、もう少し深掘りしよう。まず、側面パネルと天板を取り去った内部を上から見ていただきたい。
マザーボードと電源ユニットは中央のブラケットに固定しており、その裏側にビデオカードというレイアウトになっている。実はこのブラケット、上下合計4ヵ所のネジで固定されているのだが、位置をずらせるのだ。
厚みのあるビデオカードを使う場合は、ビデオカード側のスペースを広くし、やや高さのあるCPUクーラーを使いたい場合は、マザーボード側のスペースを広くする。といった具合で、任意の割合で分割できる。
BTOパソコンのため、購入時はサイコムがブラケットを最適な位置にしてくれている。しかし、将来的にビデオカードを換装する時、厚みによっては調整しなければならないだろう。その場合、CPUクーラーの高さがトレードオフの関係になる。
ちなみに、Premium-Line B660FD-Mini/TのCPUクーラーは、Noctuaの薄型モデル「NH-L9i-17xx」。小型PC用のCPUクーラーでは定番となっているもので、わずか高さ37mmという薄型ながら、冷却性能も優れている。
さすがにこれだけ小さいPCだと、拡張性はある程度犠牲になるものだが、なんと本機は2.5インチSSDを搭載できるスペースが存在する。場所はフロントパネルのすぐ裏側。電源ユニットの手前にあたる。
実はもう1ヵ所、電源ユニット下の底面部分にも搭載できる。しかし、BTOメニューで選べる増設ストレージは1台までなので、まず使われないだろう。メインドライブでM.2 SSDを避け、2.5インチSSD×2という構成を選べば利用されるはずだが、性能面を考えればNVMe対応のM.2 SSDを使わない理由はなく、現実的ではない。
マザーボードはASRockの「B660M-ITX/ac」を採用。インターフェースはあまり多くなく、背面はUSB Type-Aが4基(USB 2.0が2基、USB 3.2 Gen 1が2基)、有線LAN(1Gbps)、音声入出力、PS/2ポート。前面はUSB Type-Aが2基(USB 2.0、USB 3.2 Gen 1)、USB Type-Cが1基(USB 3.2 Gen 1)がある程度だ。
Wi-Fi 5(IEEE 802.11ac)となるものの、無線LANを標準装備している点はうれしい。また、せっかくコンパクトなPCを買ったのなら、周囲のケーブルも最小にしたい。もちろん、Bluetoothも利用できるで、マウスやキーボードをレシーバーなしで接続できる。