ASUS Dual GeForce RTX 4060 OC Edition 8GB GDDR6をレビュー
コンパクトな2連ファンのRTX 4060、ゲーム10本で実力検証
2023年08月03日 16時30分更新
冷却性能も消費電力も優秀
続いては3DMarkを除く各ベンチマーク中において、各ビデオカードが実際に消費した電力(Total Board Power)と、システム全体の消費電力もチェックしておこう。これはPowenetics v2が観測した、DCに変換された電力のリアルな値である。
Total Board Powerに関しては、ASUS Dual GeForce RTX 4060というよりRTX 4060の優秀さが改めて確認できるだろう。RTX 3060 8GBよりも少なくとも20W、多い時では40Wも低い消費電力で動作し、フレームレートではおよそ20〜40%、レイトレーシングやDLSS FGが絡めばもっと高いフレームレートを発揮できるため、ワットパフォーマンスは極めて優秀だ。
長期間戦うことを考えると、ASUS Dual GeForce RTX 4060の消費電力の少なさは魅力だ。システム全体の消費電力はTBPほど差が出ていないゲームもある(特にForza Horizon 5)が、これはCPUの処理(≒消費電力)が意外に大きい事を示唆している。
最後にASUS Dual GeForce RTX 4060の冷却性能を検証する。Cyberpunk 2077(レイトレーシング:ウルトラ設定&DLSS使用)をプレイ状態で10分程度放置し、その際のGPU温度やクロックの推移を「HWiNFO Pro」で追跡した。
GPU温度は60℃前後、GPUホットスポットですら75〜76℃で安定している。この冷却性能のおかげでクロックは2650〜2700MHzあたりまで安定して回っている印象だ。
8GBでも十分やっていける、という人ならオススメ
以上でASUS Dual GeForce RTX 4060のレビューは終了だ。VRAM 8GBゆえに一部のゲームではフレームレートが下振れしやすいのがRTX 4060の欠点だが、フルHDで8GBあれば十分、8GBを超えるようであれば画質を絞ってよいと考えるなら問題はない。特にDLSS FGに強い関心とメリットを感じているなら、RTX 4060が今のところ最も安価な選択肢となる。
フルHDゲーミングなら安価になったRTX 3060 Tiで十分という見方もあるが、機能的な手札が多いRTX 4060も捨てたものではない。コスパ重視のPCゲーミング環境を整備しようと考えるなら、ASUS Dual GeForce RTX 4060は良い選択肢になるだろう。