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ASUS Dual GeForce RTX 4060 OC Edition 8GB GDDR6をレビュー

コンパクトな2連ファンのRTX 4060、ゲーム10本で実力検証

2023年08月03日 16時30分更新

文● 加藤勝明(KTU) 編集● ジサトラユージ/ASCII

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VRAM使用量次第でややカクつきも
画質やアップスケーラーでの調整を視野に

 VRAM消費量が非常に多い事で知られる「BIOHAZARD RE:4」も試そう。レイトレーシングを含め画質系はすべて最高に設定。ストランドヘアーも有効とした。ゲーム序盤で訪れる教会のある村〜次の集落へ続く道を移動した際のレームレートを計測した。

コンパクトな2連ファンのRTX 4060、ゲーム10本で実力検証

BIOHAZARD RE:4:1920×1080ドット時のフレームレート

 ASUS Dual GeForce RTX 4060の平均フレームレートは約80fpsなので快適プレイが期待できそうだが、VRAM 8GBという仕様が禍いし、時折激しいカク付きに襲われる。これを克服するには画質設定、特にテクスチャー周りの設定を大きく下げたほうが良いだろう。DLSS系の技術に非対応なのも残念なところだ。

 「Hogwarts Legacy」もまたVRAM使用量の多いゲームだ。画質はレイトレーシングも含めすべて最高、アンチエイリアスは“TAA高”もしくはDLSS“バランス”+DLSS FGを利用した(TAAとDLSSを含めたアップスケーラー技術は排他)。主にホグワーツ城内を移動した際のフレームレートを計測した。

コンパクトな2連ファンのRTX 4060、ゲーム10本で実力検証

Hogwarts Legacy:1920×1080ドット時のフレームレート

コンパクトな2連ファンのRTX 4060、ゲーム10本で実力検証

Hogwarts Legacy:DLSS“バランス”設定、1920×1080ドット時のフレームレート

 DLSSがない状態ではカク付きも激しく、かつ平均フレームレートも低いという散々な感じだが、DLSSとDLSS FGを利用する事で平均フレームレートは劇的に向上。ただ、残念ながら最低フレームレートの落ち込みはあまり解消しない。これもまたVRAMの問題だ。画質を少し下げてVRAM使用量を減らすことで、ASUS Dual GeForce RTX 4060でも快適プレイが期待できる。

 お次は「The Last of Us Part I」だ。画質は“最高”に設定し、開始序盤、街を逃げ回るシーンにおけるフレームレートを計測した。

コンパクトな2連ファンのRTX 4060、ゲーム10本で実力検証

The Last of Us Part I:1920×1080ドット時のフレームレート

 ゲームのリリース当時から比較すると、VRAM 8GB環境での動作は劇的に改善している。RTX 3060 8GBでは60fpsを大きく割り込むシーンでも、ASUS Dual GeForce RTX 4060であれば60fps以上を維持できている点を評価したい。さらにフレームレートが欲しいならDLSSを利用するとよいが、DLSS FGに対応していないのは残念だ。

 「STAR WARS ジェダイ:サバイバー」は画質“エピック”、レイトレーシングも有効化。新規ゲームを開始して最初の連行シーンにおけるフレームレートを計測した。

コンパクトな2連ファンのRTX 4060、ゲーム10本で実力検証

STAR WARS ジェダイ:サバイバー:1920×1080ドット時のフレームレート

 ここでもASUS Dual GeForce RTX 4060はRTX 3060 8GBに対して40%程度高いフレームレートを出してはいるが、快適プレイにはあと一歩足りない印象。画質を下げて全体の描画負荷を減らしたり、FSR 2を利用したりすると良いだろう。

 直近で発売された「Remnant II」でも検証した。画質は“最高”をベースにモーションブラーも追加。ゲーム開始後最初に到達する拠点内を移動した時のフレームレートを計測した。

コンパクトな2連ファンのRTX 4060、ゲーム10本で実力検証

Remnant II:1920×1080ドット時のフレームレート

コンパクトな2連ファンのRTX 4060、ゲーム10本で実力検証

Remnant II:DLSS“バランス”設定、1920×1080ドット時のフレームレート

 Remnant IIはVRAM使用量が厳しいというわけではなく(後述)、単に描画負荷が高いためにDLSSなしではゲームも厳しい状態だが、DLSSとDLSS FGを利用することで、ASUS Dual GeForce RTX 4060のフレームレートは平均60fpsどころか平均120fps台へ上昇。Cyberpunk 2077とならぶDLSS FGの強さを実感できるゲームとなった。

 最後に試すのは「ラチェット&クランク パラレル・トラブル」だ。画質は“非常に高い”をベースにレイトレーシングの設定もすべて最大に設定。新規ゲーム開始後、パレードのシーンをプレイした際のフレームレートを計測した。

コンパクトな2連ファンのRTX 4060、ゲーム10本で実力検証

ラチェット&クランク パラレル・トラブル:1920×1080ドット時のフレームレート

コンパクトな2連ファンのRTX 4060、ゲーム10本で実力検証

ラチェット&クランク パラレル・トラブル:DLSS“バランス”設定、1920×1080ドット時のフレームレート

 レイトレーシングの負荷がかなり高いだけあって、DLSS FGを併用しても60fpsキープは難しい。画質やレイトレーシングの設定を2段程度低めに設定する必要があるだろう。

 次のグラフは、各ベンチマーク中に観測されたVRAM使用量の最大値をゲーム別にまとめたものとなる。

コンパクトな2連ファンのRTX 4060、ゲーム10本で実力検証

各ベンチマーク中に観測されたVRAM使用量。最大値でプロットしているが平均値とそれほど変わらない

 Overwatch 2が唯一4GB台、Remnant IIが6GB前後で収まっているが、その他は7GB〜8GB程度使用されている。RTX 3060 8GBと使用量が異なるゲームもあるが、これはドライバーやゲーム側の仕様によるものだ。こうして見ると重量級とされているCyberpunk 2077やBIOHAZARD RE:4、The Last of Us Part I等はVRAM 8GBをほぼ使い切っていることがわかる。

 ただ、これら重量級のゲームもVRAMが8GBだからといってゲームが落ちるわけではない。この状況に不安を感じるなら、VRAMを12GB搭載したRTX 4070、もしくは先日ようやく流通が始まったRTX 4060 Ti (16GB)を選ぶべきだろう。

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