NTTドコモは28日、「都内4エリア(新宿・渋谷・池袋・新橋)通信品質改善状況と今後の取り組みについて」と題するリリースを公表した。
今年初め頃からSNS上で見られた「ドコモでデータが流れない」
都内の4つのターミナルで対策を実施し、状況が改善
ドコモのネットワークについては、今年初め頃から都内主要ターミナル駅中心に「アンテナが立っているのにデータが流れてこない」「速度が遅い」といった意見をSNS上で見かける機会が増えていた。
この問題について、今年4月の記者説明会でドコモ側も事態を認識しているとしたうえで、5Gエリアの拡大が本質的な解決策としつつも、今夏までの急ぎの取り組みとして、「カバーエリアの調整」「周波数間の分散制御」を進めることで改善するとアピールしていた(「ドコモ、最近のネットワーク逼迫を「認識している」 5G拡大とエリアチューニングで対策」)。今回のリリースはその取り組みと品質改善の状況を説明しているものとなる。
リリース内では、特につながりにくい状況があった都内4エリア(新宿・渋谷・池袋・新橋)について、以下の3つの取り組みを進めたとする。
・基地局ごとのカバーエリアの調整(電波照射の角度調整・指向調整・出力調整)
・周波数間の偏りをなくす分散制御(基地局設備の設定値変更)
・基地局設備の増設(5G設備増設、4G設備増設)
その結果、渋谷駅山手線・埼京線ホーム中央付近以外については、不便なく利用できる状態に改善されたとのこと。渋谷駅山手線・埼京線ホーム中央付近では、駅改良工事にともない、一部屋内アンテナを取り外す必要が生じたが、9月をめどに再設置工事をする準備を進めているとしている。
ドコモでは引き続き「カバーエリアの調整」「周波数間の分散制御」を進めるとともに、より根本的な解決策である4G/5G設備の増設、基地局の新設なども積極的に実施するとのことだ。