PayPayは7月20日、キャッシュレス決済サービス「PayPay」に、通信障害時やインターネット回線が使用できないなど、スマホがオフラインの状況下においても、決済が可能となる機能を搭載することを発表した。本機能は、最新バージョンのアプリで順次公開し、全てのユーザーへの配信に時間がかかる場合があるとしている。
本機能の提供により、通信障害時をはじめ、地下や多くの人が集まるイベント会場などの通信が不安定な状況でも、「PayPay残高」または「PayPayあと払い」で決済が可能になる。
本機能は、ストアスキャン方式(ユーザーがスマホなどに表示した決済画面を加盟店が読み取る方式)の加盟店でのみ利用可能で、利用にあたっては店舗の決済端末がオンラインである必要がある。また、1回の決済は最大5000円で、1日2回まで、ユーザーの保有しているPayPay残高を上限金額とするなど、決済金額および回数の上限設定がある。
通常の通信回線を介したコードの表示にかかる時間が3秒を超えると、本機能を利用した決済が可能となる。本機能を利用して決済した場合は、ユーザーのアプリは決済完了画面に切り替わらず、決済音も鳴らない。通信環境が安定した際に、プッシュ通知や決済履歴などで決済情報を確認できる。
オフライン状況下での決済機能は、国内の主要コード決済サービスとしては業界初としており、PayPayは複数の特許を出願している。同社は、コード決済がキャッシュレス手段として定着する中、決済における社会インフラとして滞りなく決済できるサービスを提供することが重要だとして、さらにインフラとして強固な存在になるべく本機能を開発したという。