初の11万件台に突入
ありがたくない新記録が生まれてしまいました。
フィッシング対策協議会が発表した2023年5月のフィッシング報告件数は前月比約22.4%増の11万3789件。昨年7月の10万7948件を超えて過去最多の報告件数となりました。
一方、誘導先にあたるフィッシングサイト(偽のWebサイト)のURL件数は減少して1万8991件に。昨年夏の急増期と比べると半数以下に留まっています。フィッシング対策協議会は減少した理由について、同一URLの使いまわしが増えたためと分析しています。
なお、フィッシング詐欺に悪用されたブランド件数は110で、こちらも(おそらく)過去最多の件数です。
おすすめの関連記事
身代金要求ウイルス「ランサムウェア」があなたの会社を脅す
とは言え、悪い報告ばかりではありません。特筆すべきは報告件数全体の3割を超えることも珍しくなかったAmazonを騙るフィッシングの報告が減少したこと。これに関してフィッシング対策協議会は、「4月下旬に送信ドメイン認証結果をパスした正規メールの視認性を向上する技術すべてに対応した効果が考えられます」とのこと。
フィッシング詐欺が最も多かったブランドは?
さて、Amazonの代わりに報告件数トップとなったのは意外にもファミペイで、報告数全体の約21.5%。次いで、1万件以上の報告があったセゾンカード、Amazon、イオンカードで全体の6割を占めています。
なお、Amazonのトップページ上段にある「アカウント&リスト→アカウントサービス→メッセージセンター」から、Amazonがあなたに送ったメッセージの一覧を文面込みで確認できます。つまり、この一覧に見当たらないメッセージが届いたら、それはフィッシング詐欺の可能性が濃厚、というわけです。
今後も怪しいメールやSMSを受け取ったら、可能ならばフィッシング対策協議会に報告すると良いでしょう。