ベッコフオートメーション株式会社
イノベーションの力で引き続き好調
大手制御機器メーカーであるベッコフオートメーション(ドイツ・フェアル)は2022年も成長軌道を維持し、売上高は過去最高となる15億1,500万ユーロを更新しました。この結果は2021年の売上高11億8,200万ユーロの28%増を記録するものです。
開発投資が実を結んだ経済成長
創業者のハンス・ベッコフは「昨年度は世界的な景気後退の影響により厳しい状況が続きましたが、2年連続で約28%の成長を達成できたことに非常に満足しています」と述べています。2000年以降、ベッコフは年平均15%増の成長率を達成してきましたが、2021年と22年の2年間で累計64%の成長を記録したことは「期待以上の成果である」と同氏は述べています。しかしながら、ベッコフは過去ではなく未来に照準を合わせ、今後も持続的な成長を実現するためイノベーションを創出し、技術開発と新製品の市場投入を目指します。
これを実現するため、「研究開発に毎年8,000万ユーロを継続投資していく」ことを発表しました。
2023年も明るい見通し
ベッコフでは、2023年も受注好調を背景に2桁の成長を見込んでいます。一方、世界市場全体で受注が減少傾向にあり、わずかながら景気後退の影響もあることを見込んでいます。過去2年間、ベッコフ製品の重要な構成要素である半導体分野で供給遅延が発生していました。ハンス・ベッコフは「おそらく今年の第3四半期まで、遅くとも年末までにはこの状況が緩和されるだろう」と述べています。
数えきれない技術マイルストーン
ベッコフは常に高性能な制御と、自動化分野における性能の限界に挑戦し続けてきました。ハンス・ベッコフは「当社は創業から43年間、世界中の革新的な自動化技術を支える原動力を担ってきました。我々は革新の精神とそこから生まれた技術を誇りに思います。
今年、EtherCATの誕生から20周年を迎えます」と宣言し、ベッコフが開発した最も重要な技術マイルストーンの1つであるEtherCATについて強調しました。
「2022年は、我々にとって特に重要なイノベーションの年でした」と、ハンス・ベッコフは昨年の総括を述べています。制御盤フリーを実現するMX-System、カメラ、レンズ、照明で構成されるVisionハードウェア製品、ロボットモジュールATROがその代表例です。
社員がイノベーションを起こす
現在、ベッコフでは全世界で5,680名の従業員を雇用し、うち2,200名が技術資格を有しています。多くの社員が「会社と生涯を共にしたい」という意識を持っています。こうした「社員と育んできた企業文化」こそが当社の成長を支えてきました。当社の誇りともいえることです。「これは我々にとって非常に重要なことです。彼らは豊富な知識から革新的な技術を生み出すからです。彼らこそ我々がPC制御技術のリーダーである続けるための原動力となるのです」とハンス・ベッコフは述べています。さらに、現在ベッコフでは約200名の学生を採用し、実習を通して若者のキャリア育成にも貢献しています。
(本リリースは2023年4月18日にドイツ・ハノーファーで発表された内容の抄訳です)