PCパーツが大型化する未来を見据えた「DAIV」の新筐体を従来筐体と写真で見比べ徹底比較!

文●周防克弥 編集●ジサトラハッチ

提供: マウスコンピューター

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筐体全体は大型化しつつ、よりシンプルで落ち着いたデザインに

 前述したように、近年のハイエンドCPUを冷やす水冷ユニットや、大型化するビデオカードを余裕で収められるように、全体的に従来の筐体よりも新筐体は大型化している。並べてみると一目瞭然で、特に上部にスペースがあるフラットなデザインになっていて、その影響からボリューム感が増している。

左が新しい筐体のDDシリーズ、右が従来の筐体だ。一回り大きくなって存在感は大きいがシンプルなデザインは好印象だ

 また、従来の筐体はフロント部分にマグネットで取り外し可能なカバーがあり、それを外すと5インチベイなどにアクセスできた。そのため、BTOオプションで光学ドライブを選ぶと、その5インチベイに搭載され、アクセスするためにはフロントカバーの上部を外し、下部にマグネットで取り付ける手間があった。

フロント上方に光学ドライブを搭載可能。標準では非搭載だが、BTOのカスタマイズでDVDもしくはBlue-rayドライブがカスタマイズできる

 しかしながら、近年のデスクトップPCは、省スペースで利用できるうえ、野暮ったく見えないスロット式の光学ドライブを採用することが多い。また、ひと昔前は5インチベイにHDDリムーバブルケースやファンコントローラーなどを搭載することもあったが、最近ではストレージがM.2に変わり、ファンのコントロールもPC内アプリやスマホアプリで遠隔操作できたりするため、使われなくなっている。

従来筐体にあったフロントインターフェースは、上面フロント寄りに移動。筆者はデスクトップPCの上面にスマホや外付けHDDを置いていたりするが、新筐体なら机の下に置いていても、上からUSBへの接続がし易いと感じた。しかし、やや滑り易いので何か滑り止めを考えたいところだ

新筐体の上面フロント近くにはインターフェイスがある。USB Type-Aが2つにType-Cが1つ、ヘッドホン端子に電源ボタンもここにあり、スライド式の蓋もあるのでインターフェイスへのホコリの心配はなく、もちろん蓋を閉じていても電源の操作が行える

 そうした理由からか、新筐体では5インチベイを廃し、フロント部分にスペースを確保することで、前面から吸気して背面から排気するエアフロ―で、効率よく冷却する仕様に変わっている。加えて、フロントに余裕があるため、前述したように大型化したボードの長いビデオカードの搭載も容易になっている。

新型は右側の縦方向にラインが入っているが、デザイン的な処理のようで全体的にソリッドなイメージ。従来モデルは空気の抜けがよさそうなパンチングがあり、筐体内の冷却性はどうかと一瞬考えてしまうがその辺は問題ないそうで、上部や側面前方のスリットから十分に空気が入りそうだ

フロント部には給気用に3連ファンがあるがここには最大240mmのラジエーターを収納できるスペースがあるのでCPUだけでなくGPU用に水冷システムを組みこむことも可能だ。

側面パネルと外した様子。左の新筐体の方が、内部空間が広くとられているのがわかる。従来筐体にあったシャドーベイがなくなり、拡張性は下がってしまったように思えるが、3.5インチドライブの使用頻度が下がった結果と思える。その分ビデオカードはかなり長いカードでも余裕で収納できそうだ

フロントに給気用に縦に3つファンが並び背面に排気用のファインが備わる。上部には水冷ユニットのラジエーターが収まり、空気が素直に流れるようになっているよう見える。ビデオカード用に支持台があるのがわかる

 フロント部分に5インチベイがなくなっているが、3.5インチドライブが搭載できない訳ではない。右側面のサイドパネルを開くと、マザーボードの裏側に3.5インチドライブを搭載できる2つのスペースにアクセスできる。

マザーボードの裏側には、3.5インチベイが2つ用意されているので、拡張性は確保されている