NTTデータは2月27日、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を建物外壁に設置した実証実験を積水化学工業と共同で開始すると発表した。4月から開始する。
同社はこれまで自社データセンターにおいて、液浸技術によるサーバー消費電量の低減の実証や、再生可能エネルギーの活用によるグリーン化などを進め、現在は自社設備での再エネ発電も推進している。その一方、同社を含め都心のデータセンターにおける太陽光発電は一般的にパネルの設置が難しく導入が進んでいないのが現状という。
今回、積水化学工業が開発したフィルム型の太陽電池を活用し、都心の既存設備で再エネ発電・利用をすることで、再エネ地産地消を実現しこれらの課題解決を目指す。
本実証では、まず外壁への設置時の課題抽出を目的として、積水化学工業の開発研究所外壁に小面積を設置し風圧力含めた構造安全性を確保した設置方法を確認。その後2024年4月ごろからNTT品川TWINSデータ棟の外壁に設置し、都心部での発電効率も含めて、実用性を検証します。安全性や発電効率を高める設置方法を実証し、今後全国にある当社16棟のデータセンターおよびオフィスへの導入拡大、さらには2030年度の自社データセンターのカーボンニュートラル化を目指すとしている。
実証実験概要
期間
4月ごろ~2024年3月ごろ(Phase1:積水化学工業 開発研究所における課題抽出)
2024年4月ごろ~2029年3月ごろ(Phase2:NTTデータ データセンターにおける実証)
設置場所
積水化学工業 開発研究所
NTT品川TWINSデータ棟
主な実証実験内容
設置方法や太陽電池モジュールの固定方法の確立
外壁面(垂直面)での発電効率の測定、予測値と実測値の比較検証
塩害地域での耐久性検証
都心部建物での施工性検証
発電した再エネのデータセンター内利用